世界のプレイヤーズツアー予選突破・入賞デッキまとめ! ~ デッキリスト探検隊 第21回 ~

By Riku Imaizumi


こんにちは。デッキリスト探検隊、第21回です。


今回は、2月のプレイヤーズツアー予選(以降"PTQ"と表記)を突破、あるいは入賞したスタンダードのデッキたちを紹介していきます。日本だけではなく、海外の大会結果も含めています。


堅実なものから独創的なデッキリストまで、多種多様なリストが見受けられました。まとめているのは結果が発表されたもののみですが、残るスタンダードPTQ期間の参考にしてください。


 


2月1日 PTQ in フロリダ(アメリカ)


第1位:スゥルタイ・コントロール
第2位:赤単
TOP4:ジェスカイ・《創案の火》
TOP4:ティムール・《荒野の再生》
TOP8:エスパー・ヒーロー
TOP8:エスパー・ヒーロー
TOP8:シミック・ランプ
TOP8:青白コントロール


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Played by Andrew Lopez


2月最初のPTQでは、スゥルタイ・コントロールが優勝しました。


大食のハイドラ》と《戦争の犠牲》をそれぞれ4枚採用している特徴的なリストです。


記事執筆時点(2月末)のメタゲームではコントロールやランプ系デッキの割合が多く、《死の芽吹き》《暴君の嘲笑》《永遠神の投入》といったクリーチャー単体除去が活躍しにくい環境にあります。
ただ、《世界を揺るがす者、ニッサ》を起点に《戦争の犠牲》《ハイドロイド混成体》《戦慄衆の将軍、リリアナ》といったパワーカードを連打する構成は、今後最適となるメタゲームがやってくる可能性があります。


 


2月8日 PTQ in イエローサブマリン マジッカーズハイパーアリーナ(東京)


第1位:シミック・フラッシュ
第2位:ジャンド・サクリファイス
TOP4:ジャンド・サクリファイス
TOP4:ジャンド・サクリファイス
TOP8:ジェスカイ・《創案の火》
TOP8:青赤フラッシュ
TOP8:青白コントロール
TOP8:ジャンド・サクリファイス


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Played by Hasegawa Kei



日本は東京で開催されたPTQ。
TOP8に4つのジャンド・サクリファイスが名を連ねる中、優勝したのはシミック・フラッシュでした。


注目カードは《急嵐のトリクス》です。


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シミック・フラッシュで時折使われているカードで、瞬足・飛行・4/5のボディがデッキに噛みあいます。
マナコストの軽減能力も《世界を揺るがす者、ニッサ》と相性が良く、大ぶりにも拘わらず連続したアクションを取りやすくなります。


また、《霊気の疾風》をメインデッキに3枚採用しているのも特徴でしょう。ジャンド・サクリファイス相手に心強いカードとなったに違いありません。


  


 
2月8日 PTQ in ペンシルバニア(アメリカ)


第1位:バント・ランプ
第2位:青白コントロール
TOP4:シミック・ランプ
TOP4:ティムール・《創案の火》
TOP8:マルドゥ・サクリファイス
TOP8:赤単
TOP8:シミック・フラッシュ
TOP8:ティムール・《荒野の再生》


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Played by Nick Cowden


ペンシルバニアのPTQ優勝はバント・ランプでした。《エルズペス、死に打ち勝つ》《夢さらい》などのパワーカードを連打しやすいカラーリングで、2月末時点でも注目を集めています。


本大会では特徴的なデッキが2つ入賞しているので紹介したいと思います。
まずはTOP4のティムール・《創案の火》です。


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Played by Tim Donnelly


通常ジェスカイ・カラーで組まれる《創案の火》デッキですが、ティムール・カラーで構成されています。
確かに《創案の火》《炎の騎兵》《風の騎兵》《予見のスフィンクス》《ヴァントレス城》といった必要なパーツは揃っており、《轟音のクラリオン》も《嵐の怒り》で代用可能。
さらにジェスカイ・カラーでは使えない《成長のらせん》が使えるというメリットまで存在しています。使おうと思えば《自然の怒りのタイタン、ウーロ》にも手が出ますね。
サイドボードの《変容するケラトプス》もこのカラーリングならではの強力なカードでしょう。


メインデッキに《エンバレスの宝剣》が採用されているのも独特です。《創案の火》デッキでの使用は他では見られないので、虚をつく一手として有効かもしれません。


ふたつ目の特徴的なデッキはマルドゥ・サクリファイスです。


deckexplorer0021 04.pngPlayed by Cory Purr


ジャンド・サクリファイスと異なり、《金のガチョウ》《パンくずの道標》《フェイに呪われた王、コルヴォルド》を使用できません。
初子さらい》《忘れられた神々の僧侶》が使われていることを考えても、赤黒・サクリファイスに白を足したデッキと考えるべきでしょう。


白いカードは《残酷な祝賀者》です。


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シナジーありきのカードですが、逆に言うと「ハマれば強い」タイプです。
悲哀の徘徊者》《真夜中の死神》と並べましょう。


白を足したことでサイドボードにエンチャント除去を入れやすくなったのもメリットです。
このデッキリストでは他のパーマネントにも触れる《灯の燼滅》が採用されています。


 


 


2月9日 PTQ in マジック・フェスト フェニックス#1(アメリカ)


第1位:青白コントロール
第2位:青白コントロール
TOP4:赤単
TOP4:青白コントロール
TOP8:ジェスカイ・《創案の火》
TOP8:ティムール・《荒野の再生》
TOP8:青白コントロール
TOP8:青白コントロール


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Played by Brandon Nelson


アメリカのフェニックスで開催されたマジック・フェストでは、3回のPTQが実施されました。
初回はなんとTOP8のうち5つが青白コントロールという結果になりました。優勝も青白コントロールです。


この回で優勝した青白コントロールには《夢さらい》が4枚採用されています。
世界選手権でPaulo選手が《夢さらい》1枚のデッキリストで優勝して以降、枚数が減った構成も増加傾向にありますが、この時点ではまだ3~4枚の採用が主流でした。


 


 


2月9日 PTQ in マジック・フェスト フェニックス#2(アメリカ)


第1位:赤黒・サクリファイス
第2位:青白コントロール
TOP4:赤黒・サクリファイス
TOP4:青白コントロール
TOP8:白黒・《予言された壊滅》
TOP8:シミック・ランプ
TOP8:ティムール・《荒野の再生》
TOP8:青白コントロール


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Played by Antonio Mancilla


2回目のPTQでは青白コントロールはTOP8に3名。変わらず数は多いですが、優勝は赤黒・サクリファイスでした。
リックス・マーディの歓楽者》は少々独特なチョイスです。


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1~2マナの軽量カードが多いので、もともと手札が切れやすいデッキでした。《大釜の使い魔》の能力から「絢爛」も使いやすく、活躍の場面は少なくないでしょう。
「絢爛」しないでプレイする場合は少々物足りない性能ではありますが、《大釜の使い魔》や《どぶ骨》を新たなカードに換えられると考えれば悪くありません。


 


 


TOP8には白黒の《予言された壊滅》デッキが入賞しました。


deckexplorer0021 13.pngサイドボードの《騒音のアフィミア》はアグロ相手のブロッカーにしても良し、コントロール相手のクロックにしても良しと、活躍の場が多そうです。


 


 


2月10日 PTQ in マジック・フェスト フェニックス#3(アメリカ)


第1位:ティムール・《荒野の再生》
第2位:赤単
TOP4:ティムール・《荒野の再生》
TOP4:青白コントロール
TOP8:ジェスカイ・《創案の火》
TOP8:シミック・ランプ
TOP8:青白コントロール
TOP8:青白コントロール


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Played by Lawrence Stephenson


日を改めて2月10日、青白コントロールがTOP8に3名入賞する中、ティムール・《荒野の再生》が優勝しました。
デッキリストには《時を解す者、テフェリー》《覆いを割く者、ナーセット》などのアンチカードへの対策が見られます。


メインデッキには《神秘の論争》が


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サイドボードには《焦熱の竜火》《夜群れの伏兵》が潜んでいます。


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2月11日 PTQ in 晴れる屋トーナメントセンター(東京)


第1位:赤単
第2位:シミック・フラッシュ
TOP4:ジャンド・サクリファイス
TOP4:青白コントロール
TOP8:スゥルタイ・ランプ
TOP8:ジャンド・サクリファイス
TOP8:ジャンド・サクリファイス
TOP8:赤単


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Played by Ishikawa Takuma


 


日本では海外ほど青白コントロールは入賞しておらず、ジャンド・サクリファイスが勢力を保っていました。
2月11日の優勝は赤単・《災厄の行進》型です。


デッキ全体の4マナ呪文を見ると、メインデッキは2枚に抑えられているものの、サイドボードには合計5枚(《実験の狂乱》3枚+《アクロス戦争》2枚)と、75枚中の7枚を占めています。土地は21枚と少なめなので、サイドボーディングが重要そうですね。少なくとも全て投入することはなさそうです。


 


 


2月16日 PTQ in 晴れる屋 大阪店(大阪)


第1位:ティムール・コントロール
第2位:赤黒アグロ
TOP4:バント・ランプ
TOP4:青白コントロール
TOP8:バント・ランプ
TOP8:ジャンド・サクリファイス
TOP8:赤単
TOP8:ティムール・《荒野の再生》


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Played by Kusunoki Iori


大阪では、ティムール・コントロールが優勝しました。
他では見られない独創的なデッキリストです。


マナ加速から始め、《世界を揺るがす者、ニッサ》を着地させる基本戦略を取るようです。


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脇を固めるのは少量ずつの多彩なカウンター。《タッサの介入》のみ4枚採用です。


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これに加え《厚かましい借り手》《砕骨の巨人》《嵐の怒り》といったユーティリティカードで闘います。
イオン化》《エリマキ神秘家》《厚かましい借り手》と細かくダメージを刻めるカードが大量に入っているので、《運命の神、クローティス》によるダメージでゲームが決まることも少なくないでしょう。


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ちなみに、かなり頑張らないとクリーチャー化しません。


本デッキリストはかなり「ずらし」を狙ったもののように思えます。
採用カードのほとんどがティムール・《荒野の再生》でも使われるものですので、対戦相手はそれ用のサイドインをしてくるでしょう。つまり《解呪》のようなカードを入れてくるはずです。
しかし、75枚の中にエンチャントはわずかに2枚。しかもうち1枚は破壊不能です。


相手の手に意図的に「死に札」を作りつつ、こちらは本筋の「マナ加速→《世界を揺るがす者、ニッサ》」というパワフルな勝ち筋で速やかにゲームをとる、という戦法ができるのは他にはない強みです。
ドロー呪文の少なさから《覆いを割く者、ナーセット》に邪魔されにくく、アクティブな動きで対応できることから《時を解す者、テフェリー》もそこまで辛くないのも、ティムール・《荒野の再生》にない強みです。


サイドボードの《義賊》もまた、ティムール・《荒野の再生》用のサイドボードを躱せるダメージ源となります。


 


 


2月16日 PTQ in 竜星のあらし 上天神町店(香川)


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香川県高松市のPTQでは赤黒・サクリファイスが優勝。なんといっても《死の飢えのタイタン、クロクサ》のフル投入が独創的です。
死の飢えのタイタン、クロクサ》を活かすために《ぬかるみのトリトン》《ティマレット、死者を呼び出す》を使っているほか、《どぶ骨》《初子さらい》が不採用と、これまでの赤黒・サクリファイスとは一線を画す構成になっています。


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《死の飢えのタイタン、クロクサ》は「脱出」せず普通にプレイしてもシナジーがたくさんあります。
波乱の悪魔》でダメージを飛ばしたり、生け贄になる直前に《魔女のかまど》に放り込んで食物をふたつ作ったり。
《真夜中の死神》でドローもできますし、《忘れられた神々の僧侶》のコストにもなりますし、《死の国への引き込み》の信心にもなります。メインデッキでシナジーが無いのは土地くらいではないでしょうか。


 


 


2月22日 PTQ in セブ(フィリピン)


第1位:赤単
第2位:赤単
TOP4:青白コントロール
TOP4:バント・ランプ
TOP8:青白・《きらきらするすべて》
TOP8:青黒コントロール
TOP8:グルール・アドベンチャー
TOP8:赤単


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Played by Richie Ong


フィリピンのセブ島で行われたPTQでは、赤単が優勝しました。TOP8に3名と、他の大会よりも多めです。
注目デッキは青白・《きらきらするすべて》です。


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Played by Daniel Acusar 


メインデッキのエンチャントの総数は21枚。《海の神のお告げ》《アショクの消去》というインスタントの役割を持つカードを上手に利用します。これらは《星原の神秘家》で軽くなると急激にコストパフォーマンスが上昇します。


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きらきらするすべて》自体はクリーチャーを激しく単体強化しますが、その分単体除去に弱いのが難点です。
それを防ぐために《命の恵みのアルセイド》《星明かりのマント》も使われていますが、《太陽の恵みの執政官》により戦線を横に広げる対策も可能です。単体で強く、戦略に幅が出る良いカードでしょう。


他に、メインデッキに《神秘の論争》が4枚採用されているのも特徴的です。優勝と準優勝を飾った赤単に対しては使いづらかったはずですが、メタゲームを考えれば活躍の機会が多いカードです。


  


  


2月23日 PTQ in カードプレイス 大分店(大分)


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フィリピンに続き、大分のPTQ優勝も赤単でした。
ベストムーブを阻害する《エンバレス城》を不採用にしているだけではなく、珍しいカードチョイスが光ります。


リミテッドの定番、一時的なコントロール奪取からの生け贄コンボを搭載。


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単体でも使いやすいよう、《心火》の生け贄にしやすい《不気味な修練者》《脚光の悪鬼》も使われています。そのため定番化していた《熱烈な勇者》が不採用です。
火力アップのためか死に札の出やすい構成のためか、《危険因子》も2枚搭載。久しぶりに見るカードですね。


 


  


2月24日 カードボックス高槻店(大阪)


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Played by Kubota Kei


 


香川のPTQの結果を受けてか、大阪府高槻市でも《死の飢えのタイタン、クロクサ》を使った赤黒・サクリファイスが優勝しました。
メインデッキは大きく変わりませんが、サイドボードには変更が見られます。2つのPTQで優勝を飾ったことからも、《死の飢えのタイタン、クロクサ》型の赤黒・サクリファイスが十分な地力を持つことは確かでしょう。今後も見かけることになりそうです。




以上、2月のPTQを突破、あるいは入賞したスタンダードのデッキリストたちでした。相手の対策を躱すティムール・コントロールや、新たな構成に挑戦した赤黒・サクリファイスに《きらきらするすべて》デッキなど、個々の調整が光るデッキリストが多数見られました。


スタンダードPTQも半分が終わりました。ラストスパート、頑張ってください。


 


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