ホロウワン、《脂火玉》、青トロンの新生デッキリスト! in モダン ~ デッキリスト探検隊 第20回 ~

By Riku Imaizumi


こんにちは。「オリジナルデッキを見つけて紹介する」デッキリスト探検隊、第20回です。


面白いデッキリストを見る機会が減ってきた昨今、


「目が覚めるようなデッキリストを見たい、というかあわよくば自分のデッキをみんなに知らしめたい


と思っているデッキビルダーのみなさまの要望にお応えし、今日もデッキリストを紹介していきます。


オリジナリティがあるだけのデッキリストは誰にでも作れます。しかしながらそれで勝つのは至難の業。
だからこそ、オリジナリティを持ち、ある程度の成績を残したデッキリストには大きな価値があるのです。


デッキリストにはビルダーの個性が光ります。
唯一無二、この世に一つしかないオリジナルデッキたち。
そんな「デッキビルダーの作品」を今日も紹介していきます!


今回は久しぶりにモダン環境のデッキを見ていきましょう。


競技シーンはしばらくパイオニアでもちきりでしたが、モダンでも新しいデッキリストの研究が進んでいます。


  


  


ブリーチ・ホロウワン


信仰無き物あさり》禁止以後はすっかり勢いを落としてしまったホロウワンですが、各種フォーマットで大活躍のカードと組み合わさって帰ってきました。


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Designed by Kanm_H in Magic Online


パイオニアを筆頭にコンボの研究が続いている死の国からの脱出》がホロウワンの新たなパーツとなったようです。


連続して呪文を唱える権利を得る《死の国からの脱出》
呪文を唱え続ければキャッシュバックのごとくマナを生む遁走する蒸気族
そして唱えるたびに墓地が増える燃え立つ調査


これらが揃えばどんどんデッキを掘り進められます。


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デッキを掘り進めていくと、《虚ろな者》が溜まっていきます......もちろん《燃え立つ調査》で墓地に溜まる可能性が高いはずですが、《死の国からの脱出》さえあれば0マナと墓地3枚のコストでプレイ可能。
そうして場に4枚の《虚ろな者》を並べた後、1枚だけ入っている《ゴブリンの奇襲隊》を引き当てるまでデッキを掘り続け、それを唱えて一斉攻撃でとどめ、が理想の動きです。


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デッキを掘り進めるループに入ったら《遁走する蒸気族》の2枚目、3枚目を「脱出」できる場面が来るかもしれませんが、そうなれば動けば動くほどマナが増えますので、《炎跡のフェニックス》の能力起動にもマナを回せるようになります。


このデッキリストには《信仰無き物あさり》禁止前のホロウワンと違い黒が入っていませんが、《恐血鬼》のような復活系クリーチャーにも新顔が見えています。


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少ないマナで墓地から復活でき、パワーが4以上あり(=《炎跡のフェニックス》との相性〇)、そして手札を入れ替える、とホロウワンが求めている全ての要素を網羅。......このように書くとマスターピースのような一枚に思えますね。
実際は「脱出」に必要な枚数が8枚と多く、《恐血鬼》ほど気軽には場に戻ってくることはできません。また墓地を消費するという意味で《死の国からの脱出》ともある程度競合します。
ですが、《死の国からの脱出》と違い序盤に捨ててしまっても問題がないこと、《虚ろな者》《炎刃の達人》に続くアタッカーということで、やはり活躍は期待できそうです。


 


 


《脂火玉》式スピリット・オーラ


スピリットと言えばイニストラードが名産ですが、実は神河もスピリットの名産地です。


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Designed by Zudin Rodion


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脂火玉》型オーラデッキは、同じ環境に存在する呪禁オーラと比較される立場にありました。
クリーチャーの打点や能力の多彩さ、除去耐性などで劣るため、どうしても後塵を拝する立場にある......というイメージが拭えないでいます。


とはいえ、《脂火玉》の能力自体はなかなか強力です。
印刷されたカード画像には誤植がありますので、以下に正しいテキストを記載します。サーチの際にはちゃんとカードを公開してから手札に入れましょう。



「あなたがスピリットか秘儀呪文を唱えるたび、あなたはあなたのライブラリーからエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ・カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加えてもよい。」



《脂火玉》はモダンが制定されて比較的早いうちから存在の知られていたカードで、「相性の良いスピリットやオーラが増えれば強そう」と良く言われていたカードでした。
残念ながら今日まで「スピリット」かつ「オーラと相性の良い」カードはほとんど印刷されませんでした。「秘儀」に至っては一枚も増えていません。


ですが、サーチ先のオーラ・カードに関しては、年々新しいカードが生まれてきています。


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デッキパーツの都合上、緑を中心に組みづらい《脂火玉》型のオーラデッキは、強力オーラ・《怨恨》の使用が難しい欠点がありました。
歩哨の目》は何度も使えるという点で《怨恨》に近い役目を担い、安定したパワーでの攻撃を維持してくれます。性質上複数枚引くと弱いカードですが、《脂火玉》でサーチできるので1枚採用でOKと、相互補完もできています。


圧倒的洞察》は「絆魂」能力付与という点で呪禁オーラの持つ《ひるまぬ勇気》の役割を一部担いつつ、カードを引き増すことで《脂火玉》の能力のさらなる誘発を助けます。


そもそも呪禁オーラと比較した時、《脂火玉》型オーラデッキの利点は各種のオーラをサーチしやすいことにありました。
そのため新規のオーラが増えるに続け、やがて呪禁オーラと並び立つオーラデッキに成り上がるかもしれません。複数枚運用しづらいピーキーなオーラ呪文でも活用できるのは、呪禁オーラにはない構造上の強みです。


実際、こちらのデッキリストでは《霧中の到達》を採用しており、さながら1マナの《武器庫の開放》のように運用する意図が見て取れます。しかも1ドローつきの。


もうひとつ本デッキリストの強みを挙げると、否定の力》4枚に加えて《撹乱する群れ》が4枚採用されている点でしょう。これにより使用できるマナの量で差をつけることに長けており、速やかに殴り切るゲーム展開を得意としています。
癖の強い《撹乱する群れ》ですが、単体で使いにくい《霧中の到達》、連続使用は控えたい《否定の力》と、コストにしても良いカードを多数使っていることから無理なく採用できているのでしょう。
何より、《撹乱する群れ》は貴重な秘儀呪文。相手の呪文を打ち消して《脂火玉》によるオーラをサーチ......という動きはこのデッキで最も強力なアクションではないでしょうか。


2ターン目:《脂火玉》プレイ + 相手の《石鍛冶の神秘家》を《撹乱する群れ》で打ち消し、《圧倒的洞察》をサーチ。
3ターン目:《圧倒的洞察》を《脂火玉》にエンチャントして攻撃 + 1ドロー。


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《圧倒的洞察》のドロー能力でさらに《撹乱する群れ》を引き当てれば、この動きをもう一度続けることもできるかもしれません。
クリーチャーの群れは《超者の意向》《霊魂のマントル》で乗り越られますし、除去呪文は《ハイエナの陰影》である程度の耐性を付けられますから、一度場が完成するとなかなか止まらないでしょう。


 


 


青トロンであり青エルドラージトロンでもある


古くからモダンに存在するトロンデッキの一種・青トロンは、青のカウンターやドローを用いてロングゲームの中でウルザランドを揃えるコントロールデッキでした。
デッキを支えるカウンター呪文やバウンス呪文に新規勢力を得られず、長いこと根本の部分でブレイクスルーが起きていませんでしたが、今回、大胆な構築を見つけました。


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Designed by Wada Yuuta


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エルドラージトロンでお馴染みの軽量エルドラージたちがそろい踏み。
エルドラージの寺院》も当然4枚投入されており、「青エルドラージトロン」とでも呼ぶべき構成となっています。


さらに本家青トロンでも本家エルドラージトロンでも見られないカードがあります。老いたる深海鬼です。


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事実上、《時間のねじれ》に近い能力を持ったエルドラージ。本家青トロンでは「現出」の元を確保しづらく、本家エルドラージトロンでは青マナを捻出できないため、このデッキリストならではの素晴らしいカード選択です。


理想は2ターン目に《エルドラージの寺院》から《作り変えるもの》を出し、それを元として3ターン目に「現出」することでしょうが、《島》が7枚しかなく実現性が低そうなことが残念ですね。


アクティブで軽量な無色呪文が増えたことで《人知を超えるもの、ウギン》も強く使えそうです。
一方で以前までのような《精神隷属器》《隔離するタイタン》は不採用となっており、1枚のカードでド派手に勝つ、ということは多少減っているようです。
その分各種のエルドラージで勝てるようになっていますので、勝負に出るマナ域がだいぶ下がっています。モダンの平均キルターンの速さを考えると、最小の受けと最速の攻めでゲームを終わらせるのは理にかなっているように思います。


青トロンの構造に欠かせないカウンター呪文・バウンス呪文には、お馴染みの《卑下》《差し戻し》《撤廃》のトリオが続投。やはりこれを超える屋台骨はないのかもしれません。


 




以上、デッキリスト探検隊でした。


昨今、自分のデッキを記事にする人も増えてきました。そういった発信も良い流れだと思いますが、デッキビルダーたるもの、自分のデッキが他人の記事に掲載されることこそ本懐。


あなたの作ったデッキを紹介できる日を楽しみにしています。


 


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