By Riku Imaizumi
こんにちは。「オリジナルデッキを見つけて紹介する」デッキリスト探検隊、第57回です。
「目が覚めるようなデッキリストを見たい、というかあわよくば自分のデッキをみんなに知らしめたい」
と思っているデッキビルダーのみなさまの要望にお応えし、今日もデッキリストを紹介していきます。
オリジナリティがあるだけのデッキリストは誰にでも作れます。しかしながらそれで勝つのは至難の業。
だからこそ、オリジナリティを持ち、ある程度の成績を残したデッキリストには大きな価値があるのです。
デッキリストにはビルダーの個性が光ります。
唯一無二、この世に一つしかないオリジナルデッキたち。
そんな「デッキビルダーの作品」を今日も紹介していきます!
グリクシス・《嵐の伝令》
Designed by Dark_Samurai in Magic Online
《嵐の伝令》といえば《著大化》。......と連想してしまいますが、
本デッキリストでは、《著大化》を使わずに《嵐の伝令》を運用しています。
要はパワー20以上になればいいわけですから、《驚異的成長》2枚とか、《驚異的成長》に《熟達した戦い》や《エルドラージの徴兵》なんかがいっしょにくっつけば問題ないのです。
もちろんコンボパーツが増えて決まりにくくはなるのですが、このデッキはかなり大雑把にコンボパーツを探しに行くことで、決まりにくさを解消しようと試みていますね。
ライブラリー破壊を自身に向けることで、効率よくコンボパーツを墓地に落としていきましょう。
乱暴に言ってしまえば、《不可思の一瞥》は《古きものの活性》以上のサーチ能力を持つことになりますし、《面晶体のカニ》は上陸のたびに《思案》が誘発するようなもんです。
肝心の《嵐の伝令》まで墓地にいってしまう? 《発掘》で拾えば良いのです。
その《発掘》も、《ヴリンの神童、ジェイス》の裏面、《束縛なきテレパス、ジェイス》で拾えます。
コンボの速度はさほど早くはなさそうですが、《集団的蛮行》や《イゼットの魔除け》などの妨害手段があるので、相手を阻害しつつ勝利を目指していくことになると思います。
清々しいくらいに墓地依存をしているため、サイドボード後はなかなかコンボが決まらなくなるでしょう。
そのため、サイドボードはかなり思い切った構成をとっています。
上記がそれぞれ4枚ずつ入っており、相手のライブラリーを破壊していく戦法にシフトするようです。
抜くのはオーラ10枚と《嵐の伝令》2枚でしょうか? あるいは墓地対策に弱い《発掘》かもしれません。《墓所への乱入》を入れる時はそれらをもう2枚抜くのでしょう。
《集団的蛮行》と《墓所への乱入》が多数入っていることから、アグロデッキに対しての意識は高そうですね。《ジェイスの幻》によるアグロプランがどれほどのものか、ちょっと試してみたいですね。
《語りの神、ビルギ》in ホロウワン
Designed by VenerableLammasu in Magic Online
ホロウワンに《語りの神、ビルギ》が入りました。
その相方は《死の国からの脱出》。
《語りの神、ビルギ》と共に場に並べば、《燃え立つ調査》や《ゴブリンの知識》のおかげでデッキがギュンギュン回るでしょう。
《ミシュラのガラクタ》や《虚ろな者》を0マナでプレイできれば、マナは減るどころか増えます。《魔力変》も同様ですね。ストームを稼ぎに稼げば、《ぶどう弾》がゲームを決めてくれます。
《死の国からの脱出》がなければ上記のコンボは始まりませんが、単体でもなかなか仕事をするのでしょう。
あくまで《燃え立つ調査》などのドローソースが前提ではあるものの、それらを連発して墓地を溜めた末に《アゴナスの雄牛》を脱出。
うまくいけば、補充したカードの中から《虚ろな者》が0マナで登場......ということもあるかもしれません。
ホロウワンは、《信仰無き物あさり》禁止以後の活躍は少ないものの、《死の国からの脱出》を始めとしたオプションを着々と手に入れています。
いつかトップメタに返り咲く日も来るかもしれませんね。
《正義の戦乙女》in ソウルシスターズ
Designed by samiet66 in Magic Online
ライフゲインから生まれるシナジーを軸に闘うソウルシスターズに、《正義の戦乙女》が入りました。
能力は、天使かクレリックが戦場に出たときのライフゲインと、特定状況下での味方のパンプアップ。
天使およびクレリックは、《天界の語り部》およびそのトークンと、《砂の殉教者》のみ。
どちらかというと、パンプアップ目当ての採用でしょう。自身も含めて+2/+2の修正ですから、3マナ4/6として運用しつつ、《鍛えられた鋼》なみの強化を見込めます。
一般にソウルシスターズというと《アジャニの群れ仲間》や《太陽冠のヘリオッド》の入ったタイプを想像しますが、このデッキにそれらは入っていません。
上記がクリーチャー単体を強化して攻める「点」で闘うデッキとすると、このリストは《正義の戦乙女》で味方全体を強化する「面」で闘うデッキと言えるでしょう。
また、ライフゲインをするカードの少なさには注意しておきましょう。
《石鍛冶の神秘家》などの単体で強いカードを採用しているため、シナジーありきのカードとなる《魂の管理人》や《太陽に祝福されしダクソス》は入っていません。そのため《セラの高位僧》や《天界の語り部》の能力の条件は多少満たしづらくなっていると思います。
だからこそ重要なのが《砂の殉教者》。《イーオスのレインジャー長》からサーチするのはほとんどこのカードになるでしょう。一気にライフ水準を引き上げ、《正義の戦乙女》などの能力条件を満たすのです。
以上、デッキリスト探検隊でした。
昨今、自分のデッキを記事にする人も増えてきました。そういった発信も良い流れだと思いますが、デッキビルダーたるもの、自分のデッキが他人の記事に掲載されることこそ本懐。
あなたの作ったデッキを紹介できる日を楽しみにしています。