プロツアー・機械兵団の進軍30位!・・・PTチェイン!!!BIGs渡邉崇憲「ラフィーンを3,000円で買った漢の魂の物語」

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◆はじめに


どうも!BIGsの渡邉です!
5/5~7にアメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで開催されたプロツアー・機械兵団の進軍に参加してきました!


気づけば終わっていた、あっという間のプロツアー。
プロツアーの権利は、横浜で開催されたチャンピオンズカップファイナルサイクル2にて棚ぼたで獲得することができました。
(本来は18位までのプロツアー権利ですが、私より上位に2名の権利保持者がいたので20位の私まで権利が降りてきた形です笑)


なにはともあれ権利は権利!出るからには優勝!それ以外には脇目を振らず突き進むのみ!
えっ!?16位までにはFOILのジェイスプロモ!?・・・そんなもん!!!


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ほ、欲しい・・・。


 


◆スタンダードのデッキ選択(思い出編)


遡ること約1年前。
2022年5月に大阪で日本選手権が開催されました。


当時は『神河:輝ける世界』が最新セットで、スタンダードではエスパーミッドレンジが幅をきかせていました。
デッキをどうしようか悩み、後輩のコバヤシ君に相談したところ、


「混沌としたメタゲームだからこそ、トップメタを握るべきじゃないですか?」
と力強い言葉をもらったのでデッキはエスパーミッドレンジに決めました。


まだ禁止される前の《食肉鉤虐殺事件》を筆頭に、数々のトップレアを搭載する高級デッキ。
策謀の予見者、ラフィーン》を最高値(約3,000円)で買ったのも今では良い思い出です。


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・・・なるか!!!思い出に!!!



減価償却じゃ!ワイは、ワイは!ラフィーンで稼ぐんじゃ!


 
◆スタンダードのデッキ選択(横浜まで)


何を言いたかったのか全く分かりませんが、姿形を変えながらも、日本選手権以来ずっとエスパーカラーのデッキを回していました。
どう考えても《鏡割りの寓話》が最強カードなんですが、それでも頑なにスタンダードはエスパーを擦りました。


理由は色々ありますけど、なんだかんだ《策謀の予見者、ラフィーン》で攻撃している時は幸せを感じられるんですよね。
あと、3色デッキでありながら土地がかなり強いのも好感度大です。


ずっとミッドレンジ型を使っていましたが、サイクル2のエリア予選ではレジェンズ型を使いました。


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どの多色デッキもマナベースに問題を抱える中、燦然と輝く英雄の公有地。
滅茶苦茶な色マナ要求をサクッと解決してくれる優れもの。


しかも後半はクリーチャーを守ることができる安心設計。


そして『ファイレクシア:完全なる統一』で印刷されたマスターピース


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まさか、まさかのエスパーレジェンズ大強化!!!
と言うよりスタンダードで使える1マナ生物にしては強すぎると思いました。


それなりのデメリットがあるものの、余りある強さ。


先手で《離反ダニ、スクレルヴ》→《スレイベンの守護者、サリア》→《策謀の予見者、ラフィーン》はおおよそスタンダードとは思えない動きです。


 


チャンピオンズカップファイナル「サイクル2」


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チームメイトと色々なカードを試してこんな形に。


《新ベナリアの守護者》を提案されたときは、「流石に伝説じゃない生物は無理だろ?」と思いましたけど、実際に使ってみるとメタゲームとマッチしていて強かったのを覚えています。


前述の通りこちらは20位となり、繰り下がりでプロツアーの権利を獲得することができました。


 
◆スタンダードのデッキ選択(プロツアーに向けて)


残念ながらチャンピオンズカップファイナルで一緒に調整していたメンバーで、プロツアーの権利を獲得できたのは自分だけでした。
でも、なんだかんだ引き続きデッキ構築について色々相談にのってもらい非常に助かりました。
これが、人情(ほろり)。


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実際に使用したデッキ


 


新カードも採用されているのでその辺の所感を。


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ルーターもここまで強くすると流石に構築級ですね。
アンタップ能力もデッキの性質上間違いなく機能するので噛み合っています。


伝説のクリーチャーを多用するので、手札で腐っているカードを新しいカードに変えられるのは魅力的です。
ただ、ルーターはどこまで行ってもルーター、打点の低さが気になったので採用はメイン2に抑えることにしました。
変身能力も隙がデカいので過信は禁物です。


 


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高橋優太プロの世界選手権優勝を記念して作られたカード。
ものは試しと使ってみたのですが、これが意外と好感触。


瞬速がアトラクサ系の重いデッキと戦う時に、カウンターを構えつつ隙を見て場に出せるので重宝しました。
メインボードで多く取るにはリスクがあると思ったので、メイン1サイド2というバランスにしました。


 


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兄弟仲の終焉》に合わせられると気持ちいいんじゃい!
とはいえ、こういうリアクションカードを沢山サイドインすると、並べるべきクリーチャーよりもリアクションカードを多く引くリスクもあるので枚数は難しいところ。


ぎらつく氾濫》にはなんの抵抗もできないので、採用しなくても良かったのですが、流石に0枚は舐められると思いサイド1にしました。


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新しいカードではないですけど、今回はメイン3と厚めに採用しました。
上記の通り、全体除去はタフネス3が巻き込まれるケースが多いので、タフネス4の高打点クリーチャーが欲しかったです。
ただ、全体除去の後に単体だと《切り崩し》を打たれてしまうケースもあったので、この辺は難しかったですね。


同じ3マナ圏では《ヨーグモスの法務官、ギックス》もチームメイトから提案があったのですが、《兄弟仲の終焉》や《削剥》がチラついてしまい不採用としました。
今思えば1枚採用しても良かったと思います。


 


◆ドラフト練習


こちらについてはもう色々ハードルが高すぎてどうしようもありませんでした。
とはいえ、指をくわえて日々を過ごすわけにも行かず、どうにか練習することに。


まずは、プレリリースの日にドラキチin note placeにお邪魔させてもらいました。
日本の競技シーンを牽引する名だたる強豪に混じり、新カードをじっくり評価しました。
新タイプ「バトル」であったり、2枚以上封入されている両面カードなどボクの頭を壊すために作られたパックなんじゃないかと思いました(情報量多過ぎ!)。


1回目こそ2-1でしたが、2回目は痛恨の0-3!


「結構いけると思ってたのになー」なんてぼやいていたら、
市川プロ「いけると思って0-3は不味いね。カードの評価にズレがあると思うよ、見せてごらん」
ということでデッキを見てもらうと、弱いカードがちらほら。(今思うと結構入っていました)


時間の都合で2回しかできませんでしたが、非常に勉強になりました。
前回参加したプロツアー・破滅の刻の1stドラフトは激痛の0-3。


あれから6年、自分だって成長した!・・・はず。
またもや1stドラフトで0-3している様では、優勝どころか初日突破も怪しくなります。


とはいえ、残念ながら地元新潟では8人集めることができずリアルドラフトの練習はできないままミネアポリスへ。


県外の友人数名から「呼んでもらえれば新潟まで行きますよ!」と熱いメッセージをもらってはいたのですが、流石にそれも申し訳ないので主にオンラインで練習しました。


ただ、プロツアーのドラフトは特殊ルール「両面カードを1分間みんなで確認タイム」があるので、強い両面カードが公開されると「あいつ、黒やるな」などがばれてしまいます。
コモンの軽い両面クリーチャーも1つの指針となるので、抜け具合によっては上家の色を推測する材料となります。


リアルドラフトの練習を十分にしていなかったことは、1stドラフトで存分に思い知らされます。


 
◆プロツアー「機械兵団の進軍」簡易レポート


day1
1stドラフト 2-1
スタンダード 4-1


day2
2ndドラフト 2-1
スタンダード 2-3


10-6 30位!


2ndドラフト終了後にスタンダードを2-0して「2-1すればTOP8」というところであえなく3連敗。


プロツアーTOP8の喉元まで迫りましたが、あと一歩のところで妖刀「デカナベソード」は折れてしまいました。


 
◆成長した?


いくら鈍い自分でも分かります。
流石に6年前よりは成長しています。


「なにがどのように成長したんですか?」と聞かれると上手く言語化できないので、話せる範囲で話します。


1.技術面
長いことアグロ~ミッドレンジの速度帯のデッキを使い続けることで、どのフォーマットでも自分のパフォーマンスを最大化できていると思います。
自分が結果を出せたデッキは大体そのレンジの中に収まります。


得意、と言う言葉で片付けるのも乱暴だとは思いますが、自分の集中力だったり閃き、大局観に合っているレンジなんだと思います。
比較的早くゲームが終わるので、ラウンド間の休憩を十分取れるのも見逃せないポイントですよね。



2.体力面
ここ2年くらいの話ですが、転職を機に通勤で自転車を使うようになりました。
雨の日は歩いて通勤しています。(たまに車を使います、たまに)


ジムに通ったりする人もいるのでしょうが、自分は飽き性なので絶対に三日坊主になるのが目に見えています。
そういうことで、日々必ずする通勤に自転車や徒歩を組み入れたのは良かったです。


体感ではありますが、ミネアポリスでは横浜とそん色ないパフォーマンスが出せたと思います。
ちょっと前までだったら海外遠征の疲労や時差ボケ等で十分に力を出せなかったんじゃないかなと。
 


3.精神面


ここ1、2年は大型大会に臨むにあたって、意図的に今までと考え方を変えるようにしてみました。
昔は「TOP8に入らなきゃ意味が無い」とまでは言わないですけど、それに近い考えで大会に臨んでいましたが、ここ1、2年は「1勝でも多く、1つでも良い順位」を目指して大会に臨みました。


例えば「勝ち越せた」「賞品はないけどベスト32に入った」「最後の1戦を勝って終わった」など、なにか自分の中で達成したものを見つける感じですね。


「なにか意味あるの?」と言われると、なにも意味がないかも知れません。
でも、自分はこうやって店舗予選の1戦、エリア予選、チャンピオンズカップファイナル、そしてプロツアーの1戦も近い緊張感で戦うことができました。
どの大会も同じ緊張感を持って臨むというのは、案外難しいと思うんですよね。


昔のスタンスだと、大会の規模、かかっているものが大きくなればなるほど緊張感は膨らんでいきました。
そして、自分で自分に「TOP8に入らなきゃ意味が無い」とプレッシャーをかけてしまいます。


そんな状態で50分間冷静な判断をし続けるのは至難の業ですよね。
TOP8だけじゃなく、例えば「初日を抜けなきゃ」「予選を抜けなきゃ」「チェインをしなきゃ」と知らぬ間に自分を追い込んでしまっているプレイヤーもいるのではないでしょうか。


練習中ならいざ知らず、本番でそのようなプレッシャーは足枷になりかねません。


「緊張して実力が出し切れていないかも・・・」と悩んでいるプレイヤーは是非、デカナベ的メンタル術「目先の1勝!」で臨んでみてください。


その上で「目標は優勝です!」なんて途方もないことを言う方が、案外気楽なもんですよ。


 
◆反省


ドラフトについては反省点ばかりです。
まず、リアルドラフトを疎かにした罪はやはり重かったです。


1stドラフトの最初の両面カード公開タイムですぐに脳がパンクしました。


「なにを見れば良い?なにを覚えれば良い?」なんて考えている間にも時計は進みます。
上家ともう1つ上家の両面カードを覚えるので精一杯でした。


「下家は覚えなくていいのか?」なんて考えている間に上家のカードが思い出せなくなる、悪魔的ドラフトでした。
いっそなにも見えない方がどれほど良かったことか。


これらに関しては、1回でもプロツアールールでドラフトをしていればここまでパニックにはならなかったはずなので、悔やまれるところです。
友人たちの厚意に甘えて、無理矢理にでもリアルドラフトの卓を立ててもらうべきでした。


1stドラフトはマルチアンコモンや除去を十分取れた白黒で2-0からハビエル・ドミンゲス選手(自分の下家)の青白にきれいに回られて負けました。


白は被っているし、青白のマルチアンコはカットするなど、自分なりには妨害したつもりでしたが、コモンを使いこなして上手く殴りきられてしまいました。


2ndドラフトは卓内にド3色デッキが2人いたり、パックから出る色が偏っていたりと、混沌としたドラフトでした。
重いデッキを狩る形をした赤白で2勝はできましたが、途中で当たった青赤には手も足も出ませんでした。


厳しいと思いながらも、2-1で2ndドラフトを終えられたのは嬉しかったです。
欲を言えば「3-0できそう」というデッキを作る想像力があれば、また少し違ったピックや展開になっていたかも知れません。


 
◆最後に


ということで、店舗予選から始まって長らく続いたプロツアー・機械兵団の進軍シーズンも無事終わりました。
自分でも「やりきったなぁ」と思える位には走り切りました。


無我夢中で戦っていたら、知らぬ間にバルセロナの権利も得ることができました。


流石にバルセロナまで行くのは色々とハードルが高いので見送るつもりですが、当初行かないと言いつつ結局ミネアポリスに行った男は自分自身なので、前向きに検討してみようかなと思います。


また、併設のmtgconは日本の大型イベントの何倍もの規模で、まさに圧巻という感じでした。
最終日は沢山のアーティストさんからサインをもらったり、お土産探しや販売ブース巡りを満喫しました。


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渡航費は決して安くありませんが、滅茶苦茶楽しそうなイベントも目白押しだったのでいつか参加してみたいです。
最後に、構築の調整に付き合ってくれたHareruya Prosの佐藤啓輔Onogamesの木原惇希、小林友哉。


また、県外からドラフト練習のために新潟に駆けつけると声をかけてくれたOnogamesの酒井亮さんと小林友哉(2度目、コバユイいいやつ!涙)に感謝を伝えたいです。ありがとう!


そして、日頃から応援してくれている皆さんにプロツアー30位という成果を報告できて本当に良かったです。
地方のプレイヤーだって、頑張れば活躍できるってところを少しは見せられましたかね?
次はいつになるか分かりませんが、また大きな舞台で活躍できるように牙を研いでいこうと思います。


それでは、読んでいただきありがとうございました!
感想や質問等があれば是非Twitterにリプライをお願いします。

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