◆はじめに
どうも!BIGsの渡邉です!
ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ"The Finals 2019"は4-4という何も得るものがない結果で撃沈。
落ち込んでいても仕方がないので、翌日に開催される"Eternal Party 2019 東京大会"に気持ちを切り替えました。
レガシーは普段そんなにプレイしていませんが、今年参加できる最後の大型イベントかつ、好きなフォーマットなので単純に楽しみでした。
優勝して《Library of Alexandria》を手に入れるぞ!
◆デッキ選択
2019年下半期はずっとティムールデルバーを回していましたが、禁止改定で《レンと六番》がレガシーで禁止。
戦力が大幅にダウンしたままスタンダードの調整期間に入ってしまったので、中々レガシーに触れることができずにずるずると時間が流れていきました。
年末の繁忙期ということもあり、いよいよデッキが見つからないまま、Eternal Partyまであと1週間というところで押し入れから"ヤツ"の声が・・・。
「たまには押し入れ(ストレージ)から出してくれよう」
年に1回は使うようにしているドレッジ。
特に使いたいデッキも見つからなかったので、だったらこいつを押し入れから出してやることにしました。
◆デッキ選択(詳細)
冗談はさておき、ドレッジを使おうと思ったのにはいくつか理由がありました。
1.《王冠泥棒、オーコ》と《夏の帳》の台頭
各フォーマットで禁止になっている『エルドレインの王権』と『基本セット2020』出身のこの2枚。
タッチ緑を容易にするレガシー環境のマナベースで暴れないわけもなく。
オーコは1度通ってしまうと中々マウントから抜け出せず、《夏の帳》は使い得のハッピーカードでケアも中々難しい。
この2枚とがっぷり四つに組んで戦うのはハードな1日になるので、軸をずらして無視できるコンボがよさそう。
2.ここ最近は墓地対策が手薄
青系デッキのサイドボードは大体《外科的摘出》を2枚採用する程度。
追加で1枚、人によってはなにか採用している場合もありますが、多くても計3枚。
他のコンボデッキのダークデプスやスニーク・ショーは特定のパーマネントを場に出すことに主眼を置いているので、墓地対策が効きません。
他の墓地活用デッキの黒赤リアニメイトはカウンターが有効なので、受けの広い追加のカウンターが好まれているのかな、というのが自分の見解です。
ドレッジは比較的(というかかなり)カウンターに耐性があるので、そういう意味では追い風だと思いました。
《ライオンの瞳のダイアモンド》を採用しているコンボデッキなのでスピードもあり、墓地をリソースとしているので継戦能力もあり、《陰謀団式療法》連打で相手のハンドを攻撃できコンボとも戦えるので、ここ最近のメタゲーム上の立ち位置は悪くないのかな?
ということでこのデッキ特有の"強烈なデメリット"には目をつむり鞄に放り込みました。
こちらが当日使用したデッキリストです。
◆Eternal Party 2019 東京大会簡易レポート
Round1 バントショーテル ×○○
Round2 ANT ○○
Round3 黒緑ホガーク ××
Round4 トリコ石鍛冶 ○○
Round5 スニーク・ショー ○○
Round6 ティムールデルバー ×○○
Round7 ターボデプス ×○○
Round8 バント奇跡 ○○
Round9 ID
6位抜け!!!
準々決勝 アルターホガーク ×○○
準決勝 青黒忍者 ××
4位!!!
このデッキ「圧倒的なメイン勝率」を誇ることで有名なのですが、圧倒的メイン敗北率!!!
よくもまあこんな勝率でトップ8に残れたものだと思いつつ、前述の"墓地対策が手薄"というのがサイド後2本取れている理由なのかもしれませんね。
◆デッキの感想など
・《這い寄る恐怖》の不採用
これはギリギリまで悩みましたけど、今回は採用を見送りました。
理由としては、奇跡が勝ち上がってきてデルバー系が落ちて行くと思ったので、コントロールやコンボに3点与えても効果が薄そう、と思ったのが主な理由です。
代わりに採用した《入念な研究》や《水蓮の花びら》はそれなりに活躍したので文句なし!
...と言いたいところですが、Round3のホガーク戦ではあと2点が削れずに負けたり、デプス相手にライフが足りずに刺しきられて負けたりと「あれ、これ《這い寄る恐怖》入っていれば勝てたんじゃね?」という場面が多々あったので採用した方が良いと思います(笑)。
・《甦る死滅都市、ホガーク》がすごい!
《甦る死滅都市、ホガーク》と《陰謀団式療法》と《黄泉からの橋》2枚が墓地にあると、
ホガークを生け贄にして出てきたトークンでまたホガークをプレイ。またホガークを生け贄にして・・・。
と、《陰謀団式療法》の数だけゾンビを展開しながらハンドを攻めて、最後にはハンドのない相手にホガークと大量のゾンビを突きつけることができます。
この辺は《狂気の祭壇》で好きなだけホガークを生け贄にすることのできるアルターホガークの主たる戦略なのでしょうが、ドレッジでも再現可能でした。
ホガークは強力なカードですが、墓地からプレイできることを考えると1枚で十分だと思います。
・ロンドンマリガンによる各力線の探しやすさ
ロンドンマリガンによって特定のカードを探しにいくことが容易になりましたが、マリガンするデメリットは依然として変わりません。
そんな中で、ドレッジはかなりマリガンに強いデッキなので、積極的にマリガンすることができます。
極端なことを言えば発掘を持つカードを墓地に落とすことができればとりあえず動き出します。
具体的なエピソードとしては、準々決勝のアルターホガーク戦の3本目、1マリガン先手でキープする対戦相手。
鉄の意志で《虚空の力線》を探し、4マリガン目でなんとか見つかりました。その3枚のハンドは《虚空の力線》《打開》+土地と完璧な3枚。
力線で減速させた隙に発掘カードを墓地に落として、《打開》から大量展開して勝つことができました。
デッキとしては好きなのですが、やはり発掘の落ち方によって強さが上下するのがこのデッキの良いところであり悪いところでもありますね。
「半分も掘ったのに《ナルコメーバ》が落ちない!」なんていうことはよくあることです。
年末のおみくじ気分で回しましたが、十分回ってくれたと思います!
やり込む系のデッキではないので、また気分が乗ったときにでも回してみようと思います。
◆サイドプランとゲームプラン
Eternal Partyで当たったデッキのなかからいくつかピックアップして、サイドプランとゲームプランを紹介したいと思います。
・ANT
OUT
1《水蓮の花びら》
2《通りの悪霊》
2《ゴルガリの凶漢》
1《入念な研究》
平均スピードではANTに分がありますが、ハンデスが有効なので相手が最速でコンボを決めなければ干渉可能です。
こちらはハンデスで干渉できますが、相手のハンデスはほぼ効かない点もポイントです。
サイド後は力線を全力投入。
相手から妨害する置物は出てこないはずなので《蒸気の連鎖》などはサイドインする必要はないと思います。
《陰謀団式療法》の主なコール
ゲームスピードを減速させることを意識しました。
・トリコ石鍛冶
IN
2《沈黙の墓石》
《外科的摘出》だけケアして《沈黙の墓石》のみサイドインします。
《安らかなる眠り》はあまり採用されていないと思うので、無理に触りに行く必要はないと思います。
《封じ込める僧侶》は1~2枚採用されている可能性がありますが、こちらは現在のサイドプランだとかなり触りづらいので諦めます。
バウンスしてもすぐに出されてしまうので、無理に触ろうとしてゲームスピードを遅らせる方がリスクがあります。
《陰謀団式療法》の主なコール
1.《剣を鍬に》
2.《渦まく知識》
3.《瞬唱の魔道士》
4.展開次第では石鍛冶でハンドに加えた《殴打頭蓋》
かわいい《イチョリッド》を頑張って守りましょう!
・スニーク・ショー
OUT
2《通りの悪霊》
1《水蓮の花びら》
1《ゴルガリの凶漢》
《灰燼の乗り手》は相手の《実物提示教育》との友情コンボで《引き裂かれし永劫、エムラクール》や《グリセルブランド》を追放します。
要するに最高です。
《騙し討ち》や《全知》の場合もあるので《薄れ馬》もサイドインします。
相手のライフとハンドを攻め続けて追い込んでいきます。
《陰謀団式療法》の主なコール
基本的にはゲームスピードを遅らせることを意識。
相手がハンドを整えている間に殴りきりましょう。
・ティムールデルバー
IN
2《沈黙の墓石》
デルバー系のデッキは基本的には有利です。
カウンターも土地ハメも効きづらく、最近流行の《王冠泥棒、オーコ》もこのマッチアップでは重すぎます。
1番の負け筋は《秘密を掘り下げる者》によるライフレースの完走なので、《ナルコメーバ》のチャンプブロックを有効に使いたいところです。
サイド後も有効なカードは《外科的摘出》2枚程度しか増えないので、メインボードから大きくは変更しません。
《陰謀団式療法》の主なコール
1.《渦まく知識》
2.《稲妻》
3.場合に応じてはクリーチャー
《若き紅蓮術士》や《戦慄衆の秘儀術師》
《稲妻》は自分のクリーチャーに打って《黄泉からの橋》のリムーブに利用されるので、気をつけましょう。
・バント奇跡
IN
2《沈黙の墓石》
《剣を鍬に》と《終末》を擁するコントロール。
リストによって構築はまちまちですが《終末》はクリティカルなカードなのでケアするのが無難です。
墓地に落ちているカード次第ですが、過剰に展開して《終末》から復旧できなくならないように心がけたいところです。
瞬速持ちの《氷牙のコアトル》や《瞬唱の魔道士》がそれなりに入っているので《陰謀団式療法》と《黄泉からの橋》の組み合わせは戦闘前になるべく使っておいた方が良いかもしれません。
《陰謀団式療法》の主なコール
1.《渦まく知識》
2.《剣を鍬に》
3.場合に応じてはクリーチャー
《氷牙のコアトル》や《瞬唱の魔道士》
かわいい《イチョリッド》を頑張って守りましょう!
《夏の帳》がしっかり飛んでくるので油断は禁物。
むしろそこにマナを使わせるぐらいの気持ちでいきましょう。
◆まとめ
基本的にはメインの形を大きく変えないのが原則です。
繰り返しになりますが、ここ最近は墓地対策が薄いので尚更です。
相手からすると、カウンター1枚ではどうしようもない、でも少ない墓地対策を探してマリガンし続けるとそもそもリソースが足りない、と難しい判断をしなくてはいけません。
そうした時に、ドレッジ側がメインの形を崩して遅くなってしまっては、倒せる相手も倒せないということです。
コンボデッキはメインが一番強いということなんですかね。
あまりコンボデッキは得意ではないので偉そうなことは言えませんが(笑)。
0ターン目に《虚空の力線》を2枚出されることもあります。
割り切って強気にいきましょう!!!
◆最後に
準決勝で負けてしまったのは悔しかったですが、久しぶりのレガシーにしては上出来だと思います。
200人を超えるレガシーの大型イベントでTOP8に残ったのは初めてなので素直にうれしいです。
数年前にチームメイトのオノさん(Onogames)から「ドレッジの墓地の置き方も知らないで回してるのかよ!」と言われていろいろと教えてもらっていたのが、今大会では「様になってて惚れた、かっこいい」というお褒めの言葉(?)もいただけたのでよかったです。
主催者挨拶でくーやんさんも言っていましたが、レガシーは非常に面白いので、興味のある人は是非プレイしてみて欲しいと思います。
スタンダードに比べると単価の高いカードが多いですが、その分ローテーションで使用不可!ということもないので、ある意味仕事の忙しい社会人向けのフォーマットなのではないでしょうか。
また、今年は台風で開催できなかったBMOが来年の2月に開催されます!
スタンダードに出ようか、レガシーに出ようかまだ悩んでいますが、大型イベントは楽しみですね。
会場で皆さんに会えることを楽しみにしています。
それでは、読んでいただきありがとうございました!
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