BIG MAGIC所属プロ 川崎慧太 グランプリ・千葉2018 参加レポート


1.初めに


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 こんにちは!BIG MAGIC所属プロの川崎です。先に開催されたGP千葉(リミテッド)に参加し、準優勝できたので記事を書くことにしました。とはいえ、気が付けばもう一ヶ月前...と日にちも空いているので、参加レポートというよりは「リミテッドの練習時に意識していること」などを主題に書いてみました。それではよろしくお願いします!



2.練習方法


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 今回も縁あってTeam Cygamesさん主催のドラフト合宿にお招きいただました。まずはこの合宿で『基本セット2019』発売日の金曜昼から日曜夜までドラフト。あちらの記事をご覧いただけば一目瞭然の豪華メンバーで、いざ卓分けをしてドラフトを行えば同卓の過半数がプラチナ&ゴールドレベルプロといったこともよくあります。即ち非常にレベルの高い合宿であり、ここで環境について精度の高い情報を得た後、翌月曜から木曜までSekappyでシールド練習(マジックプレイヤー的に最高の環境です!)。


Sekappyにてイベントとして社外の方を招いてシールド練習会を行ったので、佐藤レイ君(Hareruya Pros)と一緒に参加者のプールを見ながらデッキ構築のアドバイスをしていたのですが、これがそのまま自分の構築練習にもつながりました。



3.練習で意識した点


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 GP準優勝のレポートで言うのもなんですが、僕はリミテッドが苦手です。カードをピックしてる内にだんだん訳の分からない方向に進んでしまい、「ピャー!!!」と発作を起こしそうになることもザラですし、デッキを組み終わった瞬間に「0-3デッキこしらえたわ、さっさと次のドラフトしたい。」なんてこともしょっちゅうなのです。そんないわゆる"リミテッド巧者"ではない人間が、これを意識することで今回の結果につながったことがあります。勝率を上げるには手っ取り早いポイントなのかな、ということで簡単にまとめてみました。


・とにかく人に聞く


 さっそくマジックの技術ではなく精神論っぽい話ですが、僕はとにかく人に質問するようにしています。特に自信のないドラフトでのピック関連の質問が多いですね。


効率の良し悪しは別として自分なりに理論を積み上げ、デッキの構築を突き詰められる構築戦と違い、ドラフトはそもそもデッキ構築段階でピックという他者との共同作業がある為、自分だけでできることには限界があります。


「自分が流したカード群から下家はどう感じて、何をピックしたのか?」そのまた逆も然りで「上家は何をピックして、自分にこのカードを流したのか?」こういった質問を通じて自分がしたピックを周囲はどんな意思表示と受け取るのか?周囲はどのように意思表示しているのか?といったことを理解するように努めています。


あるいは「特定のカードをどう評価するか?そもそも強いのか、弱いのか?」といったカードの強弱の評価についても良く聞きます。これも先ほどの意思表示に関連していて、極端な例で言うと「初手で赤いカードが2枚あって、1枚はとても強いカード、もう1枚は弱いカードなので、強い方を取って自分は赤をやりたいと意思表示した。」と考えていても、その強弱の評価が周りとずれていて実際はカードの強弱が逆であれば、自分の意図する意思表示ができておらず、自分のポジション取りができないということになります。


そういった事態を防ぐ為にも周囲とのギャップを埋めながらカードの点数付けの精度を高めるようにしています。


・環境にあるインスタントを暗記する


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 これは実践されている方も多いかと思います。主要なアーキタイプのデッキリストが出回っていて相手の残したマナで何ができるかが読める構築戦と違って、リミテッドは相手のデッキに何が入っているかが分かりません。デッキの中身が分からないからと言って、相手がスペルを唱えて初めてカードを認識していては中々勝率も上がりません。特にインスタントは戦闘に絡めて1:多の交換につながってしまうことが多い為、セット内のインスタントを丸暗記して相手の残したマナからどういったスペルが唱えられるのかを割り出せるようにしておくと自分のプレイ精度も向上します。


・カードの点数がドラフト中に変動することを意識する


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 例えば《浄化の輝き》のような全体除去はリソースが限られるリミテッドにおいてボムレアであり、1パック目の初手として文句のないカードですが、これが例えば3パック目で引き当てた時に、今までのピックは1マナから多数クリーチャーの入っているような前のめりのデッキを組んでいたとすれば優先度は大分下がり、コモンのクリーチャーやコンバットトリックを優先することもあり得ます。


今ピックしようとしているカードは今までのピックとの統一性はあるか?シナジーはあるか?マナカーブの中で空いているところはないか?などと言った点を意識し、常にカードの点数=優先順位が変動するものと考えて点数表だけに囚われずにピックを進めるよう意識しています。


色々な方の記事を読むと「パックのカードを記憶して周囲の色を推測する。」「相手のプレーから手札を読む」などリミテッド技術の向上にまだまだ出来ること、やるべきことはあるのですが、自分は正直まだまだ常には意識できていません。笑


自分が強く意識していることとしては上記のような内容になっています。



4.大会当日


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 初日シールドはナヤカラーが強いプールをもらい、その中から赤白を組み上げて8-1。組み間違いが何ヶ所かあり、マリガンも結構多かったのですが、運に恵まれて2日目へ。


 2日目のファーストドラフトでは1-3で白のボムレアである《無私の勇者、レナ》をピック。


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白をやっていいサインかと思いつつ、ピックを進めるも白いカードがほぼ流れてこず。流れの良い緑青黒の3色をピックして1パック目を終了。2パック目も同様の流れで進めたのですが、この3色でピックしてきたものでデッキを組んだ時に3-0できるビジョンが見える組み合わせが青黒のみだったので途中からそちらに寄せてピック。完成したデッキがこちらです。


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レアこそないものの除去呪文として《リッチの愛撫》と《本質の散乱》が2枚づつあり、それを使い回す為の《秘密の回収者》も2枚。187クリーチャー(戦場に出た際に能力が誘発するものの昔の呼び方)が多数、そちらと相性のいい《異様な忍耐》もピック出来ていてシナジーのあるデッキが組めました。途中どの色の組み合わせにするか考えた時にCygames合宿で井上君が《秘密の回収者》を軸にしたコントロールを組んでいるのをよく見かけたことや佐藤レイ君が講師となりSekappyで実施したシールド講座で「基本はアグロ環境だが、《リッチの愛撫》と《秘密の回収者》が2枚づつあるようなプールであればコントロールを組んでも良い」と言っていたことを思い出せたおかげで組めたデッキで、練習した甲斐があったなという今回一番気に入っているデッキです。


相性の良い緑系のデッキに3回当たったこともあり3-0!



セカンドドラフトからは公式放送でピック譜が動画に残っているので、そちらを振り返ります。基本的には解説の浅原さん、津村さんに解説いただいた通りの思考の流れをしており、選択肢のあるピックで考えていたことを記載できればと思います。お時間がある方はTwitchのビデオと見比べながらどうぞ(05:35:30頃からピックが見れます)。


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セカンドドラフトでは下家の瀧村さんが合宿時に緑をある程度好んでいたことから緑をやってもらうことも意識してピックを開始します。1-2《練達飛行機械職人、サイ》からアーティファクトのシナジーを意識したピックを進め、1-7で《ドラゴンの財宝》をピックしたことでドラゴン系のカードの点数も上げて1週目を終了。


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2周目で《ゴブリンの扇動者》を2枚ピックしたことで装備品や《ラッパの一吹き》で横並びビートを意識しましたが、その2ピックを今見返すと2-4は《分散》、2-6は《ドラゴンの卵》の方がデッキの完成度は上がっていましたね。尚、2-6の段階では《ドラゴンの卵》がドラゴンということに気づいておらず、2-8で再度《ドラゴンの卵》が流れてきて、ピック時間が少なくなってきたタイミングでそのことに気づき、急いでピックしています。笑


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 3周目は3-3で二枚目の《奇怪なドレイク》をピックしたことで今までの横並びビート路線から青赤の一般的な形であるスペル中心のデッキにシフトし、各カードの点数も一気に変動します。さっそく3-4で《斉射の古参兵》と《本質の散乱》という二択を迫られますが、先ほどの点数変動によりスペルである《本質の散乱》を優先します。その後は《奇怪なドレイク》との相性から《苦しめる声》や《予期》など手札を減らさずに墓地が増やせるスペルをかき集めてデッキが完成しました。尚、3-12では下家の瀧村さんに使われないように《ギガントサウルス》はカットしています。笑


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 サイや横並びビートを意識していた名残で装備品が入っているのが構築ミスで、毎回他のカードと入れ替えていました。試合の方は1ラウンド目、瀧村さんに当たり、ストレート負け。「後がなくなって厳しいなー」と考えていると「まだ2戦あるから!連勝でトップ8だよ!」と喝を入れられて気持ちを入れ直し。


2ラウンド目を勝った後、3ラウンド目、バブルマッチで高橋優太さん(Hareruya Pros)と当たるとは運がないと嘆いたものの、厳しいゲームを取ることができてトップ8!


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 そして最後のドラフトへ。こちらに関しては素直なピックをしています。1-1の《願いのジン》から青に一直線。1-4で《蔦草牝馬》と《秘密の回収者》の二択は悩ましかったのですが、緑のデッキの組み方があまり理解できていなかったので青の主張を強くすることを優先。その後も流れに沿って進め、1-11で《噛みつきドレイク》が返ってきたことでポジション取りは問題なく、青が空いていることを確認して1週目を完了。


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 2周目は2-1《弱者の師》、2-2《騎士の勇気》、2-3《ペガサスの駿馬》と白いカードを連続でピック出来たことで2色目は白に定めます。青が空いているのは確信していたので2色目を固めることとカードパワーを優先し、帰ってくるものと想定して2-1、2-3で送り出した《前兆語り》が2枚とも帰ってこなかった為、軽いマナ域にカードがないことを頭に入れて最後の1パックに臨みます。


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 3周目は3-1で自分のデッキに取りたいものがなく、《ドラゴンの女王、ラスリス》をカット。3-2は1パック目に《平穏なる広野》を確保していたので自分のデッキへのタッチを考えて《空乗りの巡回兵》も候補にあったのですが除去が少ない為、《返報》を優先。3-5は《予言》と《アジャニの群れ仲間》の二択で軽いマナ域を埋める為、《アジャニの群れ仲間》をピックしたのですが、最終的にデッキに入らなかったので《予言》でも良かったですね。卓に白が多かったので《光明の縛め》が一度も目の前を通らず、除去が少なめな事以外は悪くないデッキになりました。


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試合の方は全てフィーチャーマッチで残っていて、準々決勝ではメイン戦を取った後、サイドボードで《ロクソドンの戦線砕き》のようなパワー3の相打ち要員を入れるか検討する為、ピックしたカードリストからタフネス3の数をカウント。《ケンタウルスの狩猟者》と《逆毛の猪》が各1枚のみとそれほど多くなかった為、サイドインはせずに第2ゲーム。そのまま2本目も取って準決勝へ。


準決勝は2戦目に《願いのジン》でめくれた《騎士の勇気》がめちゃくちゃ強かったです。


 決勝は相手のカードリストを見るとインスタントのコンバットトリックが非常に多く、的の絞りにくい良いデッキでした。1戦目は公式記事でカバーいただいたように《確実な一撃》がデッキに1枚だけと誤認していたという点こそあったものの、自分のゲームプランの立て方や相手の手札読みが不十分だったことで負けに結び付いた試合でした。5ターン目に《抗戦》を構えずに《機械職人の守護者》を展開していたら、相手のアタックから手札を読んで騎士トークンと《ペガサスの駿馬》へのブロックを逆にしていたら、そもそも《ペガサスの駿馬》により受けを意識しすぎてしまっていたがもっとこちらからライフを詰めるようなゲームプランは考えられなかったか、などと反省点が非常に多いゲームでした。2戦目はそういったミスをデッキに咎められてマナフラッド負けしてしまいました。《願いのジン》を出したターンも即座に能力を起動するのでなく、相手のターンを待って相手の判断を難しくすることができたのでは、というのも反省点です。


準優勝という結果には悔しい部分もあるものの学びや得るものも多く、良い大会でした。


何よりこれでまたPTに行ける!!PTでも良い結果を残せるように頑張りたいなと思いつつ今回はこの辺で!



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