パイオニア 青白コントロール、エルドラージ・ランプ、イゼット・フェニックス解説! トップメタの採用カード ~デッキリスト探検隊 第15回~

By Riku Imaizumi


こんにちは。デッキリスト探検隊、第15回です。


グランプリ・名古屋2020やプレイヤーズツアーに向け、前回に続いてパイオニアのデッキや採用カードの特集を行います。前回同様、単純なデッキの解説ではなく、主に固定パーツ以外の採用カードを紹介します。


今回紹介するのは青白コントロール、エルドラージ・ランプ、イゼット・フェニックスの3種類です。


 


青白コントロール


スタンダード、モダン、レガシーと根強い人気を誇る青白のコントロール・デッキはパイオニアでも健在です。


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Designed by yutya from Magic Online


コントロールだけあって、メタゲーム上のデッキ構造によって必須とされるパーツは変わります。
2020年1月中旬時点でほとんどのメインデッキに見られるカードとその枚数は以下の通り。


・《覆いを割く者、ナーセット》......2~3枚
・《時を解す者、テフェリー》......2~3枚
・《ドミナリアの英雄、テフェリー》......2~3枚
・《選択》......4枚
・《アゾリウスの魔除け》......4枚
・《吸収》......3~4枚
・《至高の評決》......4枚
・《時を越えた探索》......2枚
・《アーデンベイル城》......2枚
・《ヴァントレス城》......1枚


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これらは対戦する青白コントロールの全てに搭載されていると考えて良いでしょう。
種類は多いですが、枚数は4枚固定ではないものばかりです。相手のデッキに何が何枚入っているかの予測を立てれば、サイドボード後のプレイに活かせます。


上記以外でメインボード採用率が高いカードも紹介します。


・《思考を築く者、ジェイス》......1枚
・《太陽の勇者、エルズペス》......1枚
・《検閲》......1~3枚
・《中略》......1~2枚
・《神聖な協力》......2枚
・《ドビンの拒否権》......1枚
・《封じ込め》......1~2枚
・《排斥》......1~2枚
・《残骸の漂着》......1枚
・《廃墟の地》......1枚
・《ガイアー岬の療養所》......1枚


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これらの採用枚数は特にばらける傾向にあり、一概にこの通りとは言えませんのでご注意ください。


青白コントロールの戦略は、「耐えてゲームを引き延ばし、少数のフィニッシャーで勝利する」というもの。これはパイオニア環境でも変わりません。
古典的戦略の青白コントロールですが、対戦する際に難しいのは人によって「耐える」や「少数のフィニッシャー」の選択肢が異なることです。


例えば、採用している人は少なかったのですが、メインデッキにこんなカードを使っている人もいました。


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Designed by Luke Strasler - Star City Games Pioneer Classic TOP4


パイオニア環境の特徴の一つに、2マナ以下の打ち消し呪文が弱いというものがあります。実際、青白コントロールでも《検閲》のような後半は役に立ちづらいものが採用されています。
一方で除去呪文は強力で、並のクリーチャーは簡単に対処可能。そのため青白コントロールの対戦相手はプレインズウォーカーを通したいと考えるでしょう。《栄光をもたらすもの》より《反逆の先導者、チャンドラ》を着地させたい。そう考えたプレイヤーに対し、待ち構えているのは《呪文貫き》......というわけですね。
また、サイドボードの《僧院の導師》とも非常に良くマッチしたカードですので、上手くテンポをとれればそれだけで勝てるポテンシャルを秘めています。


クリーチャーの除去という観点からは、こんなカードを使ったデッキリストも存在します。


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Designed by Dazai from Magic Online


こちらは日本人プロ・プレイヤーの高橋優太氏によるもの。


単色アグロが活躍するパイオニアは、1マナクリーチャーが活躍する環境でもあります。


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軽いクリーチャーは《至高の評決》でまとめて対処するのが理想ではありますが、それでは間に合わないことも多々ありますし、墓地から復活するクリーチャーもたくさん存在します。
《疎外》はそれらに対して完璧な回答です。インスタントなので打ち消し呪文を構えられますし、追放するため《血に染まりし勇者》なども完璧にシャットアウトします。
一方で、《神聖な協力》や《封じ込め》ほどの汎用性はありません。イゼット・フェニックスや魂剥ぎデッキに対して完全な死に札になってしまうからか、サイドボードに置いているデッキリストもありました。


また、黒単アグロに対して強烈に刺さる《浄光の使徒》も印象的です。


このほか、サイドボードに採用が見られたカードは《領事の権限》《呪文捕らえ》《真髄の針》でした。


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いずれも採用枚数は多くないですが、突き刺さるシーンがあるカードたちです。
特に《呪文捕らえ》はゲームの決定打となる場面が多そうです。青白コントロールを相手にするときは、ある程度除去を残すことを忘れないようにしましょう。《僧院の導師》や《黎明をもたらす者ライラ》の採用率も高いです。


最後に、他の青白コントロールとは一風変わった構築の青白コントロールをお見せします。


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Designed by Tedpanic from Magic Online
 


キーカードは《不死の霊薬》です。


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旧『テーロス』がスタンダード現役だったころ、耐えに耐えて《不死の霊薬》で何度もデッキを修復し、相手のライブラリーから攻め手が尽きるまでゲームを続ける青白コントロールがありました。これはそのアップデート版でしょう。
ライブラリーアウトで負けることがないよう、《時を越えた探索》が不採用になっています(探査で追放してしまうと《不死の霊薬》で修復できるライブラリーが減るため)。代わりのアドバンテージ源は《スフィンクスの啓示》ですね。


このデッキは青白コントロールの中でもとことんゲームを続けるため、相手にする際は時間との勝負にもなります。迅速なプレイと、的確な投了の判断が重要です。
《不死の霊薬》を見たら要注意です。


 


 
エルドラージ・ランプ


緑のマナ加速から巨大クリーチャーを呼び出すエルドラージ・ランプ。
4ターン目に《精霊龍、ウギン》を唱えることも可能です。


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Designed by xuder from Magic Online


固定パーツは以下の通り。


・《樹上の草食獣
・《ラノワールのエルフ
・《エルフの神秘家
・《エルフの再生者
・《ニッサの巡礼
・《茨の騎兵
・《ウルヴェンワルドのハイドラ
・《世界を壊すもの
・《歩行バリスタ
・《精霊龍、ウギン
・《絶え間ない飢餓、ウラモグ
・《見捨てられた神々の神殿
・《ウギンの聖域
・《ギャレンブリグ城
・《爆発域


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マナベースに余裕があるため、《オラーズカの拱門》や《光輝の泉》の採用率も高めです。


基本的な戦略はマナを伸ばして重い呪文で叩き潰すだけ。単純ですが痛快なデッキです。
枚数こそ個人によって変わるものの、実はメインデッキの採用カードは比較的上記の固定パーツで埋まっていることが多く、予想外のカードが飛んでくることは少ないです。
上記固定パーツ以外で使われているものは、《金のガチョウ》《忘却蒔き》や《不屈の巡礼者、ゴロス》+《大瀑布》くらいでしょうか。


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《金のガチョウ》が入っている場合は《ラノワールのエルフ》や《エルフの神秘家》がその分削られていることが多いです。
《不屈の巡礼者、ゴロス》は《大瀑布》と共に投入されており、能力の起動ができるよう構成されています。


単色かつ不器用なデッキだからか、サイドボードのカードも幅が狭いです。
主として見られたのは以下のカードたち。いずれも2~4枚使われます。


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上記以外で見られたのは、《約束された終末、エムラクール》《大食のハイドラ》《漁る軟泥》程度でした。


 


 


イゼット・フェニックス


イゼット・フェニックスは、モダン同様パイオニアでも有力なデッキタイプです。


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Designed by Russell Lee - Star City Games Pioneer Classic 12th


《宝船の巡航》によりモダンのそれ以上に粘り強く戦うことができ、《弧光のフェニックス》が何度でも蘇ります。息切れせずに攻撃を仕掛け続けられるため、コントロールに非常に強いのが特徴です。


固定パーツは種類から枚数まで多くのデッキに共通しています。


・《選択》......4枚
・《乱撃斬》......4枚(上記デッキリストでは《ショック》になっています)
・《稲妻の斧》......4枚
・《航路の作成》......4枚
・《イゼットの魔除け》......4枚
・《巧みな軍略》......2~4枚
・《弧光のフェニックス》......4枚
・《宝船の巡航》......4枚


これらに加え、《若き紅蓮術士》か《氷の中の存在》のどちらか(あるいは両方)が追加のフィニッシャーとして採用されます。


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また、《癇しゃく》も頻繁に使われますが、枚数はまちまち。《氷の中の存在》が入っているタイプのほうが《癇しゃく》採用率は高く、《若き紅蓮術士》型の場合は0枚の場合もあります。


これら以外でメインデッキ採用率が高いのは、追加でプレッシャーをかけられるカードたち。


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サイドボード採用率が高いのは《反逆の先導者、チャンドラ》《覆いを割く者、ナーセット》《崇高な工匠、サヒーリ》《神秘の論争》などです。
しかし、人によってはこれら以外のカードを使うことも多々あります。
マジック・オンラインのリーグで4-1以上を記録したデッキのサイドボードにも多様なカードが採用されていました。


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さらなるフィニッシャーを求めて、サイドボードから《パルン、ニヴ=ミゼット》や《ゴブリンの熟練扇動者》が使われることもあるようです。


《パルン、ニヴ=ミゼット》は、イゼット・フェニックスの攻めを受けようとするデッキに対して強力です。
(《弧光のフェニックス》や《若き紅蓮術士》に効率的に対処できる)《致命的な一押し》や《マグマのしぶき》で除去されません。仮に《パルン、ニヴ=ミゼット》を踏まえてさらに対処札を大量に入れられたとしても、いくらでも復活する《弧光のフェニックス》がそれら対処札の波を押し返してくれるでしょう。


一方、《ゴブリンの熟練扇動者》は短期決戦を望むマッチアップで活躍します。他のアグロデッキと比べるとクロックのトップスピードが低めなため、ロータス・コンボのような早めのコンボデッキに対して威力を発揮するでしょう。


なお、青赤かつある程度のインスタント・ソーサリーが入っていれば良いという条件のためか、一部で個性的なデッキリストも見られました。


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Designed by isoseven from Magic Online


 


メインデッキから《反逆の先導者、チャンドラ》や《栄光をもたらすもの》が採用されており、かなりミッドレンジに寄ったデッキ構成です。
カード単体の強さで闘うミッドレンジだからか、2対1交換が前提となる《稲妻の斧》も2枚に抑えられていますね。


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Designed by paucr5 from Magic Online


こちらはより墓地を活用する構成です。《パズルの欠片》と《秘本掃き》は他のデッキリストでは見られません。


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《パズルの欠片》は少々重いですが、能力自体は《弧光のフェニックス》とも探査呪文とも良く噛みあっています。
サイドボード後は《マグマのしぶき》のようなピンポイントに強いカードを手に入れやすくなるのも嬉しいですね。


《宝船の巡航》が1枚に抑えられ、《時を越えた探索》が4枚入っているのも独特です。
《最大速度》による《弾けるドレイク》シュートの確率を上げる意図があるのかもしれません。恐らくパワー10程度なら簡単に達成できるでしょうから、相手ターンのエンドフェイズに《時を越えた探索》をプレイし、パーツを手に入れてシュート、というコンボのような動きができるのは明確な利点ですね。




以上、デッキリスト探検隊第15回でした。


今回はグランプリ・名古屋直前のためトップメタを争うデッキ達を紹介しましたが、その中でも人によって採用カードは異なります。調整過程が異なる以上、それは当たり前と言えるでしょう。


特にグランプリ・名古屋本番は『テーロス環魂記』発売一週間後ですから、メタゲームが流動的となり、よりその傾向が強まります。


目の前に座った相手から思いもよらぬカードが飛び出してきた、ということも珍しくないはず。1枚でも多く情報を集めておけば、役に立つ時が来るはずです。


それでは、また次回の記事でお会いしましょう。



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