こんにちは!BIGsの中道大輔です。
今週末はマジックフェスト・京都2019が開催されます。
本戦やサイドイベントにご参加される方も多いと思います。私も本戦参加予定ですので当たりましたら宜しくお願いします。
私事ですが、先週行われたマジックフェスト直前の競技レベルの大会である第13期スタンダード神決定戦に参加しまして、優勝することが出来ました。
※神との直接対決は負けましたが...
そこで今回、使用した白単について構成やサイドボーディングなどを解説していきます。
※画像をクリックすると、MOで使用できるテキストデータをダウンロードできます
白単というデッキ自体は知ってるよーという方が大半とは思いますが、デッキの動きについて軽くご説明します。
1~2マナのクリーチャーを序盤から数多く展開して《ベナリアの軍司令》《敬慕されるロクソドン》でそれらのクリーチャーを強化して殴り勝つのが目標となります。
展開力が凄まじい時には、3ターン目には合計パワー10以上のクリーチャーを用意することも出来ますし、そこまでブン回りしなくとも平均5~6ターン目にはゲームに勝つことが出来ます。
・何故白単なのか
ミシックチャンピオンシップでも活躍した白系アグロはタッチ青バージョンでした。
エスパーコントロール、シミックネクサス、スゥルタイミッドレンジに《否認》や《軽蔑的な一撃》を入れる事で相性差を緩和している構成です。
しかし、実際試してみると青マナが出し辛くカウンターが打てないことや、そもそもカウンターを構える余裕が無いこと頻発しました。
シミックネクサスのキーカードである《荒野の再生》はカウンターだけでなく《啓蒙》といったインスタントタイミングで破壊出来るカードが白にあるため、無理にカウンターだけのために青タッチしなくてもいいのでは?という考えに至りました。
勿論、エスパーコントロールやスゥルタイミッドレンジに対して有効なカードは減りますが、青をタッチしたとしても、勝率が改善される程には至らなかったというのも一つの理由です。
タッチ青はダメで白単が正義とまでは言いませんが、自分好みでなかったという感じですのでご参考までに。
・採用したカード達
4《不屈の護衛/Dauntless Bodyguard》
4《空渡りの野心家/Skymarcher Aspirant》
4《軍団の上陸/Legion's Landing》
3《短角獣の歩哨/Snubhorn Sentry》
一番重要な1マナ域を担当するカード。
これらの枚数次第で展開力が決まると言っても過言ではありません。
《短角獣の歩哨》は序盤はパワー0のため頼りないように見えますが、このデッキは少しのダメージのために攻撃するよりも展開や強化して盤面を作る事が最優先となりますので、そこまで気にならないと思います。
他の1マナ候補としては
《癒し手の鷹/Healer's Hawk》
《追われる証人/Hunted Witness》
辺りは採用を検討してもよいと思います。
《癒し手の鷹》は貴重な飛行持ちのため攻撃を通しやすく、絆魂によるライフゲインは単色デッキ相手には重要となります。
《追われる証人》は除去耐性があるため1マナ域でも優秀。場持ちが良いので召集しやすくなります。
4《アダントの先兵/Adanto Vanguard》
4《徴税人/Tithe Taker》
2マナのカード達。
どちらも除去耐性を持ちで頼りになることは多いです。
しかし、2マナクリーチャーはキープ基準にならない事の方が多いので、初手に重ねて引いた場合は展開しきれない事もあります。
今回は計8枚採用していますが、特に《アダントの先兵》は後手の時はかなり弱いので減らしてもよいかもしれません。
4《ベナリアの軍司令/Benalish Marshal》
4《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon》
1~2マナのクリーチャーを強化するカード達。
《ベナリアの軍司令》は除去に弱い点以外は言うことなく、1枚以上は引きたいカードです。
《敬慕されるロクソドン》は召集があるため見た目以上に軽いカードですが当然1~2マナのクリーチャー枚数が重要になりますので、手札にある場合は1マナクリーチャーを相打ちさせたりしないようにしましょう。
4《ベナリア史/History of Benalia》
とにかく強いカードで、引いた枚数の分だけ盤面を有利にしてくれます。
2《不敗の陣形/Unbreakable Formation》
追加の全体強化枠。
メインフェイズで使用して全体強化することがほとんどですが全体除去避けとしても使えます。構えるだけのマナが重たいのが難点ですが...
こちらは好みの枠ですので白系アグロが増えると予想される場合は、採用の検討をします。
《議事会の裁き/Conclave Tribunal》
万能除去カードで、展開すると共に召集でテンポも良いですが、展開力に影響しないので重ね引きはあまりしたくありません。
メインは3枚くらいがベストな枚数かと思います。
・サイドボードと改善点
下記は、神決定戦の時に使用したサイドボードになります。
4《トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard》
4《不可解な終焉/Baffling End》
3《暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants》
2《啓蒙/Demystify》
2《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
一般的なリストと異なるのは《黎明をもたらす者ライラ》の有無です。
赤単への勝率を上げるために《黎明をもたらす者ライラ》を採用しましたが、土地20枚ではやはり5マナは重たく、赤単もタッチ緑が少し主流となっているので《争闘+壮大》に引っかかってしまうという点もあり、正直微妙という感じです。
勿論出せれば強いのは間違いないのですが...
現状はこのようなサイドボードが良いかと思います。
4《トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard》
4《不可解な終焉/Baffling End》
3《暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants》
3《啓蒙/Demystify》
1《議事会の裁き/Conclave Tribunal》
《啓蒙》はシミックネクサスを意識して増量しています。
また、サイド後だと《議事会の裁き》の4枚目が欲しくなる時もありますので余った枠に入れてます。
・キープ基準について
プレイするに際して、最も重要なのは初手キープとなります。
キープ基準は比較的わかりやすい部類と思いますが、
土地の枚数は2~3枚が理想となりますが、以下の場合もキープを検討します。
<土地1枚の場合>
・後手であること。
・1マナカードが2枚以上あり3マナが多過ぎないこと。
土地を1枚引けば理想的な動きが出来る場合にはキープを検討します。
<土地4枚の場合>
・先手であること。
・1~2マナのカードが1枚以上あること。
・《ベナリア史》があること。
白単は土地4枚以上は基本欲しくないので1枚でも土地を引くとそれだけで負けに繋がってしまいます。残りの3枚が非常に強く無ければマリガンした方が良いです。
《ベナリア史》だけは連打するだけで勝ててしまうゲームもあるくらい強力なので土地4枚でも検討します。
呪文のキープ基準については、
<1マナカードがあること>
当たり前という感じですが1マナの有無は展開力に大きな影響が出るため最重要となります。
とはいえ1マナカードが無い手札も来ます。
1マナカードが無い時にキープ出来るのは、
・先手である
・2マナカードがある
・《ベナリア史》か《ベナリアの軍司令》がある
くらいです。
1マナカードが無い時の《敬慕されるロクソドン》はキープ基準としてはかなり微妙になりますので注意しましょう。
基本的には3~4ターン目までに10打点を用意出来るかがかなり重要となりますので、4ターン目までの動きを予測しておきましょう。
・各種マッチアップ
※IN&OUTは修正後のサイドボードを使用します。
対 青単
基本的に五分といった印象。
展開力を活かして先に盤面を作れるとかなり有利になります。
《マーフォークのペテン師》は常に注意しておきましょう。
IN
4《不可解な終焉》1《議事会の裁き》
OUT
4《アダントの先兵》1《不敗の陣形》
対 赤単
《ゴブリンの鎖回し》がかなり辛いので、なるべくケアして動きましょう。
《敬慕されるロクソドン》《ベナリア史》が引ければ大分有利になります。
サイド後は《トカートリの儀仗兵》と相性悪いですが《敬慕されるロクソドン》は4/4だけでも強いので残しておきます。
IN
4《トカートリの儀仗兵》4《不可解な終焉》
OUT
2《空渡りの野心家》4《アダントの先兵》2《不敗の陣形》
対 白単
先に盤面を作った方が有利になりますので《敬慕されるロクソドン》《ベナリア史》は特に重要になります。
また、「不敗の陣形/Unbreakable Formation」は3~4体並べて使用するだけで勝てる程に強力です。
IN
4《不可解な終焉》1《暴君への敵対者、アジャニ》2《啓蒙》
OUT
3《短角獣の歩哨》4《アダントの先兵》
対 グルールアグロ
こちらの展開力次第ですが比較的有利といえます。
《議事会の裁き》は《再燃するフェニックス》に使用したいです。
IN
4《不可解な終焉》1《暴君への敵対者、アジャニ》1《議事会の裁き》
OUT
4《アダントの先兵》2《不敗の陣形》
対 白緑トークン
白単同様の展開となりますが、相手だけ《大集団の行進》《不和のトロスターニ》といった必殺技があるため、基本不利な展開となります。
IN
3《暴君への敵対者、アジャニ》2《啓蒙》1《議事会の裁き》
OUT
4《アダントの先兵》2《徴税人》
対 スゥルタイミッドレンジ
《野茂み歩き》が育つゲームになると大体負けます。
また《採取+最終》を打たれたらほぼ負けなので打たれる前に全展開して勝ちにいきましょう。
IN
4《トカートリの儀仗兵》4《不可解な終焉》3《暴君への敵対者、アジャニ》1《議事会の裁き》
OUT
3《短角獣の歩哨》4《徴税人》2《敬慕されるロクソドン》1《軍団の上陸》2《不敗の陣形》
対 エスパーコントロール
《肉儀場の叫び》が複数枚採用されていると無理に近いレベルで不利です。
相手の土地事故とこちらの展開が噛み合うよう祈りましょう。
IN
3《暴君への敵対者、アジャニ》
OUT
3《短角獣の歩哨》
対 シミックネクサス
メインは展開が良ければ何もさせずに勝つことも出来ますが、少しでも遅れれば妨害手段も無いので負ける事も多々。
サイド後は《啓蒙》をしっかり握り締めて相手に好き放題やらせない事がポイントになります。
IN
3《不可解な終焉》3《啓蒙》1《議事会の裁き》
OUT
3《短角獣の歩哨》2《ベナリアの軍司令》2《不敗の陣形》
対 ティムール荒野の再生
シミックネクサスとは異なり全体除去である《焦熱の連続砲撃》があるため何も考えずに展開すると痛い目に遭います。
頃合いを見計らってロクソドンを展開するプランが勝ち筋となります。
《パルン、ニヴ=ミゼット》1枚でゲームに負けてしまうので《議事会の裁き》は大切に使いましょう。
IN
3《暴君への敵対者、アジャニ》1《啓蒙》1《議事会の裁き》
OUT
3《短角獣の歩哨》2《不敗の陣形》
対 イゼットフェニックス&イゼットドレイク
相手の展開次第で《弧光のフェニックス》や《弾けるドレイク》で攻撃が止められてしまい負けてしまうこともありますが、基本的には微有利です。
青単とは異なりカウンターはほとんど入ってないのでガンガン展開しましょう。
IN
4《不可解な終焉》1《議事会の裁き》
OUT
3《短角獣の歩哨》2《不敗の陣形》
・終わりに
白系アグロは比較的安定しているので長丁場となるグランプリでは使いやすいと思いますし、ブン回りもあるためどのマッチに対しても勝てる要素があります。
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