《嵐生の飛び山羊》とゴジラたち! ~ 低予算デッキ構築 第1回 ~


By Riku Imaizumi


「マジックを始めたばかりの人は赤単」。そんな風に言われたことはないでしょうか。


赤単はアグレッシブなため慣れない人が使っても勝ちやすい。さらに低レアリティのカードが多く、組みやすい。これが赤単が初心者におすすめされる理由です。


 


ですが、赤単に慣れてくると別のデッキを使いたくなるでしょう。


はじめたばかりのころは資産が少なく、高レアリティのカードに手が回りません。それでも別のデッキを使いたい......そんな人のために、この記事では初心者でも組みやすいデッキをご紹介していきます。


ひとくちに組みやすいと言っても、「デッキ作成にかかる金額が少ない」とか、「アリーナにて組みやすい」などの指標があると思いますので、「どのように組みやすいか」は記事ごとに設定していこうと思います。


第1回の今回ご紹介するデッキでは、メインデッキのレアカードを8枚に抑えました。


 


デッキコンセプト:2種類の「ゴジラ」と《嵐生の飛び山羊》


キーカードは3枚。そのうち2種類は『イコリア:巨獣の棲処』の目玉たる「ゴジラ」カードです。


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マジックのカードとしては《さまよう怪物、イダーロ》および《タイタノス・レックス》という名前を持っています。
どちらも強烈なパワー・タフネスにサイクリングという能力を持っていますが、これらのカードと共演するのはこのクリーチャー。


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嵐生の飛び山羊》。自身へ降りかかる戦闘ダメージでないダメージを軽減し、+1/+1カウンターへと変換する能力を持ちます。


さて、一見すると「ゴジラ」たちとは一切のシナジーがないように思えますが、実は彼らを繋げるカードがあるのです。


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その名も《永遠獣の突撃》。手札から公開したクリーチャーのパワー分だけターゲットのクリーチャーにダメージを与えます。
《さまよう怪物、イダーロ》を公開すれば8点ダメージが、《タイタノス・レックス》を公開すれば11点ものダメージが飛ぶことになります。対象が《嵐生の飛び山羊》ならばそれらがそのまま+1/+1カウンターに変換され、パワー9を超える怪物と化します。


コンセプトをお伝えしたところで、次はデッキリストをお見せします。


 


デッキリスト:ヤギゴジラの突撃


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デッキリストインポート用(クリックで展開します)
デッキ
4 嵐生の飛び山羊 (IKO) 34
4 タイタノス・レックス (IKO) 174
4 火の予言 (IKO) 116
4 さまよう怪物、イダーロ (IKO) 141
4 花咲く砂地 (IKO) 244
4 永遠獣の突撃 (IKO) 147
4 争闘 // 壮大 (RNA) 223
4 ショック (M19) 156
3 ひっかく鉤爪 (IKO) 131
4 寓話の小道 (ELD) 244
4 山 (IKO) 271
1 平地 (IKO) 262
3 森 (IKO) 274
4 風に削られた岩山 (IKO) 258
2 岩だらけの高地 (IKO) 252
4 裁きの一撃 (GRN) 182
3 神々の思し召し (M20) 19


 


デッキの強みは、コンボパーツを除去呪文として利用できることにあります。



・戦い方


序盤:相手のクリーチャーの攻撃を《ショック》などの火力呪文で凌ぐ。
中盤:引き続き火力呪文で相手の攻勢を押しとどめ、《火の予言》や各種サイクリングで手札を整える。
終盤:《嵐生の飛び山羊》をプレイし(《神々の思し召し》を構えられたらなお良し)、ターンが帰ってきたら《永遠獣の突撃》を始めとした火力でパンプアップし攻撃。


メインデッキでの勝利手段は、ほとんど《嵐生の飛び山羊》のみです。
多くのカードが火力かサイクリングですので、相手のクリーチャーを焼きながら《嵐生の飛び山羊》で倒せる手札を待つことになるでしょう。
カードが揃うまではコントロールのようにふるまい、揃ったら勝ちに行く。そのような考え方が必要になりますので、「コンボを備えたコントロールデッキ」という発想でプレイすると良いでしょう。


また、《永遠獣の突撃》を大事にとっておくことはおすすめしません。戦況が悪いときは素直に相手のクリーチャーの除去に使ってしまいましょう。
ゲームを長期化させれば2枚目を引く可能性が上がりますので、必要以上に手札に抱える必要はありません。「除去呪文でもあり、コンボパーツでもある」という強みは活かさなければ損ですね。


「除去呪文でありコンボパーツでもある」というカードとして、《裁きの一撃》にも言及しておくべきでしょう。
コンボパーツとしては《ひっかく鉤爪》と同様の枠に入ります。


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《裁きの一撃》のダメージは戦闘ダメージではないので、《嵐生の飛び山羊》の能力で+1/+1カウンターに置換されます。
結果として、「《嵐生の飛び山羊》のパワーの分だけ+1/+1カウンターが乗る」、つまり《嵐生の飛び山羊》のパワーが倍になるのです。
争闘+壮大》の《争闘》と同時に使えば14点ダメージが、《永遠獣の突撃》+《タイタノス・レックス》と同時に使えば24点のダメージが発生します。


 


《嵐生の飛び山羊》がうまいこと育つとこんな感じになります。


Low budget building - Godzilla.png23点!!!


 


・高レアリティは8枚!


使用しているカードのうち、レアリティが高いのはわずか8枚のみ。神話レアは不使用で、いずれもレアです。


《さまよう怪物、イダーロ》......4枚
寓話の小道》......4枚


《さまよう怪物、イダーロ》はサイドボード後に活躍する(後述します)のですが、どうしてもこの枠も低レアリティにしたい場合、《大いなるサンドワーム》のような高パワーかつサイクリング持ちのクリーチャーにできないこともありません。ただ、《寓話の小道》だけはマナベースの関係上欲しいです。(レアの多色地形の枚数が揃っているならそちらで代用は可能)


踏み鳴らされる地》や《凱旋の神殿》のようなレアの多色地形を持っている場合は同色のコモン土地と入れ替えてしまいましょう。
カードを揃えるデッキですので、占術能力持ちの「神殿」シリーズは頼りになりますよ。


ちなみに持っているからと言って《砕骨の巨人》はあまり入れる必要がありません。「なんで?」と思った方は《踏みつけ》のテキストを読んでみてください。


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「このターン、ダメージは軽減できない」の一文が、《嵐生の飛び山羊》と絶望的に噛みあわないのです。
例えば《踏みつけ》を《嵐生の飛び山羊》に撃ってから《裁きの一撃》を叩き込む、という愚行などは絶対にやってはいけません。私はこの方法で自分の山羊の息の根を止めました。


 


サイドボード案


『イコリア:巨獣の棲処』発売・アリーナ実装から間もないため、メタゲームは固まっていません。サイドボードを組むことは少々難しい時期にあります。
そのため、サイドボードから狙いに行けるプランをふたつ紹介します。どうしてもレアリティが高いカードを使ってしまうので、自分の手持ちのカードと相談しながら取捨選択してみると良いと思います。


・サイドボード案1:コントロールへシフト


本デッキの特徴として、除去呪文が多いということが挙げられます。


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これを活かして、コントロールにシフトしてみましょう。除去呪文の効くアグロデッキ相手に使えるサイドプランです。
具体的にはカード・アドバンテージをとれるカードを入れるのが最適です。その代表格はプレインズウォーカーでしょう。


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ただ、プレインズウォーカーはいずれもレアリティが高いのが難点ですね。
ちなみに《炎の職工、チャンドラ》はおすすめしません。能力で《さまよう怪物、イダーロ》などを追放するとプレイするのが難しいからです。


プレインズウォーカー以外なら、白のダブルシンボルが少々ネックではありますが、《荒くれたちの笑い声》も条件に合っています。
構えて動くことが多くなるので、《夜群れの伏兵》も活躍してくれるでしょう。《神々の思し召し》との相性も抜群です、


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相手が小粒なクリーチャーを多用する場合なら、全体火力も強力です。


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《嵐生の飛び山羊》には全体火力が効かない......どころか+1/+1カウンターに変えてしまいますので、対戦相手を見極めて使っていきたいコンボですね。


コントロールへシフトする際、意識したいのが《さまよう怪物、イダーロ》のサイクリング能力です。


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除去呪文で相手の攻勢を凌ぐ関係上、ゲームの長期化を狙っていくことになります。ゲームが長期化するということは、《さまよう怪物、イダーロ》を引き、サイクリングできる可能性が上がるということです。
そのためサイドボード後のコントロール戦略に置いては《さまよう怪物、イダーロ》の重要性が増すので、フィニッシャーのひとつとして常に頭に入れておきましょう。


 


・サイドボード案2:アグロへシフト


白緑赤のカラーリングはアグロに適した色ですから、単体で強力なアタッカーをサイドボードに用意できます。
このサイドボードが有効なのは、主にコントロールを相手にしたときです。


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高レアリティのカードにはいずれも単体でゲームを終わらせてしまうようなクリーチャーが多数いますので、《神々の思し召し》でサポートしてあげれば速やかに勝利できるはずです。
ただ、このデッキは構造上そもそもコントロールに対して弱いため、単にクリーチャーを入れれば勝てるわけではないことには注意が必要です。


カラーリング的に低レアリティでも光る能力を持ったクリーチャーがいますので、手持ちのカードが少ない人も頑張って探してみてください。


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デッキを強化するなら?


レア以上のカードでメインデッキを強化する場合、コンセプトに大きく影響を与えるレベルになってしまいますが、選択肢はいくつか存在します。


・《無法の猛竜》


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戦闘ダメージ以外のダメージを与える上に、クリーチャー呪文を軽量化してくれる《無法の猛竜》の相性はかなり良いといえます。
ただ、《無法の猛竜》を使うためにはある程度その恩恵を受けられるクリーチャーを入れなければ意味が薄くなります。《タイタノス・レックス》は《無法の猛竜》の能力を加味しても重すぎるため、グルール・アグロで使われるようなクリーチャーを入れると良いでしょう。
《力の具現、ジローサ》などは《永遠獣の突撃》の相方としても適切です。「ゴジラ」シリーズの一枚ですしね。
 


・《贖いし者、フェザー》


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《神々の思し召し》が入っていることから《贖いし者、フェザー》を使ったデッキに寄せることも考えられます。
《火の予言》を《贖いし者、フェザー》に撃てば毎ターン手札入れ替えもできちゃいます。
無謀な怒り》が使えたら《嵐生の飛び山羊》と相性抜群なんですけどね。


 
・《真火の隊長》


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真火の隊長》+《永遠獣の突撃》+《タイタノス・レックス》のコンボが可能に。かつて流行した《ボロスの反攻者》+《冒涜の行動》コンボを彷彿とさせます。
このコンボを取り入れる場合、《神々の思し召し》の代わりに《一心同体》を入れ、破壊不能にできるようにしておくと良いでしょう。


《真火の隊長》自体はアンコモンのカードですが、色拘束の厳しさから、入れる場合は特に《踏み鳴らされる地》《寺院の庭》の重要度が増すでしょう。できたら一緒に入れてあげたいところです。


・《獲物貫き、オボシュ》


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キーカードが奇数に寄っているので、少し工夫すれば《獲物貫き、オボシュ》を相棒にすることもできそうです。


その場合、使えなくなるのは以下のカードたちです。


《火の予言》
《ひっかく鉤爪》
《裁きの一撃》
《争闘+壮大》


どれも惜しいカードばかりですが、《獲物貫き、オボシュ》がいる状況で《嵐生の飛び山羊》に火力呪文を使い攻撃が通れば、ダメージ効率は4倍。《ショック》ですら8点分のダメージに変わります。


少々使いづらい点はありますが、《レッドキャップの乱闘》などを使ってみると良いかもしれません。


 




以上、低予算構築 第1回でした。


構築に縛りがある関係上、十分なデッキパワーを持たせるのは難しいのですが、回していて楽しいデッキを紹介していければ良いなと考えています。


それでは、また次回!



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