岡本桂多のKill them All!~『モダンホライゾン3』編・前編~


お久しぶりです!BIGWEB統率者戦担当の岡本桂多です!
皆さん楽しい統率者戦ライフをお過ごしでしょうか?



僕は前回の『サンダー・ジャンクションの無法者』では
厄介者、ギサ/Gisa, the Hellraiser
早駆ける業火、カラミティ/Calamity, Galloping Inferno
荒野の鏡、ギレッド/Ghired, Mirror of the Wilds
この3つのデッキを組んで遊んでいました。


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この中では《荒野の鏡、ギレッド》が一番強力でした。
無限コンボも成立しやすい上に、コンボせずとも宝物や手がかりをたくさん増やすだけでも十分強力という隙の無い統率者でしたね。


他にも《貪欲な乗りもの、ギトラグ》や《破天荒、ステラ・リー》《富裕な無法者、オリヴィア》など組んでみたい統率者はいくらでもありましたが調整する時間が足りませんでした・・・


さて、今回の『モダンホライゾン3』はストーリーは特になく、過去のカードのリメイクやオマージュが多いセットです。


新ギミックは特にありません。
部族が同族に、族霊鎧が陰影鎧に名前が変わったことぐらいでしょうか。
その分過去のキーワード能力やギミックが再登場しているものが多くありますね。


それではいつも通り新セットの中身を見ていきましょう!


 
目次
・注目カード5選
・注目統率者ピックアップ
・統率者デッキを強化しよう!(後編にて掲載)


 


・注目カード5選


5位《相対/Powerbalance
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《相殺》のリメイク。
《相殺》は打ち消し、妨害手段でしたが、今回は自分のライブラリートップの呪文を唱える、展開手段になりました。
統率者戦であれば対戦相手が最大3人いるので誘発するタイミングは多く、一度唱える事に成功したらライブラリーの一番上が変わるためまた唱えるチャンスが出てきます。


自分でライブラリーの一番上を操作するのが一番わかりやすい悪用方法ですが、やはり《師範の占い独楽》は本家同様に強力な相棒になりそうです。


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他にも《巻物棚》《宝物の地図》《水晶球》などはインスタントタイミングでライブラリーの一番上を操作できるので相性が良いですね。
《放浪する牧場主、ブルース・タール》《無限のエルシャ》《ハンス・エリクソン》《願いの頂点、イルーナ》《イゼットの模範、メーレク》など、《師範の占い独楽》以外の上記のカードも採用してライブラリーの一番上を操作したい統率者は結構いるので、そういったデッキでの活躍が見込めますね。


一応そこまでライブラリーの一番上を操作する事を気にしないで使ったとしても、そこまでヒット率が低いわけではありません。
例えばドラゴンデッキのような平均マナ総量が高いデッキだとヒット率は下がりますが、大抵のデッキであれば2~4マナぐらいで固まっている事が多いので、運頼りの採用でもそこまでひどい目に合わないでしょう。


 


4位《巣穴の魂商人/Warren Soultrader
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新たな生け贄手段クリーチャー。
1点ライフとクリーチャー1体の生け贄で宝物トークンを生成してくれます。
昨今のカードではマナコストがかからない、使用回数やタイミングに制限のない生け贄手段は非常に貴重になってきているので、久しぶりに無限頑強などの生け贄手段としての活躍が可能です。
とはいえ1点ライフを支払う必要があるので単純に《ファイレクシアの供犠台》の代替としては使えません。
無限頑強の場合はついでに《ズーラポートの殺し屋》などのドレイン手段が入る事が多いので問題にならない事もありますが、注意は必要です。


クリーチャータイプにゾンビが入っている事も優秀なポイントで、ゾンビデッキで採用してゾンビシナジーの恩恵を受けられます。
このおかげで《墓所這い》+《巣穴の魂商人》だけで自分のライフの分だけ《墓所這い》を唱えるコンボができ、この場合も《ズーラポートの殺し屋》などがあればこれだけで勝利出来ます。


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コンボ以外の場面でも十分仕事ができます。
本体が3マナと唱えやすく、3/3とシステムクリーチャーにしてはしっかりしたサイズを持ち、クリーチャーベースのデッキであれば除去されそうなクリーチャーを宝物トークンにして後続の展開に充てられます。
また、クリーチャーベースのデッキでは全体除去されると苦しいタイミングもありますが、その場合でもとりあえず自身以外全て生け贄に捧げて宝物トークンを置き土産として出せるのは良いですね。


 


3位《六番/Six
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3マナ2/4と小さいながらもしっかりしたサイズ。
攻撃した時の誘発型能力は切削しつつ土地カードを回収するというもの。
すでに墓地にあるカードは回収できないので何も手札に入らないという可能性はあるものの、墓地利用デッキであればそこまでのダメージにはならないでしょう。
もう一つの能力は墓地のパーマネントカードに回顧をもたせるという非常に強力なもの。
パーマネントカード限定かつ土地カードを捨てないといけませんが、自分の墓地も手札のようにプレイできるようになるので、一気にリソースを増やす事が出来ます。


《ゴルガリの死者の王、ジャラド》《幽霊の酋長、カラドール》《ネル・トース族のメーレン》《墓場波、ムルドローサ》《血の暴君、シディシ》《大スライム、スローグルク》《ウィンドグレイスの魂》等々、緑絡みで墓地利用をしたい統率者はたくさんあるため、それらに雑に放り込むだけでも十分活躍してくれるでしょう。


 
また、統率者にしても面白いデッキが組めそうです。


この能力だけでゲームに勝つようなコンボは難しいものの、パーマネントカードを意識してデッキを組む事で盤面・手札のリソースを増やしていく事が可能です。


《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
《夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk》
《精励する農場労働者/Diligent Farmhand》
《ネヴァーウィンターのドライアド/Neverwinter Dryad》
《オアシュラの耕作者/Oashra Cultivator》
《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
《ナヴィゲーション・オーブ/Navigation Orb》
《旅人のガラクタ/Wayfarer's Bauble》
・・・能動的に墓地に落ちつつ土地を伸ばせるパーマネント。
回顧で唱えて使い回すと手札消費も激しくなりますが、その分しっかりとマナ加速が出来ます。


okamotomh3 06-1.jpg特に《ナヴィゲーション・オーブ》は回顧用の土地まで確保してくれるので優秀ですね。


 


《原基の印章/Seal of Primordium》
《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
《金線の酒杯/The Filigree Sylex》
《腐れ花/Cankerbloom》
《機能不全ダニ/Haywire Mite》
《戦争の三角/Triangle of War》
・・・能動的に墓地に落ちつつ妨害できるパーマネント。
緑はクリーチャーに干渉する手段に乏しくアーティファクトに頼るしかありません。
《爆裂箱》などもありますがどうしても起動コストが重く使いづらいものが多いですね。


okamotomh3 06-2.jpgその中でも《戦争の三角》はコストが軽く、頼る機会が多そうです。



《収穫の印章/Crop Sigil》
《地平線の呪文爆弾/Horizon Spellbomb》
《刻まれたタブレット/Inscribed Tablet》
《不吉な小包/Ominous Parcel》
《発生の器/Vessel of Nascency》
《ヤヴィマヤの古老/Yavimaya Elder》
《ヒルダの冬の王冠/Hylda's Crown of Winter》
《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
・・・ドロー等、手札を増やせるパーマネント。


okamotomh3 06-3.jpgカード1枚使って1ドローや1枚手札に加えるだけだと、回顧で捨てた土地1枚分損になってしまうので1ドローだけのために採用するのは考え物。
ヒルダの冬の王冠》はあまり統率者戦で使われる事はありませんが、能動的に墓地に落とせて2枚以上カードを引ける可能性を秘めているので相性が良いですね。




回顧で使い回しすぎると手札の土地が枯渇してしまうので、それを補填してくれるカードで息切れを防ぎましょう。


《迫り来る復興/Creeping Renaissance》
《土地守/Groundskeeper》
《シャンダラーへの侵攻/Invasion of Shandalar》
《壌土からの生命/Life from the Loam》
《Pair o' Dice Lost》
・・・墓地から土地を回収できるカード。


okamotomh3 06-5.jpgこの中ではやはり各種フォーマットで活躍している《壌土からの生命》が発掘で使い回せる事も含めて抜群で相性の良いカードです。
マナこそかかるものの《土地守》も戦場に残ればずっと回顧でパーマネントを使い回せるようになるのでキーカードになりそうです。緑お得意のクリーチャーサーチで安定して引っ張ってこられるのも高評価ですね。



 


2位《大梟の小夜曲/Strix Serenade
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《白鳥の歌》のリメイク打ち消し呪文。
今回はアーティファクト、クリーチャー、プレインズウォーカーを打ち消せるようになっています。
統率者戦ではプレインズウォーカーはほぼ見かけないので、アーティファクトとクリーチャー用の打ち消し呪文と考えるのが良いでしょう。
そうなると打ち消せる範囲は《白鳥の歌》よりもカードタイプ1種類分少なくなりますが1マナの打ち消し呪文は非常に重要です。


《白鳥の歌》はインスタントやソーサリーを打ち消せるということで、相手への妨害というよりも自分のコンボを妨害しようとする相手の打ち消し呪文や除去呪文を打ち消す事が多く、どちらかというと攻めを通すための打ち消し呪文でした。


今回はアーティファクトやクリーチャーを打ち消せるということで、自分のコンボを妨害するカードはこの2つのカードタイプにはほとんどありません。
相手のコンボパーツを打ち消す事が多く、どちらかというと守る/生き残るための打ち消し呪文というイメージです。


okamotomh3 08.jpgクリーチャーベースのコンボは《タッサの神託者》《鏡割りのキキジキ》《壊死のウーズ》など多数存在しますし、《ボーラスの城塞》《霊気貯蔵器》など打ち消せないとマズい事になるアーティファクトも多数存在するため、にらみを利かせられる範囲は広いと言えるでしょう。
特に《タッサの神託者》《壊死のウーズ》、ライフが潤沢にある状態での《霊気貯蔵器》は出てからの除去では間に合わず、打ち消し呪文じゃないと対処が間に合わないカードになるので注意が必要なカードたちです。


また、今までよく使われてきた他の打ち消し呪文だと《激情の後見》《否定の力》などクリーチャーを打ち消せないものも多く、これだと相手の統率者を打ち消す事が出来ませんでした。
統率者を打ち消しても追加コストを支払えば出し直せるのであまり強い動きではありませんが、そもそもマナ総量が重く強力な統率者は《始祖ドラゴン》《大いなる歪み、コジレック》など一度着地して少しでも放置してしまうと大変な差がついてしまうものが多く、一時しのぎとはいえ打ち消したい場面もあります。


今後は《白鳥の歌》共々定番の打ち消し呪文として様々なデッキで採用されることになるでしょう。


 


1位《不死のさざ波/Ripples of Undeath
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2マナと唱えやすいコストながら優秀な切削能力を持つエンチャント。
自分の戦闘前メインフェイズの誘発なので出してすぐに仕事をするわけではありませんが、その後は切削だけは追加コストなどかからずに勝手に誘発してくれます。
切削したあと、1マナと3点ライフの追加コストを支払うと切削したカードの中から1枚手札に加える事ができます。


継続的に切削するカードは大体墓地利用を目論む《幽霊の酋長、カラドール》《墓場波、ムルドローサ》などのデッキで採用されます。
墓地利用デッキでは、墓地に落ちてうれしいカードと落ちると困るカードがどうしても入ってくるため、適当に切削ばかりしていると肝心のカードが墓地に落ちてしまってあまり楽しい状況にならない事が多々あります。
例えば今挙げた《墓場波、ムルドローサ》はパーマネントカードは使い回せるものの、打ち消し呪文などのインスタントやソーサリーを一切採用せずに構築する事は難しく、それらが切削されてしまうと《永遠の証人》などを経由しないと使い回せないので動きがぎこちなくなってしまいます。


《不死のさざ波》は3枚とも墓地に落ちて問題なければそのまま切削すればいいですし、手札に持っておきたいカードがあれば追加コストを支払えば手札に加わるため、他の切削カードにありがちなジレンマを軽減してくれます。
一応3枚の中に2枚以上手札に加えたいカードがあった時のみ悩む事になりますが、それでも全部を手放さなくていいので十分活躍してくれるでしょう。


また、シンプルに継続的なドロー手段としての採用もアリです。
《ファイレクシアの闘技場》に比べると1マナと2点ライフ多く支払う必要があるものの、追加で引けるカードを3枚の中から選べるという利点も見逃せません。


墓地利用デッキであれば即戦力、そうでない黒いデッキでも採用の余地ありのカードと言えるでしょう。


 


・注目統率者ピックアップ


飛空隊長、アーナ・ケネルッド/Arna Kennerüd, Skycaptain
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白青黒の統率者候補。
5マナ4/4飛行絆魂と攻守ともに申し分ないスペック。
更に護法「手札1枚捨てる」を持っているので除去耐性もそこそこあります。


誘発型能力は、改善されているクリーチャーが攻撃するとそれに乗っているカウンター、ついている装備品やオーラを倍にするという強力なものです。
統率者が攻撃する必要がないため、4マナ目までに改善されたクリーチャーを展開し、5マナ目に統率者を唱えてすぐに攻撃すればタイムラグなく誘発させられるのでスムーズに展開出来ます。


改善条件の1つ目は、カウンターが乗っているクリーチャーです。
飛行カウンターなどのキーワード能力カウンターは増やしても意味がないので、+1/+1カウンターなどを活用するクリーチャーを見てみましょう。
まずは4マナ以下のクリーチャーを中心にピックアップしていきます。


 
《心臓追い/Bloodtracker》
《水晶の這行器/Crystalline Crawler》
《細胞質の操作者/Cytoplast Manipulator》
《砂塵の憎悪/Dust Animus》
《果てしなきもの/Endless One》
《刻まれた巫女/Etched Oracle》
《ハグラの締めつけ蛇/Hagra Constrictor》
《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
《創意の神童/Ingenious Prodigy》
《鉄の弟子/Iron Apprentice》
《愚鈍な自動人形/Mindless Automaton》
《モノスケリオン/Monoskelion》
《寓話の賢人/Sage of Fables》
《新たな地平の識者/Scholar of New Horizons》
《灯の分身/Spark Double》
《悪意に満ちた部隊/Spiteful Squad》
《優秀な学徒/Star Pupil》
《石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent》
《思考喰らい/Thought Gorger》
《思考スポンジ/Thought Sponge》
《空想の友人、トゥーシー/Toothy, Imaginary Friend》
《ヴィグの移植術師/Vigean Graftmage》
《歩行バリスタ/Walking Ballista》
・・・+1/+1カウンターを活用するカード。


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歩行バリスタ》《モノスケリオン》のような除去能力持ち、《石とぐろの海蛇》のようなシンプルにスペックが優秀なクリーチャー、《寓話の賢人》のようなドロー能力持ちなど、選択肢は多岐に渡るため自分の構成に合わせてチョイスしたいですね。


 


《ドロスの魔神/Archfiend of the Dross》
《フレッシュの複製体/Flesh Duplicate》
・・・デメリット持ちのクリーチャー。
消失など、一定時間経つとカウンターが減ってしまう能力持ちのクリーチャーでも、攻撃すればカウンターの数を倍増させる事ができ、長持ちさせる事ができます。


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特に《ドロスの魔神》は素のスペックが優秀かつ誘発型能力も強力ですが、カウンターが無くなると敗北するという強烈なデメリットを持っています。
ただ統率者の能力で油カウンターを倍増させていけばこの敗北条件を満たす事はまずなくなるでしょう。



 
《安全の加護/Boon of Safety》
《ブラザーフッド・アウトキャスト/Brotherhood Outcast》
《内密の調査員/Undercover Operative》
・・・盾カウンターを用いるカード。
盾カウンターは数少ない倍増させても意味があるカウンターです。
盾カウンターを置けるカードは少ないものの、統率者戦で使う場面は少ないのでこの機会に使ってみたいですね。


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また、《電結の荒廃者》のような接合持ちのクリーチャーを活用するのも手です。
接合持ちのクリーチャーは全て+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出ますし、死亡したあとのカウンターを別のアーティファクトクリーチャー引き継いでくれるのですぐにとんでもないサイズのアーティファクトクリーチャーが出来上がります。
その場合は《オゾリス》も採用して+1/+1カウンターを引き継いだり、+1/+1カウンターシナジーのカードを中心とした構成にすると良いでしょう。


改善条件の2つ目は装備されている事。
軽量クリーチャーに装備するのも良いですが、生体武器のように戦場に出た時にクリーチャーに装備された状態になるカードもテンポロスせずに改善クリーチャーを用意できるようになるのでオススメです。


《殴打頭蓋/Batterskull》
《イラクサ嚢胞/Nettlecyst》
《鎌爪/Scytheclaw》
《市民の鉄梃/Citizen's Crowbar》
《謎めいた外套/Cryptic Coat》
《百戦錬磨のフライパン/Field-Tested Frying Pan》
《微光レンズ/Glimmer Lens》
《ケンバの戦旗/Kemba's Banner》
・・・戦場に出たときに改善クリーチャーを用意してくれる装備品。
生体武器などトークンを生成してそれに装備する能力を持つ装備品の場合、統率者の能力でコピーすると新たに生成されたトークンに装備される事になります。
1体の改善されたクリーチャーの修正値をモリモリにして攻撃する事ができない代わりに、横に並べていく事が可能になっており、一長一短です。
《皮剝ぎの鞘》などの修正値が小さめの生体武器だと、+1/+1修正された細菌トークンが増えていくだけなのでちょっとインパクトに欠けますね。


okamotomh3 32.jpg生体武器なら《イラクサ嚢胞》、ミラディンのために!なら《ケンバの戦旗》は統率者の能力でコピーするたびに全体のサイズが上がっていくのでオススメのカードです。



《同化の神盾/Assimilation Aegis》
《ルーンの冠/Runed Crown》
《先駆者の松明/Trailblazer's Torch》
《刃の鉄扇/Bladed Battle-Fan》
《スカイクレイブの大鎚/Maul of the Skyclaves》
《戦前の正装/Pre-War Formalwear》
《サンダーの投げ縄/Thunder Lasso》
・・・戦場に出たときに能力が誘発する装備品。


okamotomh3 14.jpg同化の神盾》は特徴的なコピー能力もありますが、《未達への旅》のような除去能力がこのデッキでは強力ですね。



改善条件の3つ目はオーラがついている事。
オーラは装備品とは異なり装備コストがかからないメリットはあるものの、予めクリーチャーを用意しておかないとつけられないものが多いというデメリットもあります。
従って、オーラばかりの構成にすると統率者を出したターンに能力が誘発できずテンポ損してしまう可能性があるため、多く採用するのは考え物です。


《霊体の翼長/Astral Wingspan》
《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition》
《知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledge》
《結束のカルトーシュ/Cartouche of Solidarity》
《拘束の鎖/Chains of Custody》
《揺るぎない信仰/Faith Unbroken》
《空想の飛行/Flight of Fancy》
《ナードレイジ/Nerd Rage》
《高揚する書物/Rousing Read》
《賢人の夢想/Sage's Reverie》
・・・戦場に出たときに仕事をしてくれるカード。
拘束の鎖》《揺るぎない信仰》は優秀な除去能力を持つので特に優秀ですね。


okamotomh3 31.jpg《拘束の鎖》は複数個エンチャントされていると護法がそれぞれ誘発するために単体除去耐性がその分向上しますし、《揺るぎない信仰》はサイズアップも狙えるため活躍の機会は多いです。


ここまでは統率者の能力でコピーした時に能力が誘発するものを中心にピックアップしてきました。


ただ、シンプルに優秀な装備品やオーラをコピーするだけでも十分に強力です。
装備品であれば有名な《火と氷の剣》《饗宴と飢餓の剣》などのアドバンテージ獲得装備品、オーラであれば《きらきらするすべて》《古き者のまとい身》などの打点向上オーラ等々。
伝説の装備品やオーラ、一部の増やしても意味が無いオーラや装備品を除けば大抵のカードは意味があるので好みで色々と調整できるのは良いですね。


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+1/+1カウンターに関しても(ほぼ統率者専用ですが)《活力の揺り篭》《城塞の包囲》《永遠神の投入》《ギックスの命令》《報復招来》など一度に複数+1/+1カウンターを置けるカードはその後統率者の能力によって倍増していくので、工夫を凝らさずともすぐに暴力的なサイズに膨れ上がる事でしょう。


サイズアップさせる事を考えると、+1/+1カウンターを活用する方が最終的な効率は良くなります。
例えば+1/+1カウンターを2個乗せるカードを1回使った後統率者の能力を2回誘発させると、修正値は+2/+2(+1/+1カウンター2個)→+4/+4(+1/+1カウンター4個)→+8/+8(+1/+1カウンター8個)と倍々で増えていきます。
一方、+2/+2修整を与える装備品を装備した状態で統率者の能力を2回誘発させると、+2/+2(オリジナルの装備品1個)→+4/+4(オリジナルの装備品1個とコピー装備品1個)→+6/+6(オリジナルの装備品1個とコピー装備品2個)と、コピー装備品を更にコピーしない分最終的な修整値に差が生じます。
装備品やオーラは追加効果がついてくるため、+1/+1カウンターカードだけを採用すればいいというわけではありません。
更なる打点向上を狙うなら+1/+1カウンターカードを増やすと良く、追加で装備品やオーラを採用するなら生半可な打点向上よりも追加効果の強さで採用するかを考えるといいでしょう。



白は今までも装備品やオーラを中心にした統率者を数多く輩出した固有色です。
白青黒という固有色で改善されたクリーチャーを中心にした統率者は中々に珍しく、普段ではお目にかかれないようなカードも活躍できるチャンスを秘めています。
《飛空隊長、アーナ・ケネルッド》はこのように様々な構築の仕方が考えられるため、是非一度触ってみたい統率者ですね。




飢饉の祖、シルゲンガー/Shilgengar, Sire of Famine
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固有色が白黒のデーモン。
本体は5マナ6/6飛行とだいぶ優秀なスペックをしており、攻防どちらでも活躍しそうですね。


1つ目の起動型能力はクリーチャーを1体生け贄に捧げると血トークンを生成するというもの。
天使トークンを生け贄に捧げると1個ではなくそのタフネス分生成されるので、統率者はデーモンですがデッキの中身は天使で揃えると良さそうですね。
血トークンだけでは手札を増やす事はできないため、2つ目の起動型能力で活用したり、少し工夫を凝らす必要があります。


2つ目の起動型能力は血トークン6個を生け贄に捧げると自分の墓地のクリーチャーを全て戦場に戻すという非常に強力なもの。
代わりにそれら全てに最終カウンターが置かれるというデメリットはありますが、これは回避する方法がいくらでもあります。


起動型能力を活用して墓地からクリーチャーを戦場に戻す、墓地利用デッキになりそうですね。



基本的な動きとしては白黒の天使デッキになるので、採用できそうな天使を探してみましょう。
なるべくなら統率者を出す前に天使を展開しておきたいのですが、4マナ以下の天使だけだとあまり強くない天使が多数入ってきてしまうため、今回はあまり拘らずにピックアップしていきます。



《決断の天使/Angel of Finality》
《生命力の天使/Angel of Vitality》
《天使の元帥/Angelic Field Marshal》
《天使の探偵/Angelic Sleuth》
《徴税の大天使/Archangel of Tithes》
《ドラーナとリンヴァーラ/Drana and Linvala》
《ファーヤの報復/Firja's Retribution》
《希望の源、ジアーダ/Giada, Font of Hope》
《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade》
《聖なる乳牛/Holy Cow》
《鼓舞する監視者/Inspiring Overseer》
《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》
《真実の商人/Merchant of Truth》
《大都市の改革家/Metropolis Reformer》
《背教の死神/Renegade Reaper》
《輝かしい天使/Resplendent Angel》
《正義の戦乙女/Righteous Valkyrie》
《セラの報復者/Serra Avenger》
《セラの模範/Serra Paragon》
《鋼の熾天使/Steel Seraph》
《荘厳な大天使/Sublime Archangel》
《スレイベンの見張り/Thraben Watcher》
《復讐に燃えた死神/Vengeful Reaper》
《ウォジェクの調査員/Wojek Investigator》
《若年の戦乙女/Youthful Valkyrie》
《墓変わり/Graveshifter》
《変容の軍勢/Irregular Cohort》
《鏡の精体/Mirror Entity》
《有毒な変わり身/Venomous Changeling》
・・・4マナ以下の天使。


okamotomh3 18.jpg希望の源、ジアーダ》や《静寂の守り手、リンヴァーラ》など、戦場に残しておきたい天使が多いので統率者でホイホイ生け贄に捧げるのはちょっと抵抗があるものが多いですね。




ティアの戦天使/Battle Angels of Tyr
《肉裂きの死神/Cleaving Reaper》
天軍の伝令/Herald of the Host
・・・気軽に生け贄に捧げられる天使。


okamotomh3 19-1.jpg無尽で生成したトークンは戦闘終了時に追放されてしまいますが、統率者の1つ目の起動型能力は戦闘フェイズ中にも起動できるため、追放される前や戦闘で死亡しそうになる前に生け贄に捧げて大量の血トークンを獲得する事が可能になる、非常に相性の良い能力です。


 
《忠告の天使/Admonition Angel》
《糾弾の天使/Angel of Condemnation》
《静穏の天使/Angel of Serenity》
《オレリアの立証者/Aurelia's Vindicator》
《ギラプールの守護者/Guardian of Ghirapur》
《たなびき織りの天使/Wispweaver Angel》
《変わり身の勇士/Changeling Hero》
・・・条件は異なりますが一旦自分の天使を追放する事が出来る天使。
何もない状態で使うよりは、統率者の2つ目の起動型能力を起動してから使って、最終カウンターを取り除くために使いたいカードになります。


okamotomh3 20.jpg忠告の天使》は自分のクリーチャーを追放するのはちょっともったいないですが、普通に使っても圧倒的な制圧力を誇る強カードです。



《赦免の天使/Angel of Indemnity》
《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
《遺跡の天使/Angel of the Ruins》
《天使の売剣/Angelic Sell-Sword》
《払暁の回収者/Dawnbreak Reclaimer》
《消えゆく光、ブルーナ/Bruna, the Fading Light》
《戦争の伝令/Herald of War》
《霊体の先達/Karmic Guide》
《忘れられた大天使、リーサ/Liesa, Forgotten Archangel》
《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》
《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
《戦乙女の猛威/Rampage of the Valkyries》
《黄昏をもたらす者、ロドルフ/Rodolf Duskbringer》
《聖域の番人/Sanctuary Warden》
《星界の番人/Shepherd of the Cosmos》
・・・5マナ以上の天使。
コストの重い天使らしくどれも強力な能力を持っています。
戦争の伝令》は後続の天使呪文のコストがどんどん軽くなっていくので、天使デッキにとっては必須パーツと言えるでしょう。
普段であればあまり高コストのカードを多く採用したくはありませんが、今回は統率者が生成する血トークンで捨てて手札の質を上げられますし、統率者の2つ目の起動型能力で一気に戦場に戻した時の制圧力に期待して普段よりも多めに採用してもいいでしょう。


okamotomh3 21.jpg特に《消えゆく光、ブルーナ》は統率者の2つ目の起動型能力で《折れた刃、ギセラ》と共に戦場に戻しても合体シーケンスの最中に最終カウンターが消えてくれるため是非セットで採用したい天使です。


 
《翼の司教/Bishop of Wings》
《シュタルンハイムの野心家/Starnheim Aspirant》
《順応する自動機械/Adaptive Automaton》
《血統詐称者/Bloodline Pretender》
《うろつく玉座/Roaming Throne》
《勝者の戦旗/Vanquisher's Banner》
・・・あまり多くはありませんが天使や選んだクリーチャータイプシナジーのカード。
翼の司教》は統率者が天使を生け贄に捧げるとスピリットトークンを生成してくれるので、更に追加の血トークンを生成させてくれる中々のやり手。


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神聖な訪問》も合わせて採用すると、無限生け贄が可能になります。統率者で生け贄に捧げる場合はついでに無限ライフと無限血トークンになりますね。


天使が用意出来れば血トークンも用意でき、割と早く統率者の2つ目の起動型能力が起動出来るようになるでしょう。
最終カウンターが置かれたままだと死亡する時に代わりに追放されてしまい、いずれこちらのリソースが枯渇してしまいます。



《奇妙な幕間/Eerie Interlude》
《霊の通り路/Ghostway》
《金色の大帆船/Golden Argosy》
《ラエゼルの軽業/Lae'zel's Acrobatics》
《次元の先達/Planar Guide》
《学期の終わり/Semester's End》
《冷蔵室/Cold Storage》
《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer》
《誓いを立てた歩哨、リヴィオ/Livio, Oathsworn Sentinel》
《妖術師の衣装部屋/Conjurer's Closet》
《異邦人/Far Traveler》
《忠実な馬、フォーチュン/Fortune, Loyal Steed》
《突風粉の魔道士/Galepowder Mage》
《ドゥーネダインの保護者、ギルライン/Gilraen, Dúnedain Protector》
《謎めいたリムジン/Mysterious Limousine》
《テレポーテーション・サークル/Teleportation Circle》
《星界の介入/Cosmic Intervention
・・・いわゆる明滅カード。
《軽業の妙技》などの単体を明滅させるカードもありますが、カード1枚を使って1枚しか明滅できないものは効率が悪いので今回ピックアップしていません。
最初の6枚は一度に複数体を明滅させる事が出来るので、大量に戦場に戻す統率者の能力とかみ合っています。
《星界の介入》は墓地に置かれる事を明滅に置換する置換効果で、最終カウンターと同じ効果になります。置換効果が複数適用される場合は影響を受けるプレイヤー(つまりこの場合は自分)がどの順番で適用するかを選べるので、無事に明滅させる事が可能になります。



《雲石の工芸品/Cloudstone Curio》
《塵の精霊/Dust Elemental》
《行き届いた採掘/Meticulous Excavation》
《スケープゴート/Scapegoat》
《嵐前線の乗り手/Stormfront Riders》
・・・自分のクリーチャーを手札に戻せるカード。
これも《白たてがみのライオン》や各種忍術持ちのカードなどの単体を手札に戻せるカードもありますがピックアップしていません。
《スケープゴート》はクリーチャー1体の生け贄が追加で必要になるものの1マナで好きな数のクリーチャーを手札に回収できるので全体除去対策としても優秀なカードですね。


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今回は生け贄に捧げるクリーチャーを天使に拘って構築しましたが、《恐血鬼》《組み直しの骸骨》などの墓地から自力で戻って来られるクリーチャーを生け贄手段にして構築する事も可能です。
天使はどうしてもマナ総量が重くなってしまいますが、これらであれば少ないマナで使い回せるので、小回りの利くデッキになります。


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また、統率者の2つ目の起動型能力で戦場に戻すカードも特に制限がないので、《大修道士、エリシュ・ノーン》《魅力的な執政官》《背くもの》など、シンプルにマナ総量が重く強力なカードを一気に戦場に戻すようなデッキにするのもアリですね。


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血トークンが大量に生成されるため、これを活用したアーティファクトシナジーのカードを採用しても面白い構築ができそうです。
前兆の時計》があればマナアーティファクトをアンタップしてマナ加速が可能ですし、《交易所》《肉体彫刻家、ケスキット》があれば血トークンをドローに変える事が出来ます。


《飢餓の祖、シルゲンガー》は統率者の見た目はデーモンでありつつ、中身は天使ばかりのデッキとして今回は構築してみました。
統率者の能力はクリーチャーを多めに使いたいぐらいで特に癖がなく、色々な構築が考えられるため、個人の好みで色々と組み替えて遊んでいけそうな統率者ですね。


 


穢すもの、ウラモグ/Ulamog, the Defiler
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今回エルドラージ三神が新録されていますが、統率者候補としてピックアップしたのはウラモグ。


今回は10マナ7/7ですが3つ目の能力のおかげで更にサイズアップされます。


1つ目の誘発型能力は対戦相手1人のライブラリーを半分追放するという《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を少し彷彿とさせる能力。
これだけではあまり効果はありませんが、後述する3つ目の能力と合わせてサイズアップが目的になります。


2つ目の能力は除去耐性の護法。
パーマネント2つを生け贄に捧げるというコストで、10マナのクリーチャーを除去できると考えたら比較的軽く感じてしまいますね。
元々の破壊不能よりも除去に対しては弱くなったと考えて良いでしょう。


注目の3つ目の能力は、戦場に出る際に追放領域のカードを参照し、一番大きいマナ総量分の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出るというもの。
1つ目の能力で追放した対戦相手のカードを参照しても良いですが、自分でも追放領域にカードを置いて安定して巨大なサイズを確保できるような構築をしたいですね。


4つ目の能力は自身の+1/+1カウンターの分の滅殺。
望む通りにデッキを動かせれば+1/+1カウンターは大量に統率者に乗せられるので、一度の攻撃で防御プレイヤーの盤面を更地にすることが出来るでしょう。


何はともあれ10マナという高コストの統率者を唱えるためのマナベースが重要になります。


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固有色が無色の統率者は昔は土地基盤を集めるのが難しかったものの、今は《荒地》という基本土地がありますし、固有色を持たない特殊土地もどんどん増えているので無理に弱い特殊土地を採用しないといけない事もありません。


《眷者の居留地/Bonders' Enclave》
《作戦室/War Room》
《埋没した廃墟/Buried Ruin》
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》
《ウギンの目/Eye of Ugin》
《ギルド無しの公共地/Guildless Commons》
《高級市場/High Market》
《魔道士輪の魔力網/Mage-Ring Network》
《見捨てられた神々の神殿/Shrine of the Forsaken Gods》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
・・・この辺りは特に採用しておきたい特殊土地ですね。
手札補充ができたり、2マナ以上生み出せたり、優秀な能力持ちの土地を色のバランスを考えずに採用できるのが無色単の強みです。
モダンのイメージで《ウルザの塔》などのウルザランドも採用できなくはないのですが、無色で特定の土地を探すのは中々に困難なので、無理に採用しなくても良いでしょう。
特殊土地対策を考えなければ《荒地》よりも強力ではあるので、この辺りは好みの範疇と言えます。


マナ加速としては普段よりも多めにマナアーティファクトを採用したいですね。
2マナや3マナのマナアーティファクトで固める事が多いですが、今回はそれだけでは足りません。


okamotomh3 28.jpgまた、《砕けたパワーストーン》のような追加効果の弱い2マナ~3マナのマナ加速を入れるよりは《金粉の水蓮》のように1枚で大量にマナを加えられるアーティファクトを採用したほうが10マナに早くたどり着けるでしょう。


3つ目の能力で統率者に+1/+1カウンターを大量に置くために、自分のカードを追放領域に置く方法を探してみましょう。
追放領域に置きたい、マナ総量が大きいカードのオススメは《ドラコ》です。


okamotomh3 29.jpgマナ総量が14以上だと一撃で統率者ダメージ21点を狙えるようになりますが、無色かつ統率者戦で禁止推奨になっていないカードでは現状《ドラコ》だけです。
どうにかしてこのカードを追放領域に置きたいですね。


《アゾールの門口/Azor's Gateway》
《保有の鞄/Bag of Holding》
《両替機/Currency Converter》
《神秘の炉/Mystic Forge》
《適合の結節点/Nexus of Becoming》
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
《ひっかき爪/Scrabbling Claws》
《類似の金床/Semblance Anvil》
《飛翔艦ウェザーライト/Skyship Weatherlight》
・・・狙って特定のカードを追放領域に置けるカード。
この中では《飛翔艦ウェザーライト》はライブラリーの中から《ドラコ》をピンポイントで探して追放できます。
手札に加える能力を起動せずに放置するという本来の使い方とは異なりますが、安定して追放領域に《ドラコ》を置けますね。


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巨大な統率者を戦場に出す事が出来たら、あとは攻撃するだけです。
回避能力を付与しても良いですし、どうせブロッカーは滅殺や《全ては塵》するからと速攻を付与して素早く殴り切る事に重きを置いても良いでしょう。


《ビルボの指輪/Bilbo's Ring》
《こそ泥の兜/Prowler's Helm》
《サイキックペーパー/Psychic Paper》
《シルバー・シュラウドの衣装/Silver Shroud Costume》
《先駆者の長靴/Trailblazer's Boots》
《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》
《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》
《大薙刀/O-Naginata》
《影槍/Shadowspear》
・・・回避能力を付与できる装備品。
シンプルにブロックされないという装備品でも良いですし、サイズが巨大なので他の追加効果目当てでトランプルを付与しても十分役割を持てます。


《勝利の戦車/Chariot of Victory》
《クローク・オヴ・ザ・バット/Cloak of the Bat》
《速羽根のサンダル/Fleetfeather Sandals》
《憑依の外套/Haunted Cloak》
《英雄の家宝/Hero's Heirloom》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》
《執念の剣/Sword of Vengeance》
・・・速攻を付与できる装備品。
ついでに回避能力や除去耐性を持たせてくれるものが多く、どれも強力なサポートカードになるでしょう。


okamotomh3 31.jpg巨大な統率者で攻撃したは良いものの返しのターンに攻め込まれてライフが危ういという状況にもなりがちなので、《憑依の外套》のように警戒を付与できるとダメージレース的にも安心ですね。


ブロッカーの事を考えるなら滅殺の威力を上げる事でも疑似的な回避能力の付与と言えるでしょう。


《難解なアルカイック/Abstruse Archaic》
《石成エンジン/Lithoform Engine》
《うろつく玉座/Roaming Throne》
《ストリオン共鳴体/Strionic Resonator》
《永遠のこだま/Echoes of Eternity》
・・・滅殺をコピーできるカードたち。
トークンデッキのように大量に横並べさせるデッキが相手でなければ一回滅殺をコピーすれば十分にそのプレイヤーを機能不全にさせる事が出来るでしょう。


《穢すもの、ウラモグ》は無色単の統率者でも非常に攻撃的なスタイルのデッキになりました。
他の無色単だとドロー能力と打ち消しが強力な《大いなる歪み、コジレック》、続唱による展開力が強力な《虚空喰らい、ズロドック》などとは異なり、デカいウラモグを出して殴る!という分かりやすい形になっています。
また、統率者がアドバンテージを獲得できないため、マナ加速して巨大な統率者を出しても手札がなく息切れしてしまうような状況もあります。
多少コストが重くとも《ニンの杖》のようなドロー手段を普段よりも多めに採用すると良いでしょう。


無色単は色とデッキの構成上、《血染めの月》《基本に帰れ》のような特殊土地対策、《波止場の恐喝者》《溜め込み屋のアウフ》のようなアーティファクト対策が他のデッキよりも強烈に刺さりやすいという欠点があります。
その分今回のウラモグの爽快感はピカイチなので、デッキを組んでみてはいかがでしょうか。


 


(後編へ続く)


 


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