BIG MAGIC所属プロ 井上徹 グランプリ・プロツアー3連戦レポート ~曲者の初陣~


こんにちは、BIG MAGIC所属プロの井上徹です。2017~2018シーズンは無事に目標であったゴールドレベルで迎えることが出来ました。これでシーズンすべてのプロツアーに参加できるようになったため、これまで以上にプロツアー本戦に集中することが出来るかなと、安心しつつも気合いを入れていこうと考えています!


今回はシーズン初めのプロツアー『イクサラン』と、それを挟んだ遠征3連戦の記録をお届けします。それでは、早速本題に入っていきましょう。




3連戦に向けての練習


今シーズンはチーム「曲者」の一員としてチームシリーズに参加し、心強いチームメイトと共に調整していくことになりました。チームの応援もよろしくお願いします!


 


・ドラフト


私の普段のドラフト練習はMOがメインです。
とにかく数をこなすことでカードの個別評価を頭に叩き込み、新セット環境への理解を自分が納得出来るレベルまでもっていきます。
基準としては、回ってきたパックを見て瞬時にピック候補を上げれるレベルですね。プロツアーまでにこのレベルにまで持っていくことを目標に練習を重ねていきます。
今回は新セット発売からプロツアー本番までの期間が長かったこと(5週間)で準備期間に余裕もあったのですが、そこに加えて今までと違いチームメンバーとの情報共有があったため、普段よりも短い期間で自分が納得できるレベルにまで到達することが出来ました。


・スタンダード


チーム内での共通認識として、新環境はティムールエネルギーと赤単がツートップでした。
それを前提にチームでの調整がスタートし、まずは各々好みのデッキを調整していく中、コントロール好きの私が手に取ったのは青黒コントロール。
調整開始時から赤単に不利なことはわかっていたので、主に対赤単を意識して調整していくことになりました。


最終的に完成したデッキがこちら


inoueptrepo xln 01.png※画像をクリックするとMOで使用できるテキストデータをダウンロードできます。


前述の通り環境ツートップの一角である赤単を強く意識して構築しました。
主な特徴として、一般的な青黒コントロールに採用されている《ヒエログリフの輝き》《天才の片鱗》の2種のドロースペルを採用していません。
理由は対赤単では常に相手へのリアクションを求められ、基本的に4マナのドロースペルを打てるタイミングが存在しないからです。
1~4ターン目まで相手のクリーチャーを捌き続け、5ターン目に《スカラベの神》を叩きつけることが対赤単でのベストな動きになります。



カード個別解説


・《板歩きの刑》
inoueptrepo xln 04.jpg


《致命的な一押し》以外にも軽い除去が欲しかったため採用。
ソーサリーではあるものの、《本質の摘出》よりも広い対象と、青黒コントロールにとって致命的なティムールエネルギーの《慮外な押収》に耐性(《慮外な押収》に奪われた《スカラベの神》を取り返せる)が付くのが大きな魅力。


・《選択》
inoueptrepo xln 05.jpg


4マナドロースペルの代わりに採用。
手札は増えないが、マナをフルで使い続けるこのデッキにおいて、1マナという軽さは非常に優秀。
《アズカンタの探索》の変身の助けにもなるため、3、4枚目の採用も有り得たかなと。







グランプリ・香港2017


3連戦の初戦はグランプリ香港。フォーマットはシールド。


inoueptrepo xln 06.jpg
初日のシールドでは幸運にも《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン》《聖域探究者》《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》と、吸血鬼の3大レアが揃ったプールから素直に白黒吸血鬼を組み上げました。


結果から言うと...BYE明け2連勝からの4連敗で初日落ちという結果に...


とにかく吸血鬼のレア3枚に引っ張られ過ぎました。
シールドプールの画像を撮り忘れていてお見せ出来ないのが残念ですが、愚直に白黒でデッキを組んだ結果、レア以外のカードが全体的に弱かった上、吸血鬼クリーチャーも不足しており、《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン 》、《聖域探究者》のパワーを活かすことが出来ませんでした。
構築の時点でデッキのカードパワー不足は認識していたのですが、どうしても「レアを使い切らないのはもったいない」といった考えを捨てきることが出来ませんでした。
結果、レアの持つ本来の力も発揮させることすら出来ない最悪の構築で、初日落ち。


初日落ち後に友人達と構築を再検討した結果、コモンとアンコモンが揃った赤白に《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》のみタッチする、といった構築が良かったという結論に。
レアは使い切れずとも、デッキ全体のカードパワーが引き上げられ、レアに頼ることもない構築でした。
マジックでは対戦中に自分が圧倒的有利になると視野が狭くなりがちですが、今回はそれと同じ様に強力なレアを3枚も引けた喜びが、構築時の視野を狭くしてしまいました。
有利な時も不利な時も、プールが強い時も弱い時も、常に平常心を失わないようにしたいものです。







プロツアー『イクサラン』


3連戦の山場となるプロツアー。
フォーマットはスタンダートとドラフトで、使用デッキは先述の青黒コントロールです。
実はPT直前までは一応別のチームデッキなるものも存在したのですが、本番直前で崩壊。
最終的にはチーム全員が別々のデッキを使うことになります。
私自身も一度はチームデッキに乗り換えたものの、最終的には青黒コントロールを使うことに。
調整段階で一度は没となったものの、デッキの構成には十分満足出来ていたことに加え、自分が一番自信を持ってプレイ出来るのがコントロールデッキである、ということでこの選択になりました。
私は昔から構築フォーマットへの苦手意識が強いため、最近は特にこの"自信を持つ"ということを意識してプレイするようにしています。




・初日ドラフト


inoueptrepo xln 07.jpg


初手《マーフォークの枝渡り》から2手目《風雲船長ラネリー》、3手目《新たな地平》とピックし、5手目が《翠緑の太陽の化身》だったことで流れのまま赤緑へ。
14手目で《太陽冠のハンター》が取れたのは非常にありがたい。


inoueptrepo xln 08.jpg


2パック目は3手目《絶滅の星》、4手目《轟く声、ティシャーナ》と連続で流れてきた重いレアを両方キャッチ。
3枚の7マナレアを全て使うつもりで《新たな地平》を計3枚確保する。


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3パック目の初手は《川の叱責》。
2、3マナ域は確保出来ていたので、空いていた4、5マナ域を補強してピック終了。


出来たデッキがこちら


inoueptrepo xln 02.jpeg


R1:赤黒海賊○○
R2:赤白恐竜○○
R3:白黒ヴァンパイア××


1、2回戦目は相手のデッキがあまり強くなかったこともありあっさり2連勝。
3回戦で卓1と思われる白黒ヴァンパイアに一瞬で負けて、初日ドラフトは2-1でした。
重いところを積みすぎたかなとも思いましたが、3枚あった7マナレアは3マッチで一度も引くことが無かったため...よくわからず(笑)
どちらかというと毎回マナフラ気味だったので、手札に来て欲しかったですね。



・初日スタンダード
R4:4色エネルギー××
R5:赤単○○
R6:赤単○××
R7:青黒コントロール○○
R8:赤単×○○


意識して組んだ赤単に2-1と、勝ち越しつつ5-3という成績で2日目へ。



・二日目ドラフト


inoueptrepo xln 10.jpg
初手《日の出の使者》から2手目《勝者の戦旗》、3手目《流血の空渡り》と白黒路線でピックしていくも、以降はパックが弱く、遅い順目の《決別の砲撃》で赤も視野に。


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2パック目初手《人質取り》から続く3手目に流れてきたのが《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》。
これ以上ない白黒へのシグナルに大喜びでピックしました。
そこから白黒一直線なのはよかったものの、2パック目が終了した時点で2マナ域がわすか1枚と不安が残ります。


inoueptrepo xln 12.jpg


3パック目の初手に待望の2マナ域を見つけたものの、《人質取り》のタッチを優先するために《依頼殺人》をピック。
その後は流れてきた2マナ域を全てピックし、無事3枚集まりピック終了。


出来たデッキがこちら


inoueptrepo xln 03.jpeg


R9:白緑恐竜×○○
R10:赤緑恐竜○○
R11:青緑マーフォーク○×○


R9の1本目は5ターン目に《太陽の化身、ギシャス》を出され一瞬でゲームを落とすものの、その後は《勝者の戦旗》《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》《人質取り》という3枚の強力レアの力で3-0することが出来ました。




・二日目スタンダード



R12:ティムールエネルギータッチ黒○○
R13:ティムールエネルギー○××
R14:赤単○×○
R15:ティムールエネルギータッチ黒××
R16:赤単○×○


初日5-3、二日目6-2のトータル11-5でプロポイント10点獲得。


ドラフトは流れにも恵まれ2-1、3-0と好成績でした。調整が上手くいったなという実感もあります。
スタンダードは対赤単が4-1と、本来苦手であるデッキを対策することでしっかり勝ち越すことが出来たものの、ティムールエネルギーに1-2(4色エネルギーを含めると1-3)と負け越しでした。
後述するサイドボードの練り込み不足が悔やまれます。




反省点


・フィニッシャー枠


inoueptrepo xln 13.jpg
最速の《スカラベの神》が赤単に対して一番の勝ち筋とわかっていながらメインボードのフィニッシャー枠を《スカラベの神》3枚、《奔流の機械巨人》2枚としたのは構築ミスでした。伝説のクリーチャーであっても《スカラベの神》4枚、《奔流の機械巨人》1枚にしておくべきでした。


 


・サイドボードの練り込み不足
今回使用した青黒コントロールはメインボードの構成こそ満足のいくものでしたが、サイドボードは練り込み不足だと感じました。
特に対ティムールにおいて有効なサイドボードが用意出来ておらず、実際負け越しています。
調整時の対ティムールの成績が良かったために楽観視していましたが、ティムールが環境のトップである前提で調整している以上、もう一歩踏み込んだサイドボードプランが必要だったと思います。






グランプリ・上海2017


3連戦の最後は再び中国は上海へ。
フォーマットはスタンダードで、使用デッキはティムールエネルギータッチ黒。
プロツアーから引き続き青黒コントロールを使用しても良かったのですが、サイドボードを練り直す時間が取れなかったこともあり、同プロツアーの成績優秀者デッキリストを見ていて惹かれたマイク・シグリストのコピーで出ることに。


inoueptrepo xln 14.jpg
メインボードから《反逆の先導者、チャンドラ》を3枚取っている点が気に入りました。


初日
R4:赤単××
R5:4色エネルギー○○
R6:ティムールエネルギー○○
R7:赤単××
R8:スルタイエネルギー○○
R9:ティムールエネルギー○××


二日目
R10:ティムールエネルギー××
R11:スルタイエネルギー××
R12:赤単○○
R13:青白副陽の接近コントロール×○○
R14:ティムールエネルギータッチ黒○×○
R15:赤単○○


初日6-3からの二日目を2連敗スタートしてしまい危うい流れでしたが、何とか踏みとどまりプロポイントを1点乗せることが出来ました。


デッキ自体の感触は良かったものの、やはり4色であることで色事故は多かったですね。
プロツアー直後で時間が取れなかったためコピーデッキでの出場となりましたが、"とりあえず"で出るグランプリにならないよう、連戦時のスケジュールはあらかじめしっかりと考えておきたいですね。







3連戦を終えて


今回は初の海外3連戦となりましたが、多少スケジュールがきつく感じはしたものの、体調を崩したりもなく無事に終えることが出来ました。
チームでの練習も、初めてだというのもあって自分自身まだまだ至らない点が多かったですが、個人的には良い手応えを感じることが出来ました。
3連戦と共に今シーズン最初のサイクルも終わり、現在のプロポイントは11点。
昨シーズンと比べると順調な滑り出しではありますが、まだまだ先は長いので...この先も気を緩めることなく、1点でも多くプロポイントを追い求めていこうと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!




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