個人でできるPT出場のための日常的な練習方法 ~ りゅうじ道場 ~

By Riku Imaizumi


りゅうじ道場へようこそ! ここではマジック:ザ・ギャザリングの腕を磨きたい人に向け、幅広くプレイに関する情報を発信していきます。


指南をしてくださるのは、BIG MAGICが誇るプロプレイヤーの村栄 龍司(むらえ りゅうじ)師範!


2020年6月、プレイヤーズツアー・オンライン#2にて優勝を飾った、まさに時の人です!


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プレイヤーズツアー出場やグランプリでの好成績を目指し、日々練習をしつつも、なかなか成果を出せない人は多いでしょう。


主にそんな方々に向けて、今回お話しするのはりゅうじ師範の経験に基づく勝つための日常的な練習方法についてです。
プレイヤーズツアー優勝を飾った師範はどんな練習をしていたのか。そして、読者の方々が勝つためにはどんな練習をすれば良いのか、お伝えします。


どうしても努力が必要な内容ではありますが、プレイヤーズツアー優勝を果たした師範の経験を参考に、ステップアップを目指しましょう。


 


プレイヤーズツアーに向けた練習内容


実際にりゅうじ師範が行った練習内容・期間は以下の通りです。


1. 調整チーム内でDisordのチャンネルを作成
2. Disordで画面共有をし、意見交換を交えながら、ランクマッチや指名対戦でプレイ
3. プレイの結果をuntapped.ggを用いて戦績共有
4. 共有した/してもらった内容を踏まえ、指名対戦をしたり、チームメンバーに意見を求める


期間:6/1~6/15
時間:毎日 21時~25時
合計プレイ時間:36時間(ランク25、ダイレクト11)
プレイ場所:MTGアリーナ
ツール:MTGアリーナ、Discord、untapped.gg



りゅうじ師範「untapped.ggで集計したプレイ時間は36時間ですが、それ以外にもチームメンバーのゲームを見ている時間がけっこうあります」



ざっくりまとめると、各自で得た知見をDisordで、戦績をuntapped.ggで共有する、というもの。
この練習方式の利点は主に二つ。


1. 調整チームによる多量のインプットとアウトプット
2. 各種のツールによるインプットとアウトプットの効率化


十人以上のチームメンバーが各自で手に入れた経験を共有することで、一人で練習するよりも効率よくレベルを上げることができます。師範のプレイヤーズツアー優勝にこの練習が大きく関わっているのは間違いありません。


ということは、一人で練習するよりも人の手を借りて練習をするのが最良だ、という結論になってしまいそうですが、実はそうではないのです。
チームで練習するには条件を揃えなければいけないことが理由です。



師範「前提として、腕と目的がある程度そろっていないチームは絶対に破綻します」



 


チーム練習が破綻する理由


チーム練習を成立させる条件は、師範の仰るように「プレイのレベル(腕)」「目的」の二点です。


「プレイのレベル」がある程度揃っていないと、お互いに悪い結果だけが残りかねません。


例えば、マジックをプレイして一年が経つプレイヤーと五年が経つプレイヤーとでは、経験すべき内容が違うことがほとんどです。上達のためにはある程度の順序を立ててやっていかねばなりませんから、なるべく近いステージにいる人と組む必要があるでしょう。



りゅうじ師範「プレイレベルにズレがあることが問題なので、お互いの目標に大きなズレがある場合はそれぞれでやるべきことをやった方が効率は良くなります。」



また、競技志向か否かも重要です。これはもうひとつの条件である「目的」にも繋がります。


この「目的」はモチベーションと置き換えても良いでしょう。


プレイヤーズツアー予選突破を目標としている人と店舗大会優勝を目標にしている人がいっしょに練習しても得られる効果は低くなります。
ある程度の成果は得られるかもしれませんが、出る大会によってメタゲーム等も異なりますし、時期がずれているようなら問題外です。共有した経験が意味をなさないこともあるはず。


モチベーションが高い人と低い人とでは、手に入る情報の価値が大きく違います。次のプレイヤーズツアー予選に出ない人がメタゲームの話を聞いても、あまり役には立ちません。
そうすると、モチベーションが低い人は多くの時間を割いてまで情報を手に入れる気が起こりませんから、他のチームメンバーに比べて手に入れられる経験値が純粋に少なくなりますし、精度も低くなりかねません。


モチベーションの低い人に無理に時間を使わせるのも不健全ですので、結果としてチームでの調整に支障をきたす、というわけです。


お互いに得るもののあるwin-winの関係を維持しなければチームは成り立ちません。


 


チーム練習はひとまず置いておいて、まずは個人でできる範囲からやってみよう


チーム練習は特定の条件が揃えば理想的な練習方法となるはずですが、実際のところなかなか困難です。
特に一般プレイヤーの場合、同じ大会にフォーカスしている人を集めても、プレイスキルがバラバラなことが多いですし、仕事の関係で時間をとれない人もいるでしょう。そうなると腕もモチベーションも揃わないので、チーム練習を成り立たせるのはちょっと大変です。


ですので、まずは個人でできる範囲からやっていきましょう。



りゅうじ師範「勝つためには、適当にチームを集めるより一人からでもできることを探したほうがいい。
これは持論ですが、基礎ができていない人にものを教えるのは非常に難しいです。
そのあたり上手い人もいますが、そんな人にきちんと教えてもらえることは少ないので、
まずは自力で基礎を身につけた方が早いです」



 


個人でできる練習1:苦手を浮き彫りにし、克服する


※レベルアップするためのやり方についてお話していきますが、ここからはとにかく回数を重ねて練習量を確保するのが前提です。


りゅうじ師範には、彼のマジック人生の中で転機となったデッキが三つ存在します。
一つ目はレガシーのバーン。


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親和のような高速アグロを使っていたイメージがある師範ですが、実はもともとアグロデッキを使ってライフを詰めるのが苦手でした。
バーンデッキは、その苦手を克服するのに役立ちました。約二年ほど使用し、ライフを詰める動きを覚えたそうです。



りゅうじ師範「バーンデッキはミスが相手のライフに出やすいので、プレイを逆算してミスを割り出しやすかったです」



得意を伸ばす意味で好みのデッキタイプにこだわるのも良いです(次項で解説します)が、苦手を克服するデッキ選択も地力の向上に役立ちます。


 


個人でできる練習2:一つのデッキを使い続けてみる


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バーンを二年回し続けた師範ですが、プロツアーなどで名前をとどろかせ始めたのはモダンの親和を使っていたときでしょう。これが転機となったデッキのふたつめです。
はじめてプロツアー予選を抜けたときもこのデッキを使用しており、そのころは毎日寝落ちするまで親和を練習していました。


師範の親和のように得意なデッキを一つ使い続けると、そのデッキに必要なスキルがどんどん身につきます。



りゅうじ師範「親和は専用スキルがまあまあ必要なデッキでしたが、それでも他のデッキを回す時に役に立っています。なのでとりあえずデッキをひとつ掘り下げてみましょう。ちゃんとやれば身にはつくので考えながらやることが大事です。


正直、親和もバーンもメタ上のデッキの中で組みやすかったから組んだという側面はありますが、使い続けて得られるものは多かったです」 



 


個人でできる練習3:まずは量をこなし、後からプレイの正否を判断する


練習をするときに必要なのは、とにかく量です。
ひとつのプレイに三分考える必要はありません。
まずはプレイをしてみて、そのたびにそれが正解だったかどうかを考えてください。
不正解だったと判断したら、次の機会に別の選択肢をとりましょう。
その積み重ねがそのままスキルに出てきます。


(ちなみに、このやり方はバーンのスタイルに特に合っていました。ミスがライフに出るので、正解か不正解かがわかりやすいかったのです)


りゅうじ師範の転機となったデッキの三つ目は、『カラデシュ』スタンダード時代の「ティムールエネルギー」でした。


この時代はいわゆる一強環境のメタゲームで、「ティムールエネルギー」のプロツアー『イクサラン』での使用率は23.6%。「四色エネルギー」を亜種として含めれば実に43.2%にも及びます。


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参考:プロツアー『イクサラン』初日スタンダード・メタゲームブレイクダウン


最近の環境だと、ミシックチャンピオンシップⅥで使用率合計56%を占めたフード(《王冠泥棒、オーコ》)デッキが一強の座についていましたね。


この時期にりゅうじ師範は一強デッキを使う楽しさを覚え、「具体的にどう上手くなったか説明するのは難しいがこのデッキを使うことで上手くなった。自分や相手のミスに気付く頻度が増えた気がする」とお話ししています。


その理由こそが「まずはプレイしてみて後から正否を判断する」練習方法にあるのです。「考えてプレイする」よりも練習方法として簡単かつ効率的です。



りゅうじ師範「とりあえず迷ったらプレイしてその結果から判断していました。
ひとつのプレイに三分考えるよりも三分で十個のプレイの正否を判断する方が簡単。


それに、時間をかけたところで見えている情報を正しく処理できるプレイヤーは少ないです。
それができる人間はPTに出られると僕は思っています。


上手いプレイヤーはミスをしないんじゃなくて、したことがミスだったかどうか判断できます。あとミスを引きずらないことも重要ですね。
自分のプレイミスに気付く頻度が増えるのは上手くなってる証拠ですし、それからも上手くなっていきます。


デッキをコロコロかえるだけでは何も得られません。何か身につけることを意識してください。


勝っていない自分を信じるな。引きだけでそこまで負けない



 


 


有名プレイヤーの配信もちゃんと見よう


とにかく練習をするのが重要で、その中で「苦手を克服するデッキを練習するか」「特定のデッキタイプの練度を上げるか」「一強デッキを使うか」の三つの選択肢がありましたが、有名プレイヤーの配信を見るのも非常に有効な練習方法です。


マジックのトッププロで配信している人は何人もいます。彼らのプレイを見てみましょう。
教材としては最適です。特に自分が練習をしていて自信のあるデッキタイプについて、上手なプレイヤーとの違い、差をじかに体験してください。


もちろんただ見るだけではなく、自分ならどうしていたか、なぜこのようなプレイに至ったのか、自分のプレイだったら戦局がどうなっていたのか、を考えてくださいね。


 


総括コメント



りゅうじ師範「いろいろ言いましたがとにかくたくさん遊んでください。僕はマジックが楽しくてずっとやっていたらいつの間にかうまくなっていました。楽しむのが一番大事です。


効率のいい練習方法も大切ではありますが、それ以上に、プロ・プレイヤーと一般プレイヤーの違いは量と下地にあります。


これを一朝一夕で覆すのはとても難しいですが、だからと言って安易にデッキ選択などで勝とうとしても次に続きません。プレイヤーズツアーのようなハイレベルな大会を目指すなら、自分が少しずつ上手くなっていくのが確実だと思います。


僕ももともとPPTQを突破できないプレイヤーでしたが、地道にやることを目的としてプレイを続けたら、二年くらいで突破できるようになりました。プロツアー・ドミナリア(2018年6月)から全部のプロツアーとプレイヤーズツアーに参加しています。


ちなみに僕の場合、大会でTOP8とか出る度 " やっぱり上手い人は勝つな " みたいなことを言う人がいたので、それならマジック上手くなれば勝てるかと思ったのが意識が変わったきっかけ。
メタゲームを読んだり、目先のゲームに勝つことではなく、自分のプレイがどうだったかしかほとんど考えなくなりました。
イベントに出る前よりも少しでも上手くなっていればいいなという気持ちでやっていたから、少しずつ上手くなっていったんだと思います」





以上、りゅうじ道場・PT出場のための地道な練習方法編でした。


この記事を読んだからといってプレイヤーズツアーに出られるわけではありません。そこまでには数えきれない努力を積み重ねる必要があります。


ですが、りゅうじ師範もかつては勝てない競技プレイヤーでした。それでもプレイヤーズツアー優勝に至ったのですから、努力に意味がないなんてことはありません。


  


最後に、重要ポイントをまとめます。


 


・個人でできる練習から始めるのがおすすめ


・練習方法1:苦手を克服するデッキ選択をする


・練習方法2:何かを身につけること目標に一つのデッキを使い続ける


・練習方法3:量をこなし、後からプレイの正否を判断する


 


この記事が努力を積み重ねる一助になれば幸いです。



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