どうもこんにちは、りゅうじです。
ここ数ヶ月、モダンの親和での成績がそこそこいい感じなので、少し親和について書くことにしました。
基本的な部分は僕の言語化能力の限界によりあまり書いていないので、BIG MAGIC Liveの生放送なりアーカイブなりを見てください。
それでは、軽い気持ちでお付き合いください。
デッキリスト
ここ一年間のイベントで使用して成績が良かったリストを順に貼り付けます。
メインはほとんど変わっていません。
親和は基本的なデッキパワーが高いので、キープとゲームプランをしっかりすればある程度の勝率は残せるはずです。
『カラデシュ』のカードは色々試していますが《光り物集めの鶴》が一番感触が良いですね。
1/3飛行は親和デッキの中では2番目にサイズが良く、《頭蓋囲い》の装備先としてもとても優秀です。
《物読み》と比較すると、内容が不確定な2ドローの代わりに盤面に1/3飛行クリーチャーを残しつつ戦況に合ったカードを選択して手札に加えられる、と考えられ、これだけでもその性能の良さがわかるかと思います。
このカードを採用するようになってから勝率がかなり安定しているので、しばらくはこのまま使い続けると思います。
タイタンシフトやアドグレイス等、最初の2ターン以内の動きで勝敗が大きく変わるマッチが存在するので、1ターン目の相手の動きからデッキのあたりをつける事は大切です。こればっかりは慣れです。
数字の話
『親和はメイン最強』という言葉をちらほら聞くのですが、本当にそうなのかはずっと疑問でした。
少し古いデータですが、GP神戸2017前後の4月から6月にかけて記録した148マッチのデータが出てきたのでそれを使って色々数字を出してみました。
マッチ勝敗148戦 95勝53敗 64%
メイン勝敗148 97勝51敗 65%
悪くないですが、最強と言うほどではありませんね。
マッチ勝敗ともほぼ同じです。
先手後手で分けてみました。
メイン先手勝敗 66戦 41勝25敗 62%
メイン後手勝敗 82戦 56勝26敗 68%
微差ではありますが、実は後手の方が勝率が高いのです。
ゲーム開始時に「後手か~負けだな~」みたいな絡み方をされてイラっとすることがある(こういう時大抵僕が負ける)のですが、少し意外でした。
また、数字を並べて一番興味深かったのが、メインの勝敗別に分けた時のマッチ勝率でした。
メイン勝ちのマッチ勝敗 97戦 78勝19敗 80%
メイン負けのマッチ勝敗 51戦 17勝34敗 33%
え、めっちゃ違う!
この数字だけだと、サイドボーディングが勝敗にもたらす影響が薄いようにも見えますね。
メイン勝てる相手にはそのまま勝てる。メイン落とした相手には勝ったり負けたり。
メイン勝った時はサイド後2戦とも対策カードで負ける事はないだろうという気持ちでプレイしていますが、メイン負け時の勝率がここまで低いとは・・・
少し前のデッキ・メタでの話なので、今もう一度データ収集するとまた違った結果が出てくるかもしれないので、ある程度数が溜まったらまた出してみようと思います。
相手の対策カード
《石のような静寂/Stony Silence》
定番のカード。白いデッキのほとんどに2枚程度積まれていると思いましょう。
先手2ターン目に出されなかったら《刻まれた勇者》が定着したりして意外となんとかなったりしますが、きついものはきつい。
記録していた148マッチでは9回置かれて3回勝っていますが大体そんなもんです。
相手が《石のような静寂》はあるけど他は弱いハンドをキープしてたりもするので、諦めず頑張りましょう。
サイドボードの置物破壊枠をすべて《古えの遺恨》にしてエンチャント破壊を採用しないこともあるのですが、同型においても《ギラプールの霊気格子》を巡る戦いになりやすいので、最近は《摩耗/損耗》や《自然のままに》を採用することをおすすめします。
《古えの遺恨/Ancient Grudge》
最近使用しているデッキをあまり見かけませんがこれも定番中の定番。
墓地に落ちている状態で展開を怖がっても仕方ないのでさっさと撃たせてしまった方がいいと思います。
《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage》
白マナを出しにくい人間デッキや《集合した中隊》、《召喚の調べ》でサーチしてこれるカンパニーデッキ等でよく見かけます。
序盤に出されたら除去しない限り基本的には勝てません。
幸いタフネス1なので《ギラプールの霊気格子》を構えられるときは意識しておきましょう。
主要デッキへのインアウト
最近見かける事の多いデッキの中からインアウトを用意できそうなデッキを見繕いました。
インアウトはモダンチャレンジで使用した直近のリストを元に作っていますが、サイドボードは対戦相手の採用しているカード等によって細かく変わります。
細かい部分は僕も毎回変えたりしています。
最近は大体こういうインアウトをしているという程度なので、「自分の考えとは違うけどこれどうなの? 」というものがあればその時は自分を信じましょう。
大切なのは自分で納得のいくゲームプランを作り出すことです。
ジェスカイテンポ
in
2《血染めの月》、1《光り物集めの鶴》、2《思考囲い》、1《ギラプールの霊気格子》、1《熱烈の神ハゾレト》、1《摩耗/損耗》、1《大祖始の遺産》
out
3《鋼の監視者》、4《信号の邪魔者》、2《メムナイト》
不利です。いかに《刻まれた勇者》か《血染めの月》を通すかのマッチ。
序盤に2マナしか立っていないときは《論理の結び目》に気をつけましょう。
白黒エルドラージ
in
2《ギラプールの霊気格子》、2《思考囲い》、2《血染めの月》、1《摩耗/損耗》、1《光り物集めの鶴》
out
3《刻まれた勇者》、4《電結の荒廃者》、1《溶接の壺》
《刻まれた勇者》と《電結の荒廃者》が機能しない辛めのマッチ。
相手の飛行クロックは《未練ある魂》だけなので、《頭蓋囲い》と《ギラプールの霊気格子》でなんとかしましょう。
親和
in
2《古えの遺恨》、1《光り物集めの鶴》、2《ギラプールの霊気格子》、1《摩耗/損耗》、1《熱烈の神ハゾレト》
out
3《刻まれた勇者》、4《信号の邪魔者》
どのサイドボードをしていても《刻まれた勇者》と《信号の邪魔者》を抜いて、空いたスペースにサイドカードを入れます。
《ギラプールの霊気格子》をお互い出した場合はアーティファクトのリソース管理を意識しましょう。
バーン
in
1《刻まれた勇者》、1《呪文貫き》、1《光り物集めの鶴》(先手)
out
3《信号の邪魔者》
とりあえずライフだいじに。
序盤から積極的にチャンプブロックをする場合があります。
最初に展開するクリーチャーはほぼ焼かれるので《大霊堂のスカージ》をプレイするタイミングは意識した方がいいかもしれません。
グリクシス死の影
in
1《光り物集めの鶴》、2《思考囲い》、1《呪文貫き》、1《刻まれた勇者》、1《熱烈の神ハゾレト》、1《大祖始の遺産》
out
3《鋼の監視者》、2《メムナイト》、1《エーテリウムの達人》、1《島》
《刻まれた勇者》で重いパンチを入れるか飛行クリーチャーで細かく削るのが勝ち筋です。
後者の場合は最後に除去を温存されていると辛いのでさっさと使わせましょう。
5C人間
in
1《刻まれた勇者》
out
1《信号の邪魔者》
《カマキリの乗り手》《イゼットの静電術師》を対処できない場合と相手だけドブンが負け筋。
《刻まれた勇者》のアタックは稀に《霊気の薬瓶》からの《幻影の像》で止められることがあるので注意しましょう。痛い目に遭いました。
トロン
in
2《古えの遺恨》、2《思考囲い》、1《呪文貫き》、1《摩耗/損耗》
out
3《刻まれた勇者》、2《メムナイト》、1《感電破》
相性は五分程度。トロンを揃えられると腹は立ちますが頑張りましょう。
ここも速度勝負になるのですが、相手は《幽霊街》をサーチしてこられるため毒殺の期待値は低めです。
エルドラージトロン
in
2《古えの遺恨》、1《摩耗/損耗》、2《思考囲い》
out
3《刻まれた勇者》、2《メムナイト》
負け筋はトロンが揃った状態での《歩行バリスタ》や最速の《解放された者、カーン》や《終末を招くもの》。
飛行が基本的に止まらないので比較的有利なマッチです。
青白コントロール
in
2《思考囲い》、1《摩耗/損耗》、2《血染めの月》、1《熱烈の神ハゾレト》、1《刻まれた勇者》
out
4《電結の荒廃者》、2《感電破》、1《光り物集めの鶴》
不利です。《至高の評決》が無ければ勝ち!くらいの割り切り方をしましょう。
2色デッキですが特殊地形が多く、使うカードの色拘束が厳しいので《血染めの月》は効きます。
《光り物集めの鶴》まで抜いてしまっている短期決戦用のサイドボードなので《至高の評決》を撃たれても勝ちたいという気持ちがあるなら《ギラプールの霊気格子》を入れる等長期戦を意識したサイドボーディングをしましょう。
マルドゥパイロマンサー
in
2《血染めの月》、1《熱烈の神ハゾレト》、2《思考囲い》、1《安らかなる眠り》、1《大祖始の遺産》、1《摩耗/損耗》、2《ギラプールの霊気格子》、1《光り物集めの鶴》
out
4《信号の邪魔者》、2《メムナイト》、2《感電破》、3《鋼の監視者》
除去コントロールは辛いのですが、ジャンドほどクロックも速くなく後から引いてきた《刻まれた勇者》を対処する手段を持たないのでそこさえ引ければなんとかなります。
赤いデッキですが《平地》が入っていないため割と《血染めの月》が効果的なマッチです。
ストーム
in
2《思考囲い》、1《呪文貫き》、1《大祖始の遺産》、1《安らかなる眠り》、1《刻まれた勇者》
out
2《メムナイト》、1《光り物集めの鶴》、3《鋼の監視者》
ド不利です。メインは《感電破》で相手の生物を弾いてさっさと勝てればラッキーです。
サイド後は《破壊放題》が飛んでくるのでそれが効かない《刻まれた勇者》で相手を沈めてしまいたいですね。
数が増えるようなら《弁論の幻霊》や《法の定め》も検討しましょう。
タイタンシフト
in
2《思考囲い》、2《血染めの月》、1《呪文貫き》、1《熱烈の神ハゾレト》
out
2《刻まれた勇者》、2《メムナイト》、2《感電破》
基本は速度勝負。
メインボードのインスタント除去は《稲妻》3枚程度なので、相手がフルタップの間に《墨蛾の生息地》での毒殺を積極的に狙いましょう。
《風景の変容》に届く前に飛行クリーチャーにライフを削る算段がつくなら毒殺でなくとも大丈夫ですが、《ちらつき蛾の生息地》以外にカウンターを置く場合は《神々の憤怒》と《稲妻》でやられないようタフネス7以上にすることを意識しておきましょう。
カンパニー
in
2《ギラプールの霊気格子》、2《思考囲い》、1《刻まれた勇者》、1《呪文貫き》
out
2《メムナイト》、1《エーテリウムの達人》、3《信号の邪魔者》
除去が無い場合はひたすら速度勝負。
GPマドリードでは除去を引かなかったため58秒で1ゲーム目を落としました。
サイド後は多少妨害手段が増えるので速度は落ちますが、相手のコンボには十分注意しましょう。
アブザン
in
2《ギラプールの霊気格子》、2《思考囲い》、1《大祖始の遺産》、1《呪文貫き》、1《摩耗/損耗》、1《光り物集めの鶴》、1《刻まれた勇者》
out
2《メムナイト》、2《感電破》、4《信号の邪魔者》、1《エーテリウムの達人》
BG系は基本的に《刻まれた勇者》にがんばってもらいましょう。
アブザンは《未練ある魂》があるので《信号の邪魔者》を抜いて《ギラプールの霊気格子》を。
ドレッジ
in
1《刻まれた勇者》、1《安らかなる眠り》、1《大祖始の遺産》、1《呪文貫き》、2《血染めの月》
out
2《感電破》、4《信号の邪魔者》
ド不利。2ターン目までに出した墓地対策が対処されないか《刻まれた勇者》+《頭蓋囲い》が決まらない限りかなり厳しいマッチです。
《信号の邪魔者》は《ナルコメーバ》の前で何もしないので抜きましょう。
GP神戸2017はバブルマッチで妥協キープをして一瞬で負けてしまったので、皆さんはサイド後妥協せず厳しめのマリガンを心がけましょう。
ランタンコントロール
in
2《思考囲い》、1《呪文貫き》、2《古えの遺恨》、1《摩耗/損耗》
out
3《刻まれた勇者》、1《感電破》、1《光り物集めの鶴》、1《溶接の壺》
ちょっと不利な相手です。
現状は相手の体制が整う前に速度勝負を挑むのが一番良さそうだなという結論になりました。
アドグレイス
in
2《思考囲い》、2《古えの遺恨》、2《血染めの月》、1《呪文貫き》、1《摩耗/損耗》
out
3《刻まれた勇者》、2《感電破》、1《光り物集めの鶴》、1《島》、1《溶接の壺》
《欺瞞の神殿》を置かれたらほぼ100%アドグレイスです。
《ファイレクシアの非生》や《天使の嗜み》のせいでダメージレースが成立しにくいので《墨蛾の生息地》での毒殺を最優先で考えましょう。
毒殺>《血染めの月》です。
終わりに
『負け筋を潰す』『勝ち筋を通す』どちらを意識するかでもインアウトはかなり違ってきますね。
二度目になりますが、大切なのは自分で納得できるゲームプランを作ることです。
意見はツイッターでわかりやすく呟いていただければエゴサして見つけるのでよろしくお願いします。
デッキ毎のコメントをつけるのがとても面倒だったので、次はここまではやらないと思います。それでは。