《鏡の行進》でラスベガス ~ お題デッキ構築 第1回 ~

By Riku Imaizumi


みなさんがデッキ構築をするとき、始点となるものはなんでしょうか。
「環境の最適解となるデッキを作りたい」。「特定の戦略が好きだから構築したい」。
人によって異なるとは思いますが、その中でも「あのカードを使いたい!」という気持ちはないでしょうか!?


この記事の名前は『お題デッキ構築』。その名の通り、いただいたお題に沿ってデッキを作り、それを紹介していきます!
お題は「あのカードを使って!」でも「〇〇と××のコンボを入れて!」でも構いません。「カウンターバーン組んで!」とかでもOK。フォーマットも基本的には問いません。


読者のみなさまからいただいたお題に応えられるようなデッキを構築していきます。


「好きなカードやアーキタイプがあるけど、なかなか強いデッキが組めない」という人のため、新たなデッキを構築していきましょう。



今回のお題:《鏡の行進


役割上、混沌の色とされる赤。エキスパンションには毎度恒例のようにランダム性が高くて重いエンチャントが収録されています。
今回はそんな重いエンチャントをフィーチャーしていきましょう。


odaideck01 01.jpg


『ラヴニカの献身』の6マナエンチャント。トークン以外のクリーチャーが戦場に出た瞬間、コイン投げを行います。勝つとそのクリーチャーのコピーであるトークンが出現。それは速攻を持ち、ターン終了時に追放されます。


今までもクリーチャーのコピーを作るエンチャントは存在しましたが、このカードの特徴は負けるまでコインを投げ続けられること。勝った分だけトークンが現れるので、勝ち続ける限りは際限なくトークンが湧き続けます。1/1のクリーチャーでも20回コイン投げに勝ち続ければ20点ダメージを叩き込めるので実質無限コンボです。(※違います)


普段のマジックでは全然できないコイン投げができる《鏡の行進》。ギャンブルし放題なのでマジックの場がカジノに変わります。
今回はこの《鏡の行進》を使ってどう気持ちよくなるかを考えていきましょう!


ちなみに私はリミテッドで6回コイン投げに勝たれて2/3飛行6体に瞬殺されました。



Phase1:どうやって戦場に出すか考える


1枚のカードを中心にデッキを構築していくときの方法はいくつかあります。特定のコンボを探したり、適したアーキタイプから考えたりできますね。
今回は対象が《鏡の行進》というかなり重いカードなので、まずはどうやって戦場に出すかから考えていきましょう。


最初に思いついたのは《楽園のドルイド》などのマナ・クリーチャー。もちろん無難ですが、何かほかにもないか見ていったところ......


odaideck01 02.jpg


ありました。2マナも生み出してくれるプレインズウォーカー。しかもダメージ能力を持っていて結構器用です。
これで、《鏡の行進》《新米紅蓮術師、チャンドラ》の2枚の採用が暫定的に決定しました。



Phase2:採用決定したカードと相性の良いカードを探す


採用を決めたカードたちを活かすため、次はそれらと相性の良いカードを探します。
《鏡の行進》を最大限生かすには「戦場に出た時、○○する」系統のカードを利用するのが良いと思いましたが、その手のクリーチャーはたくさんいそうなので、ひとまずは《新米紅蓮術師、チャンドラ》と相性の良いカードから見ていきます。
エレメンタルをサポートする能力を持っているので、エレメンタルを探してみましょう。


特定のカードを探す際、役に立つのはアリーナの「検索」機能。
今回はエレメンタルのクリーチャーを探したいので、「TYPE=エレメンタル」と打ち込んで検索します。


《鏡の行進》でラスベガス.png


すると、ぴったりなカードがざくざく現れました。


odaideck01 03.jpg


枝葉族のドルイド》はマナ・クリーチャーとして。《発現する浅瀬》は土地を伸ばして《鏡の行進》着地に寄与する上、コピーしても嬉しいカード。《冒涜されたもの、ヤロク》なんて戦場にいるだけでコイン投げのチャンスが倍になるという《鏡の行進》のために生まれてきたとしか思えないカードです。もう無料でギャンブルし放題なのでラスベガスに行ったようなもんです。(※ラスベガスで無料ギャンブルはできません)


《鏡の行進》でコピーしたいクリーチャーも見つかったので、案外すんなり構築が終わりました。



Phase3:デッキ構築完了 ~そこはエレメンタルのラスベガス~


ということで、できたデッキがこちら。


decklist (2).png





デッキリストインポート用(クリックで展開します)

4 鏡の行進 (RNA) 108
2 雷族の呼び覚まし (M20) 162
4 新米紅蓮術師、チャンドラ (M20) 128
4 楽園のドルイド (WAR) 171
4 むかしむかし (ELD) 169
3 駆け回る物焦がし (M20) 158
3 這い絡む火跡 (M20) 207
4 発現する浅瀬 (M20) 217
4 枝葉族のドルイド (M20) 178
2 天啓の神殿 (M20) 253
1 蒸気孔 (GRN) 257
4 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
4 繁殖池 (RNA) 246
2 神秘の神殿 (M20) 255
3 冒涜されたもの、ヤロク (M20) 220
4 草むした墓 (GRN) 253
3 湿った墓 (GRN) 259
4 血の墓所 (RNA) 245
1 山 (WAR) 0


サイドボード
4 夏の帳 (M20) 198
2 打ち壊すブロントドン (M20) 197
3 神秘の論争 (ELD) 58
2 裏切りの工作員 (M20) 43
2 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
1 変容するケラトプス (M20) 194
1 虐殺少女 (WAR) 99






理想とする動きは以下の通り。


2ターン目:《楽園のドルイド》or《枝葉族のドルイド》
3ターン目:《新米紅蓮術師、チャンドラ》or《発現する浅瀬》
4ターン目:《鏡の行進》
5ターン目:ラスベガス


なんか意外と回りそうだぞ......? 正直全然回らないまま企画倒れかと思ってたのに


ちなみに、《枝葉族のドルイド》から《駆け回る物焦がし》と繋げても4ターン目に《鏡の行進》設置は可能です。


ひとまず完成したので、アリーナで作ってみましょう!
ひとつずつカードを投入していきます。まずは《鏡の行進》が2枚しかなかったので断腸の思いでワイルドカードを切りました。さらっと書いてはいますがけっこう泣きそうです。


ワイルドカードが虚無に消えてテンションガタ落ちなのですが、とりあえず完成はしたので試運転をしてみましょう。



Phase4:実際にプレイする


アリーナBO3の「プレイ」モードに潜ってみます。
遭遇したのは黒単。


1ターン目に《漆黒軍の騎士》、2ターン目に《穢れ沼の騎士》、3ターン目に《ロークスワインの元首、アヤーラ》と動かれ、4ターン目には《どぶ骨》+《騒乱の落とし子》。すでにライフも風前の灯火だったのですが、なんとか4ターン目に《鏡の行進》着地!


そして迎えた5ターン目はラスベガスでした。
《発現する浅瀬》を2体並べて《這い絡む火跡》をプレイすると、「ピンピンピピーン」とコインフリップの音が連鎖しました。


《鏡の行進》でラスベガス (6).png


コイン投げ7連勝!! 「ドドドドド」という《発現する浅瀬》の14連スタック音が波のように押し寄せます。ガタ落ちしていたテンションがブチ上がりました。
これには相手もたまらず投了。9/2速攻の《這い絡む火跡》7体が速攻で襲い掛かるわけですからね。私が対戦相手ならマウスをぶん投げます。



Phase5:よろしい、ならば革命だ


この後も《冒涜されたもの、ヤロク》《鏡の行進》《発現する浅瀬》と並べてライブラリが吹き飛んだりしたのですが、思っていた以上に普通に回ります。《むかしむかし》のおかげでキーパーツも簡単に揃います。


その時ふと思いました。
このくらい回るなら、誰か先に作っているんじゃないの?


ということでGoogleで検索をしたところ、ありました。エレメンタルと組み合わせた《鏡の行進》デッキ。
ブチ上がっていたはずのテンションが地の底まで下がります。新宿の地下鉄大江戸線のホームまで行くレベルです。ワイルドカードまで切ったのにこのデッキ記事にできないじゃん......。


もちろん採用しているカードは違いますし、正真正銘自分で考えて組みました。しかしすでにプレイヤーが世に発信しているものと似たものをこの記事で紹介するのはいかがなものか。


よろしい、ならば革命だ。



Phase6:デッキ構築の革命 ~ネクストレベル・ラスベガス~


すでに似たデッキがこの世に存在するのならば、それを超えれば良いだけ。
第1回にして「お題に沿ってデッキを構築する」というテーマから離れてしまっている気がしますが、とにかくワイルドカードの死を無駄にしないため記事にするため、《鏡の行進》+エレメンタルのデッキに革命を起こしましょう。


アリーナのカードギャラリーに戻り、再びデッキに合いそうなカードを探します。
しかし、見つかりません。時刻はすでに午前2時過ぎ。さすがに遅い時間なので、お風呂に入りながら考えました。


お湯に浸かりながら考えていると、「もしかして白に答えがあるのかも」なんて思い始めます。
戦場に出す方法はすでにあるため、白に求めているのは《鏡の行進》でコイン投げをする回数を増やすこと。《冒涜されたもの、ヤロク》よりたくさんギャンブルできるカードが欲しい。
もはやギャンブル>勝利という優先順位ですが、これのおかげでひとつの答えを思い出しました。


冒頭で、6回コイン投げに勝たれて2/3飛行6対に瞬殺されたと書きました。
その6回コイン投げに勝った友人(私はLINEの登録名を"城之内くん"にしています)が言っていたのです。


「コイツでたくさんコイン投げたいんよね」


odaideck01 04.jpg


革命だ......。そう思いました。
のし歩く城塁》は戦場に出た時に好きな数だけ自分のクリーチャーを追放でき、自身が戦場から離れるとそれらが戻ってくるのです。


どの辺が革命になっているのか、説明しましょう。


1. 《鏡の行進》が戦場にあるときに《のし歩く城塁》をプレイ。まずは《のし歩く城塁》の能力で戦場のクリーチャーを好きなだけ追放。
2. コイン投げに勝つと、コピー版《のし歩く城塁》が現れ、その能力でオリジナル版《のし歩く城塁》を追放。
3. この瞬間、オリジナル版《のし歩く城塁》で追放していたクリーチャーたちが戦場に戻り、それら全てに対して《鏡の行進》のコイン投げが誘発。戦場に存在するクリーチャーの数だけギャンブル開始。
4. ターン終了時にはコピー版《のし歩く城塁》が消滅するので、オリジナル版《のし歩く城塁》が再度出現。再び「戦場に出た時」の能力が誘発し、好きなだけクリーチャーを追放。
5. 《鏡の行進》ももう一度誘発するので、コイン投げに勝てば再びコピー版《のし歩く城塁》が出現。オリジナル版《のし歩く城塁》を追放し、クリーチャーたちが戦場に戻る。
6. 戻ってきたクリーチャー全てに対し、《鏡の行進》が誘発。そこはギャンブルの無法地帯。


《冒涜されたもの、ヤロク》では2倍のコイン投げが限度だったラスベガスも、《のし歩く城塁》なら実質無限にギャンブルできるようになります。もはや無法地帯、ネクストレベル・ラスベガスです。


結局他人のアイデアに乗っかっているわけですが、革命は起きました。



Phase7:ネクストレベル・ラスベガス、MTGアリーナに繰り出す。


アリーナを起動してみたところ、幸いにも《のし歩く城塁》は4枚所持していたのでワイルドカードを使う必要はありませんでした。このカードを持っててよかったと思うのは多分全世界で私だけです。


デッキリストは以下の通り。


decklist (1).pngのサムネイル画像





デッキリストインポート用(クリックで展開します)

4 鏡の行進 (RNA) 108
2 雷族の呼び覚まし (M20) 162
4 新米紅蓮術師、チャンドラ (M20) 128
4 楽園のドルイド (WAR) 171
4 むかしむかし (ELD) 169
2 駆け回る物焦がし (M20) 158
4 発現する浅瀬 (M20) 217
3 乱動の座、オムナス (M20) 216
4 枝葉族のドルイド (M20) 178
2 天啓の神殿 (M20) 253
1 山 (WAR) 0
4 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
4 繁殖池 (RNA) 246
2 神秘の神殿 (M20) 255
4 寺院の庭 (GRN) 258
3 神聖なる泉 (RNA) 251
4 聖なる鋳造所 (GRN) 254
4 のし歩く城塁 (RNA) 15
1 蒸気孔 (GRN) 257


サイドボード
2 永遠神オケチラ (WAR) 16
3 神秘の論争 (ELD) 58
2 裏切りの工作員 (M20) 43
4 夏の帳 (M20) 198
2 打ち壊すブロントドン (M20) 197
2 変容するケラトプス (M20) 194






乱動の座、オムナス》を《のし歩く城塁》で隠したり出したりすれば多分すぐ勝てるはず。そんな感じで組みました。


ということで、BO3の「プレイ」モードに潜ります。《鏡の行進》に加えてもう一種類単体で何もしないカードが増えたので結構回らなくなりましたが、成功するとこんな盤面に。


《鏡の行進》でラスベガス (5).png


《発現する浅瀬》が2体出た上で、《のし歩く城塁》で無法ギャンブルを開始しました。
これ、確か5ターン目か6ターン目くらいのことです。(わかりにくいですが、《枝葉族のドルイド》経由です)


エンドステップを迎えるとコピー版《のし歩く城塁》が消滅してクリーチャーが全員帰ってきます。


《鏡の行進》でラスベガス (4).png


この後は無限ギャンブルの機会なく対戦相手に投了されてしまいました。気持ちはわかります。私もディスプレイをぶん投げると思います。


ともあれ、ブン回ると《冒涜されたもの、ヤロク》なんて比較にならないくらいのギャンブルができることがわかりました。
コイン投げが好きな方は一度組んで試してもらえるとうれしいです。


え、もしも《鏡の行進》が2枚並んだらどうなるかって?
途轍もないことになりますよ! 以下はそんな場面の一例です。


《鏡の行進》でラスベガス (3).png


こちらは7ターン目の様子。《鏡の行進》を2枚並べてめちゃくちゃ気持ちよくなっていました。
ここから「さあ無限ギャンブルの開始だ!」と言いながら《のし歩く城塁》をプレイ!!
コイン投げに負けてコピーは出なかったものの、次のターンを迎えれば再びコイン投げができる。そう思った私は攻撃せずにターンエンドを宣言しました。


《鏡の行進》でラスベガス (2).png


その瞬間、対戦相手から「グッドゲーム」のエモートが。
まあこれだけされれば諦めるよね(笑)なんて思っていた次の瞬間、ドカァァンという音と共に私が爆発しました。


《鏡の行進》でラスベガス (1).png


(※ライブラリーアウトによる敗北)




お題デッキ構築、第1回でした。


こんな感じでデッキを組んで紹介していこうと思います。


「お題」は随時募集中。私のTwitterアカウント(@kuiroiro)まで、リプライでもDMでも構いませんので送信してもらえると喜びます。
お題は何でも受け付けます。「あのカードを使って!」でも「〇〇と××のコンボのデッキを組んで!」でも構いません。「カウンターバーン組んで!」のような、特定のデッキタイプのリクエストでもOK。多少無茶ぶりな方が記事になりやすいかもしれません。


フォーマットも特に問いません。スタンダード、モダン、パイオニア、なんでも大丈夫です。ただしスタンダードならアリーナで回せる可能性があるので、実戦も交えて構築できると思います。


それでは、また次回!



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