0.はじめに
お久しぶりです。BIGs中道です。
少しずつ紙でのMTGに復帰されている方も見受けられますが、
皆様はどのようにお過ごしでしょうか?
自分はまだ紙でのMTG復帰はしておりませんが、
今回の『ゼンディカーの夜明け』のプレリには出ようかなと予定しています。
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さて、今回は『ゼンディカーの夜明け』のシールドについての記事となります。
前回の『基本セット2021』と同様、まだ発売していないセットですので考察箇所が多くなりますが進めていきたいと思います。
<基本セット2021記事>
BIGs 中道大輔『基本セット2021』シールド考察
今週末のプレリリースやMTGアリーナのシールド戦に向けて何かのお役立ちになればと思います。
最後までお付き合い頂けたら幸いです。
まだ『ゼンディカーの夜明け』の全カードリストに目を通してないという方は下記もご参照ください。
1.『ゼンディカーの夜明け』を把握しよう
<今作のメカニズム>
・モードを持つ両面カード
今回の両面カードはプレイするに際し、「表面」か「裏面」のどちらかを選んでプレイすることができます。
共通するのは「裏面」はすべて「土地」で、「表面」は「呪文」か「土地」のどちらかで構成されています。
「表面」が「土地」のカードはレアのみに存在し、両面合わせて別々の色を出す2色土地となっています。
こちらは両面ともにアンタップ状態で戦場に出すことができ、現状の欲しい色に合わせて選択可能なので使いやすいです。
ただし『基本セット2021』にあった《花咲く砂地》と比較すると、
アンタップ状態で出せる代わりに、一度決めてしまうと片方1色しか出せなくなるのでプレイする際には若干の注意が必要です。
「表面」が「呪文」のカードはレアリティが「アンコモン~神話レア」で存在しており、よく見ることになると思います。
土地が必要な状態であれば「裏面」でプレイし、
土地が不要な状態であれば「呪文」でプレイと、
マナスクリューとマナフラッドの両方を対策することができます。
例えばですが、40枚デッキの土地配分は大体17枚前後となりますが、
両面カードがあれば、土地15枚+両面カード2~3枚とすることで、
土地を引かなかった時は「土地」として
土地を引いていれば「呪文」として
つまりはデッキの土地配分を減らすことができるので、必然と土地事故の確率が減ることになります。
注意点としては、神話レア以外は裏面の土地は「タップ状態で戦場に出る」と記載されています。
即座に追加の土地として使用できないので、1ターン先を見据えて土地としてプレイしておくのか、
それとも呪文として取っておくのか判断が必要になります。
・パーティー
新規メカニズムで、特定のクリーチャータイプが戦場に存在すると、
コストの軽減だったり、追加の効果を得たりすることができます。
パーティーは以下の4つのクリーチャータイプから構成されます。
・戦士
・クレリック
・ウィザード
・ならず者
注意点として、《命取りの協力》のようにパーティーのクリーチャータイプを参照する場合、「クリーチャーは1体につき参照できるタイプは1つまで」となります。
例えば、《石造りの荷役獣》はパーティーを参照するのに必要な4つのクリーチャータイプをすべて持っていますが、
戦場にこの1体だけコントロールしている場合、《命取りの協力》を唱えるコストは1のみ減ります。
また、《海門の擁護者、リンヴァーラ》のように一部のカードには「パーティーが揃っている場合」に効果が発揮するカードもあります。
その場合、パーティーを参照するクリーチャーを最低でも4体はコントロールしている必要があります。
<各色毎のパーティー参照カード分布>
各色に存在しますが、白が若干多めとなっており、
次点で黒と赤となります。
・上陸
初代『ゼンディカー』や『戦乱のゼンディカー』にも登場したメカニズムで、
土地があなたのコントロール下で戦場に出るたびに「上陸」に記載された能力が誘発します。
主に《梢のベイロス》のようにパワー/タフネスのプラス修正するカードが多めですが、
《カザンドゥの蜜壺虫》のようにライフを回復してくれるカードや、
《アクームの怒り、モラウグ》のように追加の戦闘ステップを得るカードもあったりします。
性質上、上陸持ちのカードは土地を毎ターン置くであろう序盤では強いですが、
土地を置き切ってしまう後半は弱い傾向にあります。
<各色毎の上陸持ちカード分布>
緑が一番多く、次点で赤や白が多めです。
上陸で構成を固めるなら赤緑や白緑あたりが良さそうです。
・キッカー
キッカーを持つ呪文を唱えるに際し、追加のキッカーコストを支払うことで、
本来の呪文の効果を強化したり、追加の効果を得たりすることができます。
序盤はキッカーなしでプレイし、後半はキッカーありでプレイして強力な効果を得ていくのが基本的な使用方法になります。
序盤~後半のいつ引いても嬉しいため使いやすいカードになります。
<各色毎のキッカー持ちカード分布>
キッカーを持つ呪文は青と緑に多く存在しており、
《目覚めし激浪》や《蔦ヤモリ》のように
キッカーされている呪文を唱えるたびに誘発するカードも青と緑に存在します。
2.色の特徴を把握しよう
白
パーティー要素が多くあるのでクリーチャー主体となる色で、
飛行、除去、コンバットトリックと色々備えたオールラウンダー
・注目のカード
今回の《平和な心》枠。
ダブルシンボルがかなりネックですが、プレインズウォーカーまで対処可能と除去範囲は広め。
白相手にはエンチャント破壊を入れる事を考慮しましょう。
上陸するたびに+1/+1カウンターによる強化と飛行の回避能力が付く恐ろしい生物。
2ターン目に出てしまえば4/4~5/5くらいには余裕で到達します。
放置するとこの1枚だけで負けてしまう可能性があるので、
見たらすぐに除去しましょう。
青
クリーチャーサイズは小さいがキッカー呪文で補助する色で、
飛行、瞬速、打ち消し等で軸をずらすのが得意。
・注目のカード
クリーチャー戦主体のリミテッドでは《本質の散乱》等のクリーチャー打ち消し呪文は比較的強いです。
《認識否定》は2マナ要求のため打ち消せない可能性はありますが、
2マナを浮かせる余裕がでてくるあたりで墓地も溜まってくる頃なので確定カウンターとして使用できるかもしれません。
総じて使いやすい印象です。
《凪魔道士の威圧/Lullmage's Domination》
《精神の制御》のようなクリーチャーコントロール奪取系のカードは基本的に強いです。
相手のクリーチャーは1体減り、こちらはクリーチャーが1体増えるので
必然的に1:2交換を取ることができます。
《凪魔道士の威圧》は対象に取るクリーチャーのマナコストに応じてコストが増大するので
大きなクリーチャーは奪い辛く、使い勝手は少し悪いかもしれません。
ただし、コピーでないトークンであれば「X=0」で済みますし、
《ナーリッドの群棲》がキッカーされていたとしても「X=2」で奪うことができます。
黒
若干クリーチャーサイズは小さいが豊富なクリーチャー破壊呪文で補助。
白同様に何でもこなせるオールラウンダー的な立ち位置。
・注目のカード
シールド戦におけるアドバンテージ獲得方法として分かりやすいのが、
カードを多く引く・または多く捨てさせる方法です。
《精神腐敗》に追加効果で「1点のライフドレイン」と「1枚の切削」と、
地味ですがオマケ多くないですかね。
対戦相手の墓地を3枚も肥やせるので墓地参照の手助けとしても使える良カードです。
いつ引いても活躍できる除去。
キッカーコスト含めても4マナの確定除去であれば強い部類のカードで、プレインズウォーカーに触れるのも評価点。
欠点はソーサリーであることと、ダブルシンボルであることくらいですが些細な問題でしょう。
赤
5色の中でも最も好戦的な色で、相手にダメージを与える系のカードが多い。
回避能力持ちが少ないので、火力で道をこじ開けましょう。
・注目のカード
2マナで3点ダメージか、7マナで5点ダメージか選べる火力。
いつ引いても強く、とどめの本体火力にもなる万能カード。
ただし、ソーサリーであることは忘れやすいので注意しましょう。
インスタントの全体除去カード。
戦闘ダメージをうまく調整することで相手のみ損害を大きくさせることも可能で、ダメージ量はキッカーで調整できるので見た目以上に強いカードです。
緑
土地サーチ呪文が多いので他の色を足しやすく、
高マナにサイズの大きいクリーチャーもいるのでマナランプ戦略が合っている色。
・注目のカード
これは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》!!
※全然違います
土地の追加でプレイ可能になるので上陸と相性がよく、地味ながら+1/+1カウンターによる強化や微量なライフ回復もあり、カードも引けるため単に無駄カードになりません。
コモンとしては破格の強さを秘めているように感じますので、最大限の強さを発揮する為に、2マナのクリーチャーは多めに確保しましょう。
昔のメカニズムである「烈日」や「収斂」と同様の能力を持つクリーチャー。
3色も支払えば5/6と十分大きいサイズとなります。
多色を組むにはうってつけのカードと言えるでしょう。
出来ればトランプルが欲しかったなぁ。
アーティファクト
コモンに装備品、アンコモンに各パーティーのクリーチャータイプを参照したカードがあります。
デッキ構成によって強さが上下するので、自分のデッキに合ったカードをチョイスしましょう。
・注目のカード
《岸壁安息所の帆凧/Cliffhaven Kitesail》
単に飛行を付けるだけの装備品ですがリミテッドにおいて繰り返し回避能力を付与できるカードは重要です。
特に緑のようなクリーチャーサイズはあるけど青の飛行持ちに為す術もなくやられてしまうデッキに取って
これ1枚で勝ってしまうこともあります。
装備品であるため装備元が倒されても付け替えが出来るため、
対処できないといずれ殴り切られてしまいます。
相手の墓地に8枚以上カードがないと何もできないクリーチャーですが、
自身の起動型能力で達成を補助できますし、起動し続ければライブラリーアウト勝ちだって視野に入ります。
マナコストは軽いですが後半用のフィニッシャーとして色々なデッキに入りそうです。
3.コンバットトリックを把握しよう
毎度おなじみですがコンバットトリックの確認をしましょう。
ただし、今回はかなり枚数が多めなので要点だけでも把握しておきましょう。
※枚数が限られるレア・神話レアはここで除外しています。
※「カードを1枚引く」といったコンバットに直接影響の無いテキストは除外しています。
※「+X」はキッカーコストの事になります。
W 《訓練された戦術/Practiced Tactics》 攻撃クリーチャー1体かブロッククリーチャー1体にパーティー1体につき2点のダメージ
W 《毅然たる一撃/Resolute Strike》 クリーチャー1体に+2/+2の修正 それが戦士なら装備品を付けてもよい
1W + 1W 《不屈の団結/Dauntless Unity》 あなたのクリーチャー全体に+1/+1修正 キッカーだと代わりに+2/+1の修正
1W 《カビーラの叩き伏せ/Kabira Takedown》 クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体にあなたのクリーチャーの数分のダメージ
1W 《セジーリの防護/Sejiri Shelter》 あなたのクリーチャー1体はプロテクション1色を得る
1W 《解呪/Disenchant》 エンチャント1つかアーティファクト1つを破壊
1W 《圧点/Pressure Point》 クリーチャー1体をタップ
2W 《共同突撃/Allied Assault》 クリーチャー2体をパーティー1体につき+1/+1の修正
U 《ズーラポートの決闘者/Zulaport Duelist》 1/1 瞬速 出た時、クリーチャー1体に-2/-0の修正
U + 1 《甲羅の盾/Shell Shield》 あなたのクリーチャー1体に+0/+3の修正 キッカーだと呪禁も得る
U 《凍える罠/Chilling Trap》 クリーチャー1体に-4/-0の修正
U 《一枚岩の防衛/Concerted Defense》 クリーチャーでない呪文1つを「1マナ」+「パーティー1体につき1マナ」支払わないと打ち消す
1U 《認識否定/Anticognition》 クリーチャー呪文1つかプレインズウォーカー呪文1つを2マナ支払わないと打ち消す。対戦相手の墓地が8枚以上あるなら代わりに打ち消し
1U 《否認/Negate》 クリーチャーでない呪文1つを打ち消す。
1U + 1U 《乱動への突入/Into the Roil》 土地でないパーマネント1つを手札に戻す
1U 《ジュワー島の撹乱/Jwari Disruption》 呪文1つを1マナ支払わないと打ち消す
1U 《イーンのヴェール/Beyeen Veil》 対戦相手のクリーチャーは-2/-0の修正
2U 《氷河の掌握/Glacial Grasp》 クリーチャー1体をタップして、次のターンはアンタップしない
4U 《生ける嵐/Living Tempest》 3/3 飛行、瞬速
B 《マラキールの再誕/Malakir Rebirth》
1B 《忘却の飢え/Oblivion's Hunger》 クリーチャー1体は破壊不能を持つ
1B 《隠然たる襲撃/Subtle Strike》 クリーチャー1体に-1/-1の修正 or/and クリーチャー1体の上に+1/+1カウンターを1つ置く
2B 《弱者成敗/Vanquish the Weak》 パワーが3以下のクリーチャー1体を破壊
2B 《ニマーナの空踊り/Nimana Skydancer》 2/1 飛行、瞬速
4B 《命取りの協力/Deadly Alliance》 唱えるコストはパーティー1体につき1マナ減る クリーチャー1体を破壊
R 《棘平原の危険/Spikefield Hazard》 好きな対象に1点のダメージ
1R 《異常な怒り/Inordinate Rage》 クリーチャー1体に+3/+2の修正
1R 《猛炎の連射/Sizzling Barrage》 このターン、ブロックしたクリーチャーに4点のダメージ
1R + R 《燃えがら地獄/Cinderclasm》 各クリーチャーに1点のダメージ キッカーだと2点のダメージ
2R 《溶鉄破/Molten Blast》 クリーチャー1体に2点のダメージ or アーティファクト1つを破壊
2R 《カズールの憤怒/Kazuul's Fury》 唱えるコストでクリーチャー1体生贄 好きな対象1体に生贄に捧げたクリーチャーのパワー分ダメージ
4R 《同期した魔術/Synchronized Spellcraft》 クリーチャー1体に4点のダメージ
G 《巨森の補強/Vastwood Fortification》 クリーチャー1体の上に+1/+1カウンターを1つ置く
1G + 2G 《ムラーサの力/Might of Murasa》 クリーチャー1体に+3/+3の修正 キッカーだと代わりに+5/+5の修正
2G 《壊れた翼/Broken Wings》 エンチャント1つかアーティファクト1つか飛行を持つクリーチャー1体を破壊
2G 《カルニの待ち伏せ/Khalni Ambush》 あなたのクリーチャー1体と他のクリーチャー1体は格闘を行う
UB 《空飛ぶ思考盗み/Soaring Thought-Thief》 1/3 瞬速、飛行
4.デッキを組んでみよう
『ゼンディカーの夜明け』の環境把握がある程度できましたら実際にプレイを開始してみましょう。
実際に試してみると、弱いと思ってたカードが実は意外と強かったり、
強いと思ってたカードが使いにくく大して強くなかったりするものです。
シールド戦はブースター6パックを剥き、これら90枚のカードから
別途配られる基本土地を入れて40枚以上のデッキを組むことになりますが、
いきなり90枚のカードを見て、すぐに正解のデッキを組むのは難しいです。
少しずつ分類・整理して、どのようなカードが存在するか確認しましょう。
下記は、自身が行っているデッキ構築方法になりますので、
あくまで目安として、自身のやりやすい方法があればそちらを優先してください。
※下記については『基本セット2021』記事でも触れています。大きく変わりませんが『ゼンディカーの夜明け』に合わせています。
STEP1.レアを確認しよう
シールドは6枚(Foil等を含むとそれ以上)のレアが出現します。
特に神話レアは通常よりも強めに設定されていることが多いので引けたらラッキーです。
ただし、「レアがあるからこの色で確定」ということは止めておきましょう。
この時点では、基準として見ておくだけにしておきます。
その色でデッキが組めるかどうかを次のステップで確認します。
STEP2.使う色を確認しよう
次に、色毎に何があるか確認するために分別します。
1.色ごとで分別
2.クリーチャー or 非クリーチャーで分別
3.マナコスト順に並べる
4.プレイアブル or アンプレイアブルで分別
使うに値しないカード(アンプレイアブル)について補足しますと、デッキを組む際にすべてのカードを見ていると大変です。
そのため少しでも量を減らした方が効率良くデッキが組めると思います。
では、アンプレイアブルなカードとは具体的にどのようなカードでしょうか?
下記のようなカードはシールドの構築段階では除外しています。
・効果や役割が狭い
《解呪》《大物潰し》《一枚岩の防衛》など
※特定の相手には強いが、それ以外には無駄カードになってしまう系のカードです。
・賞味期限が短い
《岸壁安息所の売剣》《ズーラポートの決闘者》など
※今作はキッカーや両面カードなど後半でも活躍可能なカードが多いためこの枠に当てはまるカードは少ないです。
あえて挙げるとすれば、能力を持たないバニラクリーチャーや用途が限られているカード等となるかと思います。
※具体的に言うと、クリーチャーやプレインズウォーカーといったカードを対処できないカードになります。
勿論、完全に使えないカードというのは存在しませんので、最終的に除外したカードからも採用することはあり得ます。
STEP3.使用する色を決めよう
ここまで種類分けしましたら、使いたいカードをピックアップします。
ピックアップしたカード枚数の多い色が、使う色になると思います。
下記は、各色3枚ずつコモン・アンコモンをピックアップしてみました。
それ以外にも強そうなカードはあるので参考程度にどうぞ。
白・コモン
《タジームの猛禽/Tazeem Raptor》
《英雄たちの世話人/Shepherd of Heroes》
《ナヒリの束縛/Nahiri's Binding》
白・アンコモン
《恐れなき雛/Fearless Fledgling》
《峡谷のトビネズミ/Canyon Jerboa》
《セジーリの防護/Sejiri Shelter》《セジーリの氷河/Sejiri Glacier》
青・コモン
《探検隊の占者/Expedition Diviner》
《生ける嵐/Living Tempest》
《認識否定/Anticognition》
青・アンコモン
《遺跡ガニ/Ruin Crab》
《マーフォークの鷹匠/Merfolk Falconer》
《凪魔道士の威圧/Lullmage's Domination》
黒・コモン
《ニマーナの忍び歩く者/Nimana Skitter-Sneak》
《精神流出/Mind Drain》
《命取りの協力/Deadly Alliance》
黒・アンコモン
《群れの末裔/Scion of the Swarm》
《血の長の渇き/Bloodchief's Thirst》
《墓入りの妨害/Thwart the Grave》
赤・コモン
《献身的な電術師/Ardent Electromancer》
《乱動の噴火/Roil Eruption》
《同期した魔術/Synchronized Spellcraft》
赤・アンコモン
《崖崩れの魔術師/Rockslide Sorcerer》
《燃えがら地獄/Cinderclasm》
《轟く叱責/Thundering Rebuke》
緑・コモン
《荒地の開墾/Reclaim the Wastes》
《狂気の一咬み/Rabid Bite》
《高所の追求/Scale the Heights》
緑・アンコモン
《蔦ヤモリ/Vine Gecko》
《春衣の僧侶/Springmantle Cleric》
《巨森の波動/Vastwood Surge》
STEP4.仮デッキを組んでみましょう
ピックアップが完了したら、仮で色を2つ決めてデッキを組んでみましょう。
勿論、いきなり実際に使用するデッキが完成することは稀です。
組み合わせを何通りも検討して納得できるデッキを組みましょう。
STEP4 ~ STEP7 までを繰り返し行って最終的にデッキが完成します。
STEP5.色の追加を検討しよう(タッチカラー)
シールドにおいて、通常は2色でデッキを組むのがオーソドックスですが、
色を追加することで本来使用できなかった強いカードを使うことが可能になります。
当然、土地の色バランスも考慮しなければなりませんし、どうやっても色マナ事故は起きやすくなります。
絶対にタッチしてでも使いたいカードがある、もしくはタッチでもしないとデッキが弱い。
という場合以外は避けた方がよいでしょう。
しかし、今作はコモンに2色土地がなく、色のタッチは気軽に出来ないように感じます。
それでも、タッチを検討するのであれば最低でも下記のような条件に当てはまるようにしてください。
・タッチするカードは多くても2~3枚くらい
・シングルシンボルであること
・序盤用のカードではないこと
タッチする枚数で変わりますが、土地枚数は下記のような構成を目安にしてください。
メインカラーの土地枚数を8枚以下に変更してしまうと序盤の色事故にも繋がりますのでなるべく避けましょう。
メインカラー:9枚
サブカラー :6~7枚
タッチカラー:1~2枚
STEP6.ゲームに勝つプランを把握する
使いたいカードも色も決めたら、このデッキはどうやって勝つのかを予測します。
飛行の回避能力持ちを軸にして攻撃するプランなのか、
サイズの大きいクリーチャーで攻撃するプランなのか、
対戦相手のライブラリーを削って勝つプランなのか、
勝ち手段は何でもよいですが、勝ち手段が明確になっていないデッキは止めた方が無難です。
勝つプランが見えないのであれば、デッキの組み換えを検討しましょう。
STEP7.バランスを確認しましょう
最後に、全体のバランスを確認します。
クリーチャーが少な過ぎではないか、マナコストは重過ぎないか、偏っていないか。
デッキがしっかり回るように調整しましょう。
デッキのカード比率例
クリーチャー:15枚前後
非クリーチャー:8枚前後
土地:17枚
マナコスト例
1マナ:0~2枚
2マナ:3~5枚
3マナ:3~5枚
4マナ:2~4枚
5マナ:2~3枚
6マナ以上:0~2枚
5.アーキタイプを把握しよう
基本的に特定のアーキタイプを組むというのはカードを選べるドラフトが一般的で、
シールドではアーキタイプデッキを組めることはプールに左右されるため非常に稀です。
しかし、方向性を確認する意味でも把握しておいて損はありませんので、
キーカードを引いた場合は考慮してもよいかもしれません。
白青
《冒険の戦利品/Spoils of Adventure》
《英雄たちの世話人/Shepherd of Heroes》
《探検隊の占者/Expedition Diviner》
いつもだと白青は飛行推しという感じですが、
パーティーを参照するカードが多めなので能力を活かしていく構成となります。
しかし、無理に寄せる必要はないと思いますので飛行持ちも活用しましょう。
青黒
《空飛ぶ思考盗み/Soaring Thought-Thief》
《遺跡ガニ/Ruin Crab》
《ニマーナの空踊り/Nimana Skydancer》
基本は「対戦相手の墓地にカードが8枚以上ある場合」を満たしていき、追加効果を発生させて有利な盤面を構築することを目指します。
勝ち手段としては、
・回避能力を活かして殴り切る
・対戦相手のライブラリーを削り切る
《遺跡ガニ》のような恒久的にライブラリーを切削するカードがあれば、ライブラリーアウト勝ちも視野に入れておきましょう。
赤黒
《荒廃者の鎚鉾/Ravager's Mace》
《命取りの協力/Deadly Alliance》
《同期した魔術/Synchronized Spellcraft》
特定のアーキタイプがあまり見られない組み合わせになります。
豊富な除去を使用して、殴り勝つのが一般的となりそうです。
赤緑
《山火事の精霊/Brushfire Elemental》
《アクームのヘルハウンド/Akoum Hellhound》
《梢のベイロス/Canopy Baloth》
「上陸」持ちのカードを緑の土地サーチでバックアップするような構成になります。
常に攻撃できるように除去やコンバットトリックの採用も視野に入れましょう。
白緑
《ムラーサの根食獣/Murasa Rootgrazer》
《峡谷のトビネズミ/Canyon Jerboa》
《縄張り持ちの大鎌猫/Territorial Scythecat》
赤緑と同様に「上陸」持ちを活かした構成になります。
白の全体強化も合わせて使用したいです。
白黒
《探検隊の癒し手/Expedition Healer》
《生命の絆の僧侶/Cleric of Life's Bond》
《従者つきの癒し手/Attended Healer》
クリーチャータイプ「クレリック」を参照します。
一部、ライフを得た時に誘発するカードがありますが無理して寄せなくてもよいでしょう。
神話レアである《運命の天使》を引いた時は目指してもよいかもしれません。
白赤
《カルガの戦導者/Kargan Warleader》
《コーの刃使い/Kor Blademaster》
《ゴーマ・ファーダの先兵/Goma Fada Vanguard》
クリーチャータイプ「戦士」を参照します。
また、装備品を参照する色でもあります。
戦士シナジーのカードが多くあれば寄せてもよさそうです。
青赤
《ウマーラの神秘家/Umara Mystic》
《探検隊の占者/Expedition Diviner》
《崖崩れの魔術師/Rockslide Sorcerer》
クリーチャータイプ「ウィザード」を参照します。
インスタントやソーサリーを唱えた時に誘発するカードや、枚数を参照するカードが多いので、
組む際にはインスタント・ソーサリーが少し多めの構成を目指しましょう。
青緑
《凪魔道士の使い魔/Lullmage's Familiar》
《ドレイクの休息地/Roost of Drakes》
《蔦ヤモリ/Vine Gecko》
キッカーされた時に誘発するカードを活かしてキッカー持ちのカードを多くプレイする構成になります。
無理なくキッカー呪文が使用できるので後半でも戦えるのが強みです。
黒緑
《苔穴の骸骨/Moss-Pit Skeleton》
《スカイクレイブの影猫/Skyclave Shadowcat》
《玉虫色の角甲虫/Iridescent Hornbeetle》
「+1/+1カウンター」を参照するカードが多く存在します。
キッカー持ちのクリーチャーは+1/+1カウンターが乗るカードが多くて意外と効果を得やすいです。
緑多色
《荒地の開墾/Reclaim the Wastes》
《春衣の僧侶/Springmantle Cleric》
《ベースキャンプ/Base Camp》
緑の基本土地サーチを活かして、強いカードをたくさん使おうという構成になります。
2色を基本としてタッチするような感じになるかと思いますが、バランスよく組むのは結構難しそうです。
6.その他
・マナフラッドとどう向き合うか?
今回のメカニズムである「上陸」「キッカー」「両面カード」は土地を多めに入れてもよい事を示唆しており、土地が詰まってしまう(マナスクリュー)は「上陸」「キッカー」共に弱くなってしまう為、出来る限り避けたいところです。
そのため、デッキ構築の際は土地は若干多めに入れることを推奨しますが、その代わりマナフラッドの機会が増えてしまいます。
土地を多く引いても大丈夫なように、マナの使い道を確保しておく、引き過ぎた土地を変換する等のカードを活用するようにしましょう。
《海門の旗騎士/Sea Gate Banneret》
《海底の忍び寄り/Seafloor Stalker》
《ヴァラクートの覚醒/Valakut Awakening》
・《解呪》系はメイン?
毎回議題となるエンチャントやアーティファクトに触れる手段をメインデッキに入れるかです。
通常、デッキにはクリーチャーと土地が多く入っており、エンチャントやアーティファクトはそこまで多く入っていません。
《解呪》をデッキに入れたとしても対象がなければ無駄カードとなってしまいます。
しかし、数枚は入る可能性があり、強力なものも多く対処できないと厳しいというジレンマ。
<各色の置物分布>
今回の『ゼンディカーの夜明け』では青以外に多く装備品カードが存在しており、それらは比較的強めとなっています。
またアーティファクトの枚数が多めなので、完全に腐ることはそこまで多くないと思います。
余裕があれば《解呪》系のカードについて、メインに1枚なら入れても良いと個人的に思います。
とはいえ、《壊れた翼》といった他にも役割があるカードや無駄カードになっても《苦しめる声》のディスカードで処理する方法を取っておく等、出来る限り無駄にならないようにしたいですね。
・先手・後手どっちがいい?
シールド戦はドラフトと異なりマナカーブ通りに動けることはそこまで多くありませんが、序盤にクリーチャーの展開が遅れるとそのまま押し切られることも多々あります。
では、今回の『ゼンディカーの夜明け』はどうでしょうか?
個人的な考えですが、相手のデッキが分からないのであれば「先手」を薦めます。
軽めの除去カードが多くなく、クリーチャー同士の交換が多くなるのであれば相手よりも先にクリーチャーを展開することで、コンバットトリックをちらつかせて主導権を握った方がよいでしょう。
また、今作に「上陸」能力があることも先手を薦める理由の一つです。
・パーティーのどれを除去する?
例えば、対戦相手の戦場に「戦士」「クレリック」「ウィザード」「クレリック」の4体のみの場合、除去するとしたら、どれを優先的に除去するのがよいのでしょう?
<クリーチャータイプ分布>
※4つのクリーチャータイプを持つ下記3枚は集計から除外しています。
《石造りの荷役獣/Stonework Packbeast》
《古参の冒険者/Veteran Adventurer》
《タジュールの模範/Tajuru Paragon》
「戦士」が一番多く、若干ですが「クレリック」が一番少ないです。
実際は対戦相手の色に左右されると思いますが、
除去するのなら「クレリック」からの方がよいかもしれません??
・カードはよく読もう
新セット発売後に必ず起こるのが、カードの認識間違いです。
・インスタントだと思っていたら実はソーサリーだった。
・飛行持ちで攻撃したら、到達を持っているクリーチャーを見逃していた。
・対戦相手から説明されたカードの効果が、実は間違った効果だった。
何回もプレリリース出たことあるという経験者の方も、今回の『ゼンディカーの夜明け』から始めるという新規参入者の方も、例外なく認識違いは起きてしまうので「自分は大丈夫」と思わないように。
プレイするカードもプレイされるカードも、最初はカードの効果をよく確認するようにしましょう。
7.終わりに
これにて『ゼンディカーの夜明け』シールドの考察は以上となります。
プレリリースやアリーナシールドに参加される方に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
プレリリースに参加される方は、体調等気を付けて楽しんでください。
マジック:ザ・ギャザリング『ゼンディカーの夜明け』Bigweb特設サイト