岡本桂多の「目指せ初級者!」第二回 起動型能力と誘発型能力


こんにちは!BIG MAGIC池袋店で働いている岡本桂多と申します!



前回の第一回から「目指せ初級者!」というタイトルで初心者の方向けの記事を書かせてもらっています。
第一回はマジックにおける基本中の基本、スタックについて解説しました。


今回は「起動型能力と誘発型能力」という内容になります!
第一回の内容の発展形でもありますので、初心者の方でまだ読んでいない方はそちらを先に読んでください!!



「起動型能力」
「サンプルケース1」
「起動型能力を起動していいタイミング」
「誘発型能力」
「サンプルケース2」




「起動型能力」


起動型能力とはその名の通り、能力を使いたい!と思った時にプレイヤーの意志で起動する事が出来る能力の事です。
起動型能力の書き方は「(起動するためのコスト):(起動した時の能力)」というようにコロン(:)が含まれているので、それが起動型かどうか見分ける事が出来ます。


okamotobeginner02 01.jpg


例外としてプレインズウォーカーの「忠誠度能力」はコロンが含まれていませんが起動型能力の一種で、「(起動するために増減させる忠誠度コスト)(起動した時の能力)」という書き方です。



起動型能力を起動する時、第一回で登場した呪文を唱えた時と全く同じ手順を踏む事になります。


1.起動型能力を起動する事を宣言する


2.対象を選ぶ必要がある場合は対象を選ぶ


3.支払うべきコストを支払う


4.能力がスタックという架空の領域に移動する


5.お互いのプレイヤーに優先権(呪文や能力を使用して良い権利)が順番に発生する


6.5.でお互いに何もスタックに追加されなければ能力が解決される



起動型能力はテキストには書かれていないものの「インスタント呪文を唱えられる時、コストを支払える限り、何度でも起動出来る」という重要な性質があり、よく初心者の方に驚かれます。(例外がありますがこれについては後ほど)




「サンプルケース1」


第一回のサンプルケース1(《緑林の歩哨》と《剛力化》と《稲妻の一撃》)と似たようなケースを考えてみましょう。


okamotobeginner02 05.jpg


あなたは《デヴカリンの造反者》とアンタップ状態の《森》を5枚コントロールしています。
対戦相手が《稲妻の一撃》を《デヴカリンの造反者》を対象に唱えました。
あなたは「《稲妻の一撃》に対応して《デヴカリンの造反者》の能力を起動」しました。
第一回の記事を読んだ方ならもうどうなるかお分かりですね?


okamotobeginner02 11.jpg


スタック上の呪文や能力は「上に置かれたものから解決」していくので《デヴカリンの造反者》の能力が解決されて+2/+2修正され、その後で《稲妻の一撃》が解決されて3点ダメージが与えられます。
結果的に《デヴカリンの造反者》を守ることが出来ました!


逆に《デヴカリンの造反者》の能力を先に起動してしまった場合はお察しの通り先に《稲妻の一撃》が解決されて破壊されてしまいます。



今度はもしあなたがアンタップ状態の《森》を10枚コントロールしていた場合はどうなるでしょうか。
あなたは《デヴカリンの造反者》の能力(能力Aと呼びます)を起動し、対戦相手がその能力に対応して《稲妻の一撃》を唱えてきました。


okamotobeginner02 12.jpg
この場合、あなたにまた優先権が発生して、あなたは更に《デヴカリンの造反者》の能力(能力Bと名付けます)を起動する事が可能です。


「上に置かれたものから解決」していくので能力Bが解決されて+2/+2修正され(《デヴカリンの造反者》は4/4)、《稲妻の一撃》が解決されて3点ダメージが与えられ、そして能力Aが解決されて更に+2/+2修正されます。


1回しか起動型能力を起動出来なかったら《稲妻の一撃》で破壊されていましたが、「コストを支払える限り、何度でも起動出来る」おかげで更にサイズアップする事が出来、破壊を免れる事が出来ました。




「起動型能力を起動していいタイミング」


起動型能力は「インスタント呪文を唱えられる時、コストを支払える限り、何度でも起動出来る」と言いましたがいくつか例外や起動してはいけないタイミングが存在します。



クリーチャーが持っている起動型能力の起動コストにタップシンボルを含むものがあります。


okamotobeginner02 02.jpg


これらのクリーチャーはいわゆる「召喚酔い」ルール(あなたのターンの開始時からこのクリーチャーをコントロールしていない場合、攻撃したりタップシンボルをコストに要求する起動型能力を起動したりできない)というルールの制限に引っかかる点に注意が必要です。


つまり《僧帽地帯のドルイド》を唱えてからすぐにタップして緑マナを加えることは出来ません。


また、この召喚酔いが解けており、他のコストを全て支払えるからと言っても何度も起動する事は出来ません。
《放逐紅蓮術師》の一つ目の能力を1マナ支払い、タップし、手札を1枚捨てて起動して解決。その直後にマナと手札があってもすでにタップ状態の《放逐紅蓮術師》を更にタップする事は出来ないので起動できない、という事です。
もちろん《成長の資質》などでアンタップしてあげれば「何度でも起動できる」ので同じターン中でも起動する事は可能です。


ちなみに《秘儀大全》や《探知の塔》のようにクリーチャーじゃないパーマネントの起動型能力だったら戦場に出したターンでも起動できます。


一部の起動型能力の中には起動していいタイミングが指定されているものがあります。

okamotobeginner02 03.jpg


例えばこの《異形化するワンド》は「あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる」という制限があります。
これはちょっと分かりづらいのですが厳密には「あなたのメインフェイズで、スタック上に解決待ちの呪文や能力がない時にのみ起動できる」という事を意味します。


プレインズウォーカーの忠誠度能力はテキストには書かれていませんが「あなたがソーサリーを唱えられるときで、尚且つこのターンにこのプレインズウォーカーの能力を起動していないときにのみ起動できる。」という制限があります。


起動型能力についての解説は以上です。


起動型能力は
「インスタントと違って対戦相手から見えるので相手も対応策を準備できる」
というデメリットがあるものの、
「コストが支払えるならいつでも何度でも使える」
というメリットが大きいので、強力な起動型能力を持っているカードは重要視される事が多いです。
プレインズウォーカーが一般的に強力だと言われているのはこのためですね。




「誘発型能力」


誘発型能力とはこれもその名の通り、何か条件を満たした時に誘発する能力です。
書式としては


「~とき」(例:《厄介なドラゴン》)
「~たび」(例:《サルカンの封印破り》)
「~時に」(例:《リリアナの契約》)
と書いてあるものです。


okamotobeginner02 04.jpg


基本的にはテキストを読んでもらえれば分かる形になっています。
誘発型能力は誘発したら即座に解決されるわけではなく、これも起動型能力や呪文のようにスタックに乗って解決されるのを待ちます。


《厄介なドラゴン》の場合は《厄介なドラゴン》を唱え、解決されて戦場に出た後でようやく能力が誘発して対象を取り、スタックに乗ります。
そしてこの誘発型能力が解決される際に対象になった対戦相手が「クリーチャー1体を生け贄に捧げる」か「5点ダメージを与える」かを選択します。


《サルカンの封印破り》の場合はパワーが4以上のクリーチャー呪文を唱えた時に能力が誘発して対象を取り、スタックに乗ります。
従って、スタックには下から「クリーチャー呪文、《サルカンの封印破り》の誘発型能力」という順番に置かれる事になり、誘発型能力が先に解決され、その後でようやくクリーチャーが戦場に出る事になります。


《厄介なドラゴン》と《サルカンの封印破り》は似たような誘発タイミングに見えますが、能力を誘発させたクリーチャーが戦場に出ているか出ていないかの差がある点に注意してください。


《リリアナの契約》は「あなたのアップキープの開始時に」このカードが戦場に出ていて更に「異なる名前のデーモンを4体以上コントロールしている場合」のみ誘発して、スタックに乗ります。



一部の誘発型能力を除き、誘発させたカードが能力の解決時に別の場所に移動していても誘発型能力だけは解決されます。
例えば《厄介なドラゴン》が戦場に出て誘発型能力がスタックに乗った後で《殺害》などで《厄介なドラゴン》が破壊されてしまっても、スタックに乗ったその能力は無事に解決されます。


okamotobeginner02 10.jpg


《斉射の古参兵》のように誘発型能力に自分自身の存在の有無が関わるものの場合はもちろん影響があります。
先ほどと同じように《斉射の古参兵》が戦場に出て、誘発型能力がスタックに乗った後で《殺害》されてしまった場合、誘発型能力自体は解決されますが与えられるダメージは《斉射の古参兵》を除いたあなたがコントロールしているゴブリンの総数となります。




「サンプルケース2」


複数の誘発型能力が同じタイミングで誘発する事があります。


okamotobeginner02 06.jpg


《殴りつけるオーガ》と《レオニンの戦導者》はどちらも「攻撃したとき」に誘発する誘発型能力を持っています。
この2体のクリーチャーが攻撃したとき、どのように誘発型能力を解決すればいいのでしょうか。


このように同時に誘発型能力が誘発した時、スタックに能力を乗せる順番は能力のコントローラー、つまり自分が好きに決める事ができます。


1.先に《レオニンの戦導者》の能力をスタックに乗せ、後に《殴りつけるオーガ》の能力をスタックに乗せる場合


まず先に《殴りつけるオーガ》の能力「他のクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、ターン終了時まで、殴りつけるオーガは+2/+2の修整を受ける。」を解決します。
この場合は《レオニンの戦導者》を生け贄に捧げるかどうかを解決時に選択します(大抵の場合は捧げないでしょう)。


okamotobeginner02 06-4.jpgもし生け贄に捧げたとしたら、《殴りつけるオーガ》は+2/+2の修整を受けて5/5となります。
その後「誘発させたカードが能力の解決時に別の場所に移動していても誘発型能力だけは解決され」るため、この場合でも《レオニンの戦導者》の能力は解決されて1/1の猫・クリーチャー・トークンが2体攻撃している状態で戦場に出ます。
結果としては5/5の《殴りつけるオーガ》と1/1の猫トークンが2体攻撃している状態になります。
もし《レオニンの戦導者》を生け贄に捧げない事を選んだら3/3の《殴りつけるオーガ》、1/1の猫トークンが2体、そして《レオニンの戦導者》が攻撃している状態になります。


2.先に《殴りつけるオーガ》の能力をスタックに乗せ、後に《レオニンの戦導者》の能力をスタックに乗せる場合


まず先に《レオニンの戦導者》の能力「1/1の猫・クリーチャー・トークンを2体タップ状態で攻撃している状態で生成する」を解決します。
この能力は特に解決時の選択は無いのでそのまま解決されます(補足:対戦相手がプレインズウォーカーをコントロールしている場合、トークンそれぞれについて対戦相手を攻撃するかプレインズウォーカーを攻撃するか選択する事が出来ます)。


okamotobeginner02 09.jpgその後《殴りつけるオーガ》の能力「他のクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、ターン終了時まで、殴りつけるオーガは+2/+2の修整を受ける。」を解決します。
この場合は《レオニンの戦導者》もしくはたった今生成された猫トークン2体のうちどちらかを生け贄に捧げる事ができます。
ほとんどの場合は猫トークンを生け贄に捧げる事を選択するでしょう。
結果としては5/5の《殴りつけるオーガ》と1/1の猫トークンが1体、そして《レオニンの戦導者》が攻撃している状態になります。
もし猫トークンを生け贄に捧げない事を選んだら3/3の《殴りつけるオーガ》、1/1の猫トークンが2体、そして《レオニンの戦導者》が攻撃している状態になります。



このように、同じ能力の組み合わせでもそれをスタックに乗せる順番によって結果に大きな差が生じてしまいます!


誘発型能力は基本的には書いてある通りの事を実行すればいいのでそこまで複雑ではありませんが、一部の誘発型能力はちょっと異なる挙動をする場合があります。
これらについては複雑な解説になってしまい、初級者を目指すという意図から外れてしまうのでこの回では触れません。
そこまで頻繁に遭遇するものでもないので、ここでは「なんかそういうのもあるんだな」程度に捉えてもらい、実際に遭遇した時にカード毎に覚えてもらう方が手っ取り早いです。



簡単に今回の各項目のおさらいをすると、


「起動型能力」・・・インスタント呪文を唱えられる時、コストを支払える限り、何度でも起動出来る
「サンプルケース1」・・・起動するタイミングによって結果が大きく変わる!
「起動型能力を起動していいタイミング」・・・条件つきの起動型能力もある
「誘発型能力」・・・能力によって誘発するタイミングが異なる。誘発させたカードが解決時にどうなっていても誘発型能力は解決される。
「サンプルケース2」・・・同時に誘発した時、スタックに乗せる順番に気を付ける!


となります。


今回も漢字が多くパッと見複雑になってしまいましたが、これも実際にカードを動かしながら読んでもらえれば分かりやすいと思います。
記事で挙げたカードだけでなく皆さんが持っているカードでも「これは起動型能力」「これは誘発型能力」と分けてそれぞれどのような挙動をするのか判別していくとより理解が深まると思います。



以上が「目指せ初級者!」第二弾記事でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


カードゲーム通販Bigweb


↑↑カードゲーム通販「Bigweb」でのお買い物はこちらをクリック!!↑↑

関連の記事

他の記事

合計 0 種類 0
0

Coming Soon!
under development

Coming Soon!
under development

合計 0 種類 0
0