0.開始フェイズ
こんにちは、BIGsの簗瀬 要です。
いよいよ来週、待ちに待った『ラヴニカのギルド』が発売されますね!そして、なんやかんやいろいろあったカラデシュブロックとアモンケットブロックが遂にスタンダードで使えなくなります。神や機体、エネルギーともおさらばです。
今回は環境が激変しそうなスタンダードについて、どんな環境になるのか、初期にはどんなデッキが強そうかについて書いていきたいと思います。最後までお付き合いください。
1.新スタンダードの印象
新環境のカードを見て、クリーチャー、スペル、土地でそれぞれの印象を挙げると
「クリーチャーはカードパワーの低下、スペルは前環境並み、土地は強力」です。それぞれについて細かくみていきましょう。
■クリーチャー
低マナ域のクリーチャーに関しては《ボーマットの急使》や《屑鉄場のたかり屋》、《立て直しのケンラ》や《アン一門の壊し屋》のような高効率でダメージを与え、且つアドバンテージまで稼ぐようなカードはイクサランからラヴニカまで見渡しても見つけられません。序盤のクリーチャーは2マナ2/2+α、3マナ3/3+αくらいのごく普通なカードが活躍する環境になりそうです。
また、高マナ域のクリーチャーに関しては《栄光をもたらすもの》や《奔流の機械巨人》のような1対2を取るようなクリーチャーも数を減らし、《熱烈の神ハゾレト》や《スカラベの神》に代表される対処しにくい強力なクリーチャーも少なくなります。もちろん新環境のクリーチャー達も既存のものでは《黎明をもたらす者ライラ》や《豊潤の声、シャライ》、新カードでは《不和のトロスターニ》や《破滅を囁くもの》など強いクリーチャーは存在しますが、前環境のものに比べればおとなしく、コスト相応のクリーチャーといった印象です。
低マナ域のクリーチャーがあまり強くなさそうなのでビートダウンは4マナ5マナまで入れたミッドレンジ気味のデッキになりそうです。
■スペル
《無許可の分解》や《木端+微塵》の様に攻撃的な除去を除き概ね新環境にも前環境と同じようなスペルがあるといった印象です。例を挙げると
《燻蒸》→《浄化の輝き》
《不許可》→《悪意ある妨害》
《天才の片鱗》→《薬術師の眼識》
などです。また、プレインズウォーカーについても《反逆の先導者、チャンドラ》は使えなくなってしまいましたが、5マナ以降に強いプレインズウォーカーがたくさんいるのでそれほどパワーは落ちていないかなといった印象です。《ヴラスカの侮辱》や《稲妻の一撃》、《アズカンタの探索》や《ドミナリアの英雄、テフェリー》などは続投なので、スペルについては前環境と同じくらいのカードパワーがあるといった印象です。
スペルは揃っているのでコントロールデッキは容易に組めそうです。前述したようにクリーチャーがそこまで強力ではないのでプレインズウォーカーでアドバンテージを取りながら勝ちにいくスタイルがよさそうです。
■土地
今回の『ラヴニカ』環境も前回の『ラヴニカへの回帰』期と同様にショックランド+チェックランドの組み合わせです。ラヴニカへの回帰のスタンダードを経験した方であればお分かりいただけるかと思いますが、このマナベースは3色デッキも容易に組めて、アンタップインもしやすく非常に強力です。ただ、これらの土地もただマナが出るだけで『アモンケット』にあったサイクリングランドのようにマナフラッドの受けになるようなものではないので、デッキ構築で工夫が必要になってきます。
コントロールなどは強固なマナベースで3色デッキを構築することが容易かなと思います。ビートダウンも3色目をタッチするような構築はできるかと思いますが、序盤から3色要求するようなデッキはタップインに引っかかりやすく、組みにくいかなと思います。歴史的な話をすれば、過去2回のラヴニカで3色ビートダウンである「Zoo」や「ナヤブリッツ」が完成したのはショックランドが3種類揃った後でした。3色のビートダウンに挑戦するのは少しでもタップインのリスクを減らせるマナベースを手に入れてからのほうがよさそうです。
2.鎖は回るか?
カードの強弱なんかよりこっちの方が関心がある方のほうが多いかもしれません。
この厄介なゴブリンがタフネス1を蹴散らすのか?個人的には「まあ、回そうと思えば回せる」と考えています。例えばこんな感じです↓
Sample Deck:赤単ゴブリン
土地
24《山/Mountain》
クリーチャー
4《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》
4《闇住まいの神託者/Dark-Dweller Oracle》
4《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
4《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》
4《軍勢の戦親分/Legion Warboss》
4《ゴブリンの損壊名手/Goblin Trashmaster》
4《斉射の古参兵/Volley Veteran》
4《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
スペル
4《稲妻の一撃/Lightning Strike》
サイドボード
4《ショック/Shock》
3《溶岩コイル/Lava Coil》
4《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
2《不滅の太陽/The Immortal Sun》
2《苦悩火/Banefire》
多色推奨のラヴニカのギルドにおいて一番最初に紹介するデッキが《山》24枚のデッキで大変恐縮ですが、《ゴブリンの鎖回し》を使おうとすると大体こんな感じになります。スタンダードにあるゴブリンのカードもだいぶ増えてデッキが組めそうになりましました。結構適当にゴブリンを並べていったのですが、除去がしっかりしていたり、思いのほかトリッキーな動きもできるのでデッキとしては強そうです。1マナ域のゴブリンがあまり強くないため、今回作成したものは2マナのクリーチャーからスタートします。
2マナ域は《闇住まいの神託者》と《ゴブリンのクレーター掘り》の2種で、新人の《ゴブリンのクレーター掘り》は除去にもなる優秀なゴブリンです。
3マナ域は《ゴブリンの戦長》、《ゴブリンの鎖回し》、《軍勢の戦親分》3種で《軍勢の戦親分》はトークンを生成する能力が素晴らしく、横に並べること自体が《ゴブリンの損壊名手》と相性がいいことはもちろん、出たトークンを《闇住まいの神託者》や《包囲攻撃の司令官》の生け贄用に使うことができます。《ゴブリンの戦長》は若干パワー不足かもしれませんが、古き良きゴブリンの伝統を受け継いで4ターン目に《包囲攻撃の司令官》を出したり、2アクションを実現したりするために入れています。
4マナ域は《斉射の古参兵》と《ゴブリンの損壊名手》の2種で、《斉射の古参兵》は《火炎舌のカヴー》のような強力な除去として働きます。《ゴブリンの損壊名手》はまんまゴブリンロードです。このカードによって3マナ以下のゴブリンを3/3にして勝つことを目指します。
そして一番重い5マナ域には《包囲攻撃の司令官》が鎮座します。攻撃が通らなくなったらゴブリンを片端から投げつけて相手にダメージを与えていくのであるもう1つのロードみたいなゴブリンです。
ただ、単色ゆえの欠点もあり、サイドボードはほとんど選択肢がありません。追加の除去の《ショック》や《溶岩コイル》、コントロール用の《再燃するフェニックス》や《苦悩火》、プレインズウォーカー用の《不滅の太陽》です。2色デッキよりは使えるカードが少ないので仕方ないですが、少し変化に乏しいサイドボードです。
以上のように、赤単ゴブリンが意外と強そうなので、環境の初期には一定数いると思います。そうなると鎖は相変わらず振り回されるので無策でいると自分のクリーチャーが全滅ってことになってしまいそうです。ちなみに前環境の赤黒アグロのように赤単タッチ他の色といった構成でデッキは組めないかと言うと、現状は厳しいのかなと思います。赤マナ3つを出すため、タッチカラーはある程度でないリスクを考慮した上でデッキを組まなければいけませんが、そのリスクを負ってまでタッチまでして使いたいカードは探しても見つけることができませんでした。ゆえに《ゴブリンの鎖回し》を使用するのであれば単色がよいと思っています。
3.デッキを作ってみよう(ボロスビートダウン)
新環境の印象と鎖が回ることを踏まえながら、ここからはいくつかデッキを作って行きたいと思います。まずは環境初期なのでビートダウンから考えたいと思います。とりあえず、ビートダウンで作ってみたいと思ったのはボロスです。《正義の模範、オレリア》は攻めてよし、守ってよしのクリーチャーですからね。
今回のボロスに与えられた能力は「教導」。これを上手に使えばモリモリクリーチャーが大きくなっていって強そう!と思ったのですが、2マナの「教導」からはじめようとすると、1マナのパワー1をデッキに入れることになり、デッキ全体が強くなりません。ここは2マナのクリーチャーからビートダウンしていくことにします。
Sample Deck:ボロスビートダウン
土地
4《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4《断崖の避難所/Clifftop Retreat》
4《名誉の記念像/Memorial to Glory》
6《平地/Plains》
7《山/Mountain》
クリーチャー
4《報奨密偵/Bounty Agent》
4《空の恐怖/Sky Terror》
4《輝かしい天使/Resplendent Angel》
3《軍勢の切先、タージク/Tajic, Legion's Edge》
4《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
3《正義の模範、オレリア/Aurelia, Exemplar of Justice》
3《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
スペル
4《ショック/Shock》
4《稲妻の一撃/Lightning Strike》
2《苦悩火/Banefire》
サイドボード
4《反応/反正/Response/Resurgence》
4《アダントの先兵/Adanto Vanguard》
2《溶岩コイル/Lava Coil》
3《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》
2《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》
2マナからスタートし、最後は《苦悩火》で押し込むデッキです。クリーチャーについては、《ゴブリンの鎖回し》に引っかかるタフネス1は採用せず、労せずダメージを与え続けることができる飛行クリーチャーを多めに採用しています。
2マナ域は《空の恐怖》と《報奨密偵》の計8枚で、《空の恐怖》は『イクサラン』のリミテッドをやったことがある人であれば分かると思いますが飛行+威迫でかなりブロックしにくいクリーチャーです。《報奨密偵》は飛行ではありませんが、《黎明をもたらす者ライラ》、《正義の模範、オレリア》、《破滅の龍、ニコル・ボーラス》、《夢喰い》といった厄介な伝説のクリーチャーを除去してくれる優秀なクリーチャーです。実は《アズカンタの探索》を破壊できるのも地味ながら役に立つかもしれません。
3マナ域は《輝かしい天使》と《軍勢の切先、タージク》の計7枚で、《輝かしい天使》は『基本セット2019』リミテッドで出されたことがある人だと分かるかと思いますが、出された時のプレッシャーがすごいクリーチャーです。実際、スタンダードでも6マナたまってトークンを出されれば大体負けてしまいます。《軍勢の切先、タージク》は速攻で2マナのクリーチャーを強化しつつ、戦闘ダメージ以外のダメージから守ることができる良質なクリーチャーです。
4マナ域は《再燃するフェニックス》と《正義の模範、オレリア》の計7枚でどちらも攻防に活躍できて、ゲームを決定付ける力のある飛行クリーチャーです。
5マナ域は《黎明をもたらす者ライラ》3枚で、《輝かしい天使》と《正義の模範、オレリア》が天使なので、今まで大体インクのしみだった「天使を+1/+1と絆魂を得させる」能力をこの2枚のクリーチャーに使うことができます。
スペルは最後の押し込みに使えるように《ショック》4枚、《稲妻の一撃》4枚、《苦悩火》2枚。《ショック》と《稲妻の一撃》は序盤のクリーチャーを除去する役目ももちます。5マナの《黎明をもたらす者ライラ》をスムーズに出す必要があるので、土地25枚とビートダウンにしては多めですが、《輝かしい天使》の起動能力や《名誉の記念像》、《苦悩火》など後半にもマナの使い道があるので問題ないでしょう。
サイドボードの《反応/反正》は後手のときに特に優秀なカードで、序盤は5点ダメージの除去として使え、後半は飛行クリーチャーの2回アタックで一気にダメージレースを捲れるスペルです。《アダントの先兵》はコントロールにとってはとても除去しにくいクリーチャーで、マイナス修正か追放除去でないと倒すことができません。
という感じのボロスにしてみました。とりあえずゴブリンデッキに負けないように、コントロールデッキに1枚1枚のカードパワーで負けないように組んでみました。少し消耗戦が気になるようであれば《ウルザの後継、カーン》のようなプレインズウォーカーを入れてみてもいいかもしれないですね。
4.デッキを作ってみよう2(ジェスカイコントロール、グリクシスコントロール)
次は3色のコントロールデッキです。コントロールは《ゴブリンの鎖回し》をあまり気にしなくていいので気楽に作れますね。
と、その前に、3色デッキを作っていると「このカード入れたい!あのカードも入れたい!」となって気が付くとダブルシンボルのカードがてんこ盛りになってたなんてことはありませんか?ここで、ダブルシンボルのカードを唱えたいターンと、それを実現するために必要な色マナの枚数をおさらいしておきましょう。一般的には以下のようになっています。
2ターン目 18枚
3ターン目 16枚
4ターン目 15枚
5ターン目 13枚
もちろんこれ以上入っていてもよく、そうすればより安定して色マナが出せるようになります。また、これ以下の枚数にすると当然事故率も上がります。さらにはTwitter上でこわーいマナベース警察の方々が現れて、厳しい取り調べを受けることになります(笑)
さて、これを踏まえた上でまずはジェスカイコントロールです↓
Sample Deck:ジェスカイコントロール
土地
4《蒸気孔/Steam Vents》
4《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4《氷河の城砦/Glacial Fortress》
4《硫黄の滝/Sulfur Falls》
4《断崖の避難所/Clifftop Retreat》
2《曲がりくねる川/Meandering River》
4《島/Island》
クリーチャー
4《弾けるドレイク/Crackling Drake》
2《夢喰い/Dream Eater》
スペル
4《稲妻の一撃/Lightning Strike》
3《中略/Syncopate》
2《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
2《本質の散乱/Essence Scatter》
4《悪意ある妨害/Sinister Sabotage》
3《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
4《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
4《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
2《浄化の輝き/Cleansing Nova》
サイドボード
3《封じ込め/Seal Away》
3《否認/Negate》
2《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
2《希望の夜明け/Dawn of Hope》
2《神秘の考古学者/Mystic Archaeologist》
2《神聖の発動/Invoke the Divine》
1《原初の潮流、ネザール/Nezahal, Primal Tide》
《曲がりくねる川》?そんなショックランドあったっけ?残念ながら『基本セット2019』に収録されているただのタップインランドです。喉から手が出るほど《神聖なる泉》が欲しいのですが、ないものねだりしても仕方ありません。
早く『ラヴニカの献身』発売して~!
そんな土地まで入れて実現させたのが3ターン目青青、4ターン目青青赤赤、5ターン目白白のマナベースです。本来であればタップインが気になるところですが、低マナ域のクリーチャーがあまり強くないこと、《轟音のクラリオン》や《浄化の輝き》で遅れを取り返すカードが入っていることによりある程度許容できます。
マナベース以外の部分について、まずはフィニッシャーの選択です。《奔流の機械巨人》という心強いフィニッシャーがいなくなった青ですが、このデッキでは《弾けるドレイク》と《夢喰い》とう2枚の新カードをフィニッシャーとして採用しています。《弾けるドレイク》は青青赤赤と強烈な色拘束ですが、序盤はタフネス4というサイズが《稲妻の一撃》では落ちず多くのクリーチャーを止めるブロッカーとして機能し、後半はパワー10を超えることも珍しくない巨大なフィニッシャーになります。場に出たときにカードを引ける効果により消耗戦にも強く、どんな相手にいつ引いても強い万能なクリーチャーです。
またこのカードと《轟音のクラリオン》の組み合わせは強烈で、相手の盤面を一掃しながら絆魂で大ダメージを与え、ゲームを決定づける動きができます。《夢喰い》は6マナというマナコストが《奔流の機械巨人》を彷彿とさせますが、実際には《奔流の機械巨人》ほどのカードパワーが高いカードではなく、場に出てしまったクリーチャー以外のパーマネントを一旦手札に戻してくれる万能な除去といったところです。地味ながら「諜報4」の能力が《アズカンタの探索》を変身させるときに役に立つのもうれしいです。
スペルについては概ねご想像通りの強さで、《薬術師の眼識》は「再活」により後半マナフラッドの受けになるのである場面においては《天才の片鱗》より強い場合があります。《悪意ある妨害》は《解消》と同じく、妨害しながらライブラリーを掘り進めてくれるカードです。《ドミナリアの英雄、テフェリー》に関しては何も言わなくていいでしょう、《曲がりくねる川》まで入れてデッキを組みたいのはこのカードがそれくらい強いカードだからです。
サイドボードには《希望の夜明け》と《神秘の考古学者》が入っています。これらはどちらも対コントロール用のカードです。前環境でいえばエスパーコントロールがサイドから入れてきた《光袖会の収集者》や《歩行バリスタ》のような立ち位置のカードで、カウンターの構え合いになるコントロール同系において、2ターン目に出して以後カウンターを構えているマナを無駄なくリソースに変換できるこういったカードは非常に強力です。《封じ込め》はメインデッキを赤系デッキに強くするために軽めの火力を除去として使用しているため、タフネスが大きなクリーチャーに苦戦しますが、それを改善するために入れます。
ジェスカイに続いて3色デッキをもう1つ紹介したいと思います。イゼット、ディミーアとギルドが出て真っ先にあのカードを使いたいと思った人は多いんじゃないでしょうか?
Sample Deck:グリクシスコントロール
土地
4《湿った墓/Watery Grave》
4《蒸気孔/Steam Vents》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
4《硫黄の滝/Sulfur Falls》
4《沼/Swamp》
2《島/Island》
クリーチャー
4《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》
2《夢喰い/Dream Eater》
スペル
4《喪心/Cast Down》
4《思考消去/Thought Erasure》
2《中略/Syncopate》
2《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
4《悪意ある妨害/Sinister Sabotage》
3《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》
4《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
2《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
3《イゼット副長、ラル/Ral, Izzet Viceroy》
サイドボード
4《死の重み/Dead Weight》
2《否認/Negate》
2《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
1《アルゲールの断血/Arguel's Blood Fast》
3《正気泥棒/Thief of Sanity》
3《ヴォーナの飢え/Vona's Hunger》
《思考消去》と《破滅の龍、ニコル・ボーラス》で手札を攻めながら最後は《覚醒の龍、ニコル・ボーラス》か《イゼット副長、ラル》の奥義で勝つことを目指します。《イゼット副長、ラル》については《ドミナリアの英雄、テフェリー》程の強さはありませんが、4マナが渋滞しているため《薬術師の眼識》があまり多く取れないこのデッキにとって重要なドローカードになります。またスペルの多いこのデッキでは小マイナスもある程度のダメージを期待することができます。
ただ、このデッキを使うにおいて気になることが1つ。
青黒系のデッキの宿命というか、触れないものにはとことん触れなかったりします。《蔦草牝馬》や《殺戮の暴君》が出てきた日にはもうお手上げです。そうならないためにもサイドボードに生け贄除去である《ヴォーナの飢え》をしっかり用意しています。また、新しく出た《無効皮のフェロックス》も《破滅の龍、ニコル・ボーラス》の天敵で、4ターン目に喜んで出したばっかりにこいつを捨てられたりしたら一瞬で盤面が引っくり返りかねません。緑相手に《破滅の龍、ニコル・ボーラス》をプレイする際は慎重に行う必要がありそうです。
その他、サイドボードに3枚入れた《正気泥棒》は今後青黒デッキからよく出てくるカードになりそうです。《豪華の王、ゴンティ》を何度も使えたら強いですよね。
5.緑は...
さて、今回の記事はいかが...、ん? 一色足りない?
ああ、緑ですか、いやーちょっと時間がなくて作れませんでした。でもここら辺のカードは強いのでこれを軸にデッキを作りたいと思っています。
次の環境は低マナ域のクリーチャーが弱いと言いましたが《生皮収集家》と《ラノワールのエルフ》だけは別格で強いと思っています。《生皮収集家》は《ゴブリンの鎖回し》に弱そうで弱くないクリーチャーで、ほっとくと5/5くらいまでは簡単に成長しそうです。《クロールの銛撃ち》は「宿根」を意識しなくても使用できるカードで、とりあえず2マナ3/2として使えて、場合によっては《黎明をもたらす者ライラ》だって撃ち落とせるクリーチャーです。なんとなく、ここら辺を使えばボロスにだって負けないビートダウンが作れそうな気がしています。
6.最終フェイズ
さて、今回は新環境のスタンダードについて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?この記事は『ラヴニカのギルド』のカードリストが出て1週間もたたずに書いたものなので、普通にカードの見落としや勘違いがあるかと思います。なので後日、「全然違うじゃん!」「こっちの方が強いじゃん!」なんてことが多々あるかと思います。ただ、この時期は新しいスタンダードのデッキを作っているのがとても楽しいですよね。そんな「デッキを作ること」を楽しんでいる方に「使ってみたいデッキがあった!」とか「自分の考えているデッキの参考になった!」と言っていただけたらいいかなと思って書いてみました。そういった方に、この記事をベースにして僕の作ったデッキより強いデッキを作っていただけたら幸いです。
それではまた、お会いしましょう!バイバイ!
簗瀬 要