こんにちは。「オリジナルデッキを見つけて紹介する」デッキリスト探検隊、第76回です。
「目が覚めるようなデッキリストを見たい、というかあわよくば自分のデッキをみんなに知らしめたい」
と思っているデッキビルダーのみなさまの要望にお応えし、今日もデッキリストを紹介していきます。
オリジナリティがあるだけのデッキリストは誰にでも作れます。しかしながらそれで勝つのは至難の業。
だからこそ、オリジナリティを持ち、ある程度の成績を残したデッキリストには大きな価値があるのです。
デッキリストにはビルダーの個性が光ります。
唯一無二、この世に一つしかないオリジナルデッキたち。
そんな「デッキビルダーの作品」を今日も紹介していきます!
白単《オズワルド・フィドルベンダー》
Designed by excrement in Magic Online
アーティファクト版の《出産の殻》こと《オズワルド・フィドルベンダー》を主軸に据えたデッキです。
アーティファクトを生け贄に捧げることで、マナ総量を+1したアーティファクトを呼び出すことができます。
召喚酔いがあることは無視できない欠点ではあるものの、動き出せば制圧力は高そうです。
さて、どのようなアーティファクトをサーチするのかというと......
4枚積まれているのが《ポータブル・ホール》と《エスパーの歩哨》。腐りにくく、サーチすることも多そうです。
特に《エスパーの歩哨》は《イラクサ嚢胞》を装備したらけっこう大変なことになりそう。
ほかには《ウルザの物語》のサーチ先でお馴染みの《真髄の針》、《大祖始の遺産》、《影槍》など。
状況を選ぶ代わりに強烈な対処力を持ったカードが多く、サーチの主軸となることでしょう。
《オズワルド・フィドルベンダー》で場に出す際は《ミシュラのガラクタ》かアーティファクト土地を生け贄にします。《ウルザの物語》も当然搭載済み。
2マナ域は一転して数が少なく、劇的かつ局所的な能力を持ったカードも《エーテル宣誓会の法学者》程度。
とはいえ《稲妻のすね当て》は《オズワルド・フィドルベンダー》を守ったり、《石鍛冶の神秘家》と組み合わせていきなり《カルドラの完成体》を場に出すような動きを可能にします。それからもうひとつ重要な役割も。こちらは後述します。
《胆液の水源》に関しては、次なる3マナ域の布石に違いないでしょう。
2マナ域は、むしろサイド後が本番のようです。
このほか、《虚空の鏡》や《呪文滑り》といった対策カードが大量に。やはりサーチができるデッキのサイドボードは充実しますね。
さて、3マナ域はさらに数を減らして2枚。
《イラクサ嚢胞》は純粋なフィニッシャーとして使えるでしょう。《ウルザの物語》から出てくるトークンと合わせ、巨大クリーチャーの物量で攻めるのがメインの勝ち筋ですね。
《世界のるつぼ》も巨大クリーチャーの生成に寄与します。使い終わった《ウルザの物語》をセットしてやりましょう。
そして4マナ域には《弾圧する構築物》が。もう一体のクリーチャーと《稲妻のすね当て》を揃えれば、無限に装備を付け替えて無限パワーを達成します。
回避能力はつかないものの、速攻を持たせられることから突然死を狙いやすく、メインの一本ではそこそこ決まりそうです。
全体的に《オズワルド・フィドルベンダー》への依存度を低くしながらポテンシャルを最大限発揮できるよう組まれており、製作者の苦労が伺えますね。
《暗号動物学者、ローニス》入りキャットオーブン
Designed by Kato Shoya
《暗号動物学者、ローニス》を使った、珍しいタイプのキャットオーブンです。
というよりは、《暗号動物学者、ローニス》を使おうと思った結果キャットオーブンのコンボが入った、という感じでしょうか。
クリーチャーが場に出るたびに調査を行う能力と、手掛かりを生け贄に捧げることで対戦相手のデッキからカードを奪う能力を持っています。
調査のトリガーがクリーチャーが戦場に出ることなので、《大釜の使い魔》と《魔女のかまど》にお声がかかったみたいですね。
また、キャットオーブンのコンボと《暗号動物学者、ローニス》は、これらのカードともそれぞれでシナジーを形成します。
《アカデミーの整備士》が場にいれば、《大釜の使い魔》が出入りするたびに手掛かりと宝物が増えていきます。
《暗号動物学者、ローニス》の能力で調査を行うなら、食物と宝物もついてくるように。
《リスの将軍、サワギバ》も似たような感じで、それぞれのトークンにリス・トークンを追加してくれます。
このコンボはかなり意識しているようで、完成に役立つ《集合した中隊》と《召喚の調べ》はそれぞれ4枚採用されています。
それにしてもキャットオーブン系なのに《魔女のかまど》が少ない......と思ったら《ウルザの物語》でサーチするようです。
《集合した中隊》のヒット率を極力上げつつ、食物や手掛かりによりトークンも大きくなる......。《ウルザの物語》は本当にあらゆるデッキとシナジーしますね。
超・果敢アグロ
Designed by Kikuchi Yasuyuki
《調和の神童》を採用した超・果敢アグロです!
味方のシャーマンやウィザードの誘発型能力を追加でもう一回誘発させるクリーチャー。
《僧院の速槍》や《損魂魔道士》が一瞬でパワー5を超えるのは爽快でしょう。
ちなみに二体並べても4倍にはならず、3回誘発するだけなので注意。
このデッキのすごいところは、色事故の可能性を増やしてまで《賢い光術師》を入れていること。
いわば「とても強い果敢」持ちのクリーチャー。《調和の神童》と並べてやれば一度の誘発で《超巨大化》が誘発することに。
メインにはこれしか白いカードが入っておらず、しかも白マナソースはわずか8枚に《魔力変》程度。
それでも4枚投入しているあたり、事故を受け入れてデッキの最大値を上げる、という意識が見えますね。
さらに言えばサイドボードも4種類のみ(うち7枚が火力)。なんと漢らしい。
以上、デッキリスト探検隊でした。
昨今、自分のデッキを記事にする人も増えてきました。そういった発信も良い流れだと思いますが、デッキビルダーたるもの、自分のデッキが他人の記事に掲載されることこそ本懐。
あなたの作ったデッキを紹介できる日を楽しみにしています。