どうもみなさん、観ている人によってはおはようか、こんにちはか、こんばんはか。
ってYouTuber草なぎが言っていたのでそのままパクります。
前回から時間が空いてしまいましたがあまりにも誰も記事を書かなかったので今回も僕の記事があがってしまいました。えらいすんません(編:言うほど空いてないな?ちなみはまち先生の前作はコチラ)。
さて今回は、リアルのドラフトを1回もせず、MOだけで練習した上にそのリーグドラフトも13連続くらいノープライズだった僕がどういった練習方法で何を考え、プロツアー『イクサランの相克』のドラフトを5-1(2-1,3-0)という成績で乗り越えられたかを書いていきたいと思います(編:はまち先生のプロツアーレポートはコチラ)。
鼻で笑われるかも知れませんが、出発前から「まぁ負け越しはしないだろう」という自信はありました。
必然的に『イクサランの相克』の話が中心になりますが、ほとんどの人がこの環境でドラフトすることがないと思うのでカードや環境についての解説よりも、どの環境でも応用できる"ドラフトの練習方法"を書いていけたらいいなと思います。
① 僕は別にドラフトが得意ではない
明確に苦手だとは言いませんが、まぁ練習している時もだいたい2-1、1-2を繰り返します。
たまたまプロツアー『マジック・オリジン』の時の練習会の僕のスコアが残っていたので貼ってみますが、これを見ても大きく負け越しているのがわかります。
赤白2勝1敗
赤緑2勝1敗
青黒0勝3敗
黒緑1勝2敗
黒赤2勝1敗
白青0勝2敗
白黒2勝1敗
青赤1勝2敗
青黒1勝2敗
通算11勝15敗
結局このプロツアーのドラフトも4-2(2-1,2-1)だったので練習することはもちろん意味があるのですが、ゲームは土地事故やピックがどうとかの問題じゃない手に負えないいわゆる爆弾レアが相手から出てくる可能性もあるので、0-3を連続でしてしまったとしてもあまりそういった成績は気にしなくても良いです。本当にその0-3は運が悪かったのか、はたまたデッキが弱かったのかだけはわかるようにしておけば、それでだいたい問題ないです。
② 本当に便利な世の中になったものだ
発売後すぐの週末や有名プレイヤーがドラフト合宿をしている間は、自分が実際にドラフトをしていなくてもふとtwitterを開けば3-0デッキがすぐ出てきます。
それらのデッキを見比べて、レアが強いのか・デッキの構成が強いのか・マナカーブがどういう感じか・色の組み合わせ・勝っているどのデッキにも入っているコモン&アンコはないか。土地の枚数は何枚の人がよく勝っているか。などを見ていればだいたいどのようなデッキを作ればいいのかが見えてきます。
3-0デッキで目を養った後は、0-3のデッキを見てみましょう。一概には言えませんが、おそらくだいたい汚物でしょう。そこで「なるほどこのデッキはちょっと重すぎたのかなぁ」とか「え、また緑白恐竜0-3やん、やば。」と思うことが少しでもあるなら、それは立派な収穫です。
言い過ぎかもしれませんが、こういう視点で3-0デッキを一つ見ただけでドラフト一回したくらいの価値があります。
③ あとは他の人が辿り着いているかどうか
みなさんが友達とドラフトをしていると(友達の作り方はコチラ)、「ところであのアンコモン強すぎない?」とか「あれみんな評価高いけどどうなん?」「また下位卓緑ばっかりやん」「この色のトップコモンはこれやね」みたいな会話が自ずとあると思います。
基本的には皆が強いと思ったカードは大体強いのですが「これが回ってきたらこの色が空いている」というのは、実はドラフトメンバーによって結構違います。環境初期だと特に。
なので、他のグループにも「このカード~だったんだけどどうだった?」と聞いてみて意見をすり合わせてみましょう。
同じグループ内でしかやってない状態で本番に挑むと「○○まわってきたのに上が同じ色やっていた!」ということになりかねません。同一メンバーでのスキルアップがある程度まで達したら、他の人がどのレベルに辿り着いているか確認してみましょう。
④ 海外GPのドラフトカバレージが狙い目
どうせ開けるパックにそのカードが無かったら意味がないし、GPのシールド初日全勝者リストや、優勝者のドラフトデッキリストなんて誰が見るねん...って思ったことはないですか?
おそらく知らない人もいてるのではないかと思いますが、リミテッドのカバレージにはフィーチャーテーブル全員のピックが見れるドラフトビュアーというものもあります。
構築に比べてあまり得るものがないように感じるリミテッドカバレージですが、同じ環境のイベントに出場する時は結構貴重な情報が転がっていたりします。
プロツアー『イクサランの相克』の前の週に2か所でリミテッドのGPが開催されていたのですが、それぞれの優勝者デッキは青黒海賊(土地15枚で5マナ以上は入ってない)、白黒吸血鬼(土地16で5マナ以上なし。《薄暮の賛美者》すらサイドです)でした。
つまりこの環境は5マナ以上のカードにほとんど価値がなく、土地は極端に軽すぎない限り、16が理想でほぼ間違いない...ということがわかります。あとは、どちらも黒いですね。よって、ドラフトはなるべく軽くして5マナのカードは極力取らない方向でという方針に決まりました。
これを心掛けてプロツアー本番で出来たデッキはこちら
1回目のドラフトは白黒吸血鬼で2-1。5マナ圏をとらないようにしてはいたのですが、さすがにこの2枚は強いので...
2回目のドラフトは青緑マーフォークで3-0。並べてオーバーランという古の戦術が成功しました。
どちらも直前の週のGP結果を見ていなければピックの方針が少し変わり、もうちょっとデッキが重くなって負け越していたかもしれません。直前GPのカバレージはそれくらい価値のある情報源でした。
⑤ 記事はいっぱい読もう
ドラフトに関する記事は各所で公開されています。おそらく日本語の記事だけでもいっぱいでてくると思うのでとりあえず何個か読んでみましょう。
このゲーム、特にリミテッドにおいては人によって全然意見が違うので、プレイヤーによって違う事を書いていると思います。
試しに、プレリの時なんかに自分で組んだシールドデッキをカードプールごと何人かの友達に渡して、彼ら彼女らの考えでデッキを組んでもらいましょう。
よっぽど偏ったプールでない限り、土地以外の23枚すべて同じデッキになる可能性はほぼないでしょう。十人十色という訳です。
ですが、いろいろな記事を読むとそこには共通して書かれていることが出てくるはずです。
『イクサランの相克』環境ですと、『イクサラン』3つに比べて全体的にカードが軽くなったということととにかく緑が弱いということ。この辺は共通認識だと思います。青緑マーフォークですらロードや青緑のレアが入ってないデッキになると種族に寄せる意味がほとんどないですからね。
青緑はロードかレアから。《弱者狩り》が遅めにまわってくれば誰も緑やってないし緑やってもいいかな程度ですね。
⑥ ありがとう浜村淳です
MOリーグだけでプロツアーに挑んだ感想は「まだまだMOも捨てたもんじゃねぇな」ってことですね。基本的にはリーグでは誰もカットをしないので、相手のデッキはだいたい強いです。(もちろん自分のデッキもその分強いはずなんですけど...)
つまりそれら強デッキ群に勝てるデッキを組めるようになれば、もう少しデッキが弱くなる本番でも大丈夫ということですね。
リーグで自分が勝ったデッキを極力再現すればいいだけなので。
まぁ僕はリーグ全く勝たんかったけどね!
⑦ まだ書けるよな!
最後になりましたが、プレイに自信の無い僕が同卓にいる自分よりうまい人にドラフトで勝つためには、最低限まずその人たちより強いデッキを組み上げないと勝ち目がない、というのは僕がドラフトを初めてやった時からずっと思っていました。
そのおかげで、この環境はどういうデッキが強くて過小評価されているコモンはどれかという情報収集能力だけは身につきました。今でこそ赤単の人みたいな感じで言われたりもしますが、昔は大会で優勝するのは構築イベントではなくリミテッドの方が多かったです(そもそも出てる大会ほとんど負けてましたけど)。
この記事を読んだ皆様が1勝でも多くドラフトを勝てるようになれば幸いです。ご清聴ありがとうございました。
お詫び
タイトルに30の法則と書いてしまいましたが、作者の引き出しが思ったよりなかったのでこれにて終了となります。
(編:形から入りたがるからなぁ)