こんにちは。「オリジナルデッキを見つけて紹介する」デッキリスト探検隊、第78回です。
「目が覚めるようなデッキリストを見たい、というかあわよくば自分のデッキをみんなに知らしめたい」
と思っているデッキビルダーのみなさまの要望にお応えし、今日もデッキリストを紹介していきます。
オリジナリティがあるだけのデッキリストは誰にでも作れます。しかしながらそれで勝つのは至難の業。
だからこそ、オリジナリティを持ち、ある程度の成績を残したデッキリストには大きな価値があるのです。
デッキリストにはビルダーの個性が光ります。
唯一無二、この世に一つしかないオリジナルデッキたち。
そんな「デッキビルダーの作品」を今日も紹介していきます!
スワンアサルト
Designed by Hanyuu Yusuke
懐かしのスワンアサルト!! いまや使用者もめっきり減ってしまったコンボデッキを久しぶりに見ることができました。
《突撃の地鳴り》による火力を《ブリン・アーゴルの白鳥》に叩き込むことで、手札の土地が全て2ドローに換わる、というコンボです。
全てのダメージを軽減しドローに変換するという類まれな能力を持つ《ブリン・アーゴルの白鳥》。ドローするのはダメージを与えようとした側ですので、赤と組ませるのが一般的です。
《稲妻》や《削剥》はそのまま3ドローになるので、《ブリン・アーゴルの白鳥》さえ定着してしまえばコンボへの到達はすぐそこになるでしょう。
コンボの終着点は、半無限ドローで手に入れた土地を全て《突撃の地鳴り》でダメージに変換し、対戦相手に叩き込むこと。3ターン目《突撃の地鳴り》、4ターン目《ブリン・アーゴルの白鳥》と繋げれば綺麗に4キルになるので、マナカーブという意味では美しいコンボです。マナ拘束はぜんぜん美しくないですが。
癖の強い《一日のやり直し》と相性が良いのもこのデッキの個性です。《ブリン・アーゴルの白鳥》と《突撃の地鳴り》が揃ったものの、手札に土地がない......という時はこのカードの出番。
スワンアサルトのコンボの強みは相手のターンであっても勝てることです。《一日のやり直し》で土地を補充したらそのターンは終了しますが、相手のアップキープにでも大量の火力を叩き込んでやりましょう。ついでにデッキの修復もできるので、土地の絶対数が足りないときにも重宝します。
デッキの弱点はやはり土地の枚数を多めに確保しなければいけない分、呪文の枠が少ないことでしょうか。
このデッキでは36枚もの土地を投入しています。これは《溶鉄の渦》を入れていることが理由かもしれませんが、いずれにせよゲーム中にとれる選択肢は他のデッキより少なくなりそうです。《天啓の神殿》を使いこなせるかどうかが問われるデッキですね。
余談ですが、《ダクムーアの回収場》が組み合わさるとデッキ枚数を0まで減らすことができます。
《タッサの神託者》と組み合わせたタイプも考えられそうですね。
青単フラッシュ
Designed by Onozuka Yuushi
なんというか、ストイックなデッキです。
カードパワーの暴風雨のようなモダン環境に、アンコモンが主力を張る青単フラッシュです。
いずれもスタンダード時代は姿を見たクリーチャーですが、モダン環境ではなかなか見かけません。
瞬足クリーチャーとカウンター呪文の二択を常に用意しながら、対戦相手のプランが整うより早く削り切る、という伝統的な青単フラッシュの戦略をとるようです。
モダン環境のカウンター呪文の強さは皆さんも良くご存知でしょう。
モダン設立時より活躍を続ける《差し戻し》や《呪文嵌め》に、元祖カウンター呪文である《対抗呪文》が加わりました。とはいえ、その《対抗呪文》ですら万能とは言い難いのが現在のモダン環境。
《敏捷なこそ泥、ラガバン》《ドラゴンの怒りの媒介者》といった強力なクリーチャーを打ち取るには《対抗呪文》は重すぎますし、《邪悪な熱気》への抵抗も同様です。
むしろ、軽すぎるカードはある程度は通すつもりなのかもしれません。クリーチャーは24枚と多いうえに、《クイックリング》という除去への対抗策まで入っています。恐らくは《邪悪な熱気》や《虹色の終焉》は基本的にスルーして、物量で対処するのでしょう。
いずれにせよ、「相手に倒される前に相手を倒す」というプレイが非常に重要になってくるデッキです。カードパワーのぶつかり合いに飽きたなら、こういうデッキを使ってみるのも一考に値するのではないでしょうか?
最速3キルの《耕作する巨躯》
Designed by Sannabe Shunsuke
《耕作する巨躯》を出して《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》が噴火する。それだけ。
ほんとうにそれだけを狙ったデッキです。《耕作する巨躯》の着地と同時に勝てる(可能性がある)ので、ほぼそこだけに注力しています。
墓地に落とす手段は《無名の墓》と《安堵の再会》。リアニメイトの手段は《頑強》と《御霊の足跡》に、一応《掘葬の儀式》。これとの他は土地とリアニメイト先のみ。実に無駄のないメインデッキですね。
そしてサイドボードも男らしく4種類。
アーティファクト、エンチャント、墓地、カウンター、ハンデス、土地と、なんだか概ね対処策は揃っています。
しかしサイド後もリアニメイトで勝つことには変わりがなさそうなので、墓地対策への対策はあっても良いかもしれません。
以上、デッキリスト探検隊でした。
昨今、自分のデッキを記事にする人も増えてきました。そういった発信も良い流れだと思いますが、デッキビルダーたるもの、自分のデッキが他人の記事に掲載されることこそ本懐。
あなたの作ったデッキを紹介できる日を楽しみにしています。