《贖いし者、フェザー》レス赤白、白単タッチ青、奇数赤単 in パイオニア ~ デッキリスト探検隊 第25回 ~

By Riku Imaizumi


こんにちは。「オリジナルデッキを見つけて紹介する」デッキリスト探検隊、第25回です。


面白いデッキリストを見る機会が減ってきた昨今、


「目が覚めるようなデッキリストを見たい、というかあわよくば自分のデッキをみんなに知らしめたい


と思っているデッキビルダーのみなさまの要望にお応えし、今日もデッキリストを紹介していきます。


オリジナリティがあるだけのデッキリストは誰にでも作れます。しかしながらそれで勝つのは至難の業。


だからこそ、オリジナリティを持ち、ある程度の成績を残したデッキリストには大きな価値があるのです。


デッキリストにはビルダーの個性が光ります。
唯一無二、この世に一つしかないオリジナルデッキたち。
そんな「デッキビルダーの作品」を今日も紹介していきます!


今日はパイオニアから『イコリア:巨獣の棲み処』の新カードを利用したデッキたちをお見せします。


どのデッキも「相棒」を携えて進化していますよ。


 


《贖いし者、フェザー》レス・赤白英雄的......相棒・《夢の巣のルールス》


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赤白の《贖いし者、フェザー》を利用したデッキは以前から存在していましたが、《夢の巣のルールス》を得たことによりデッキの核であった《贖いし者、フェザー》が抜けてしまいました。
『灯争大戦』以降のスタンダードのみプレイされていた方は「大丈夫なのか?」と感じられるかもしれませんが、実はかつての『テーロス』時代にも似たデッキとして赤白英雄的が存在していましたのでデッキパワーの心配はそれほどありません。
当時のデッキが《夢の巣のルールス》によりパワーアップを遂げた図になっています。ある意味原点回帰とも呼べるでしょう。


さて、デッキはクロック・パーミッションに代表される変則アグロに分類されます。
1~2マナの軽量クリーチャーを、軽いインスタントでサポートしていきます。


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神々の思し召し》《果敢な一撃》《タイタンの力》は数度の再録を経験しているので見覚えのあるプレイヤーも多いと思いますが、実は旧『テーロス』時代から同デッキで使われ続けてきた由緒正しい支援呪文。パイオニアに環境を移しても使われ続けています。


クロックの中心となるのは、これら支援呪文に反応して強化される軽量クリーチャーたち。


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メインデッキの構造は赤白英雄的時代とも赤白《贖いし者、フェザー》時代ともほぼ変わりません。
『イコリア:巨獣の棲み処』の影響はサイドボードにあります。


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最大の影響はやはり「相棒」呪文です。
《贖いし者、フェザー》が担っていた中後半戦の粘り強さを、このデッキでは《夢の巣のルールス》が担うわけです。


《贖いし者、フェザー》ではなく《夢の巣のルールス》を使う最大のメリットは、やはり土地絶対数の減少引きムラの低減にあるのではないでしょうか。


《贖いし者、フェザー》は除去耐性を持たないクリーチャーなので、基本的には《神々の思し召し》のような支援呪文を同時に撃てる状況でのみ唱えることになりますが、キャストに3マナかかるため合計で4マナ確保してからでなければそれは実現しません。
さらに絶望的なのは《贖いし者、フェザー》を複数枚引きながら土地がなかなか伸びない場面です。特に土地2枚でストップしては、手札に《贖いし者、フェザー》を抱えたままライフが無くなるのを待つしかありません。
アリーナで土地ストップして負けた後「マッチは楽しめましたか? :( or :) 」って聞かれるパターンです。全力で低評価押すやつです。


一方、《夢の巣のルールス》はこれらの弱点をかなり低減してくれます。
能力の性質上4マナ確保してから出したいことに変わりはありませんが、手札を圧迫しないので引きムラの原因になりません。
さらに《夢の巣のルールス》をプレイしなければ勝てないデッキというわけでもありませんので、土地の枚数も20枚以下に抑えられます。


場に残った時のアドバンテージの稼ぎ方は《贖いし者、フェザー》に劣るかもしれませんが、総合したメリットの数で勝負するならばほぼ間違いなく《夢の巣のルールス》に軍配が上がるでしょう。


また、『イコリア:巨獣の棲み処』からは《一心同体》もサイドボードに加入しています。


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1マナでクリーチャーを最大2体守るのは《神々の思し召し》にはできない芸当です。
人間クリーチャーには《恩寵の重装歩兵》《僧院の速槍》《第10管区の軍団兵》が、非人間クリーチャーには《戦慄衆の秘儀術師》《夢の巣のルールス》がいます。


 
白単タッチ青......《空を放浪するもの、ヨーリオン》


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こちらはPioneer Super Qualifierにて1位のデッキリスト。
太陽冠のヘリオッド》登場以来、《歩行バリスタ》とのコンボを搭載したアグロ・コンボとして白単信心が存在しましたが、相棒に《空を放浪するもの、ヨーリオン》を迎えました。


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《空を放浪するもの、ヨーリオン》はその能力により多大なアドバンテージを稼げます。白単はカード・アドバンテージを稼ぐのが苦手な色でしたので、これによりさらに中後半戦に強くなるはずです。
秘儀術師のフクロウ》《白蘭の騎士》《スレイベンの検査官》の召喚時能力を再利用するだけでも非常に強力ですし、状況によっては《不可解な終焉》《停滞の罠》の再利用も考えられます。


《空を放浪するもの、ヨーリオン》の相棒条件は80枚以上のデッキ枚数を確保すること。
その条件の達成のためか、白単ではなく白青タイプで構築されています。青いカードはいずれも《空を放浪するもの、ヨーリオン》の能力と相性が良いですね。


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採用されている土地にも注目してみましょう。


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港町》のみ1枚、他は4枚採用の合計17枚。
灌漑農地》《啓蒙の神殿》のようなドロー操作系能力を持った土地が合計8枚採用されているのに注目したいです。
これらの土地は、80枚デッキのデメリットをわずかながら軽減してくれます。


80枚デッキとなると、どうしても引きムラが発生してしまいます。同名のカードは4枚ずつしか入れられませんからね。
また、仮に特定の役割のカード比率が60枚デッキと全く同様の80枚デッキを組んだとしても、その引きムラを完全に回避することは不可能です。


例を挙げてお話ししましょう。
60枚デッキに特定の役割のカードを4枚入れていたとします。これは全体の約7%に当たります。
80枚デッキの7%となると約6枚。比率を同じにしたいなら単に6枚入れれば良いだけのように思えますね。


ですが、絶対数として80枚デッキには6枚のカードが入っているので、60枚デッキの時には起こり得なかった「特定の役割のカードを6枚引いてしまう」場面があり得てしまいます。
この6枚のカードがいつ引いても強いカードなら良いですが、《成長のらせん》《探検》のように後半弱いカードだと困るシーンが発生するでしょう。
(ちなみに、約7%や約6枚という数字も小数点以下を含んでいるため、そもそも全く同様の数値ではありません)


《空を放浪するもの、ヨーリオン》入りの白信心に青が含まれているのは、《灌漑農地》《啓蒙の神殿》といったドロー操作能力を持った土地を追加することで引きムラを少しでも軽減する意図があったのではないでしょうか。
引きムラを軽減させたうえで、色も追加できる。そう考えると多色化するメリットはかなり大きいように思えます。


それ以外に80枚デッキにするために追加されたカードは、主にエンチャントのようです。


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余談:60枚デッキと80枚デッキの比率の一覧表


今後《空を放浪するもの、ヨーリオン》を使ったデッキがどんどん生まれてくると思いますので、60枚デッキと80枚デッキの比率に関する一覧表を作成しました。
60枚デッキでの比率をそのまま80枚デッキで再現した時の枚数が記載されていますが、一部比率に無限少数(0.333...など)が含まれていますので、全く同比率の枚数を再現できない場合があります。
デッキ作成時の参考になればと思います。


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例えば白単信心の土地の枚数は、60枚デッキの時に26枚前後が主流でした。上記の一覧表によると、80枚デッキの34.7枚に当たります。
実際、本デッキの土地の枚数は34枚です。0.7枚の部分は土地による占術やサイクリングが補ってくれるでしょう。枚数で再現できない比率を、工夫で補って構築してみましょう。


ちなみに青マナの枚数は、土地17枚、青マナ含む土地をサーチできる《白蘭の騎士》を含めると21枚。これは60枚デッキの16枚程度に当たります。


 
奇数赤単......相棒・《獲物貫き、オボシュ》


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赤単の相棒は《獲物貫き、オボシュ》。


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ダメージが倍になる。赤単が常に求めている理想的な能力でしょう。
相棒条件は土地以外のカードのマナ・コストが奇数のカードのみで構築されていること。なかなか重い条件です。
とはいえ、お馴染み赤単の先兵たちは健在。


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理想はこれらの軽量クリーチャーを並べつつ、相手が精いっぱいのブロッカーで守りを固めたところを《獲物貫き、オボシュ》が崩壊させる、という動きでしょうか。
《獲物貫き、オボシュ》自身はこのデッキだとどう使っても強いので、それまでの展開がカギになります。


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中盤を務める3マナ域のクリーチャーたち。特に2マナ域を埋める《砕骨の巨人》は大活躍でしょう。
《獲物貫き、オボシュ》がいるときに《ボロスの反攻者》に火力を打ち込むと、まず倍の数値が《ボロスの反攻者》に飛び、さらにそれを《ボロスの反攻者》が対戦相手に反射させるときに倍の数値になります。すなわち4倍です。


奇数のカードのみでデッキを組む制約からか、《集団的抵抗》というちょっとめずらしいカードが入っています。


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能力は、手札の全入れ替え、クリーチャーへの4点ダメージ、プレイヤーへの3点ダメージ。増呪能力により、3マナの呪文としても、4~5マナの呪文としても使える柔軟性を買っての採用でしょうか。確かに歪んだマナカーブを埋めてくれる一枚です。




以上、デッキリスト探検隊でした。


昨今、自分のデッキを記事にする人も増えてきました。そういった発信も良い流れだと思いますが、デッキビルダーたるもの、自分のデッキが他人の記事に掲載されることこそ本懐。


あなたの作ったデッキを紹介できる日を楽しみにしています。


 


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