こんにちは!BIGsの朴高志です。
禁止カード、追加。
スタンダードで新たに《霊気との調和》《ならず者の精製屋》《ラムナプの遺跡》《暴れ回るフェロキドン》の4枚が禁止カードに追加され、環境は大きく変わる事が予想されます。
今回は、いつも通りモダン、レガシーのデッキを紹介し、その後、スタンダードで大打撃を受けた赤単がどのように変わるかを考察していきます。
それでは、早速本題に入っていきましょう!
まずはMOのモダンチャレンジで4位に入賞していたこのデッキ!
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赤黒のディスカードを主軸に、墓地から復活するクリーチャーや《虚ろな者》を高速で戦場に出して殴るビートダウンデッキです。
前回紹介した発掘デッキと似ていますが、こちらは発掘持ちのカードには頼らず、大量ディスカードによってシナジーを形成しています。
《燃え立つ調査》《ゴブリンの知識》はランダムディスカードであるため、運も絡んできますが、上手くいけば墓地に《炎跡のフェニックス》《恐血鬼》を落としつつ《虚ろな者》をサポート出来ます。
また、これらのドローカードは引いてから捨てるため、《炎刃の達人》と相性が良く、《グルマグのアンコウ》と併せて高い打点を実現します。
そして《稲妻》《集団的蛮行》を採用し、トップデッキを強くしつつ、除去して殴り勝つプランもしっかり用意しています。
このデッキも勿論墓地対策には弱いのですが、発掘デッキほどではないというのが最大の長所。
例え《虚空の力戦》などを出されても、多くのクリーチャーは普通に唱える事が可能であり、デッキが機能不全に陥るほどではありません。
そういった意外な対応力が、この結果につながったのでしょう。
次はレガシー、MOの5-0リストです。
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ここしばらく、メタゲームの上位にいるグリクシスデルバーです。
《死儀礼のシャーマン》《秘密を掘り下げる者》からゲームをスタートし、《目くらまし》《意志の力》《稲妻》などのカードでテンポよくサポートし《真の名の宿敵》でフィニッシュするデッキです。
このデッキではメインボードにこそ採用していませんが、《若き紅蓮術士》と《陰謀団式療法》の組み合わせは極めて強力です。
フラッシュバックにクリーチャー生け贄えのコストを要求する《陰謀団式療法》ですが、《若き紅蓮術士》が居ればリスク無くフラッシュバックで唱える事が出来ます。
さらに《ギタクシア派の調査》が組み合わさればその強さはさらに増します。
実際、この組み合わせだけで大抵のコンボデッキが敗北に追い込まれます。
これに《意志の力》まで加わるのですから、コンボデッキに強いのは当たり前ですね。
その分個々のカードパワーがやや低めで、プレイを間違えると取り返しがつかない盤面になりやすいなどの弱点も抱えています。
丁寧にクリーチャーを除去され、アドバンテージの取れるカードを通されてしまうと辛いデッキですので、このデッキをプレイする際や相手がこのデッキであった場合は、そこを意識すると勝率が上がるでしょう。
さて、スタンダードでこれから赤単はどう変わるかについてですが・・・
正直、この2枚の禁止は相当の痛手です。
《ラムナプの遺跡》がデッキから外れる事によって、マナフラッド前提の構築は難しいものになります。
つまり、メインボードの土地の枚数は減ります。
赤単の負けパターンの一つが序盤のマナフラッドでしたが、ここに中盤以降のマナフラッドも追加されたとあれば当然ですね。
《暴れ回るフェロキドン》の禁止はかなり予想外でしたが、これによって逆に自分がライフを回復したり、クリーチャーをばらまいても良くなったと考える事も出来ます。
しかし当然ライフを回復してくる相手に対しての勝率はガクッと落ちる事になるのは火を見るよりも明らかなので、新しく何かしらの対抗策を入れなくてはなりません。
具体的に言うなら、積極的にライフ回復をしてくるデッキは現状・・・
・《王神の贈り物》デッキ
・《副陽の接近》デッキ
・吸血鬼デッキ
辺りでしょうか。
これに青白永遠デッキなども含めると、墓地対策を入れておいて損は無さそうです。
また、《王神の贈り物》を割れてかつ吸血鬼にも効きそうな《削剥》は続投ですね。
あと、以前から高い勝率を誇っていたデッキタイプですので、これからもミラーマッチは多々存在すると予想出来ます。
《霊気圏の収集艇》は《暴れ回るフェロキドン》の禁止により、再び赤単のサイドボードに多く積む事が出来るようになりました。
ミラーマッチではこのカードを多く引いた方が有利であるため、なるべく多めに搭載したいですね。
それらを考慮して、自分がデッキを組むならば・・・
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このようなリストになります。
1マナ域のクリーチャーを12枚とし、スタートダッシュ出来る可能性を大幅に上げました。
《狂信的扇動者》はまさに待ち望んだ1枚であり、後半に引いても無駄にならず、ミラーでも強いとスキの無い性能。
空いてしまった3マナ域には《アン一門の壊し屋》をフル投入、スピードそのものは以前よりも高いと言えるでしょう。
ただ、《ラムナプの遺跡》が抜けてしまった事は大きく、序盤に相手のライフを大きく削れてなければ勝つことが難しくなります。
それこそ《熱烈の神ハゾレト》への依存度は一層増したとも言えます。
なので《熱烈の神ハゾレト》は4枚投入するほかないです。
サイドボードには《マグマのしぶき》を多めに積む他、《凶兆艦隊の向こう見ず》も搭載、ミラーマッチと他のデッキを同時に対策出来るようにします。
ミラーマッチ、永遠系デッキや《王神の贈り物》デッキ、吸血鬼デッキにまで効く《マグマのしぶき》を増やす事は最早必然とも言えるでしょう。
追加の《死肉あさりの地》や優秀な4点除去を撃ちこめる《反逆の先導者、チャンドラ》《栄光をもたらすもの》と併せて対クリーチャーデッキでの活躍が期待出来ます。
《凶兆艦隊の向こう見ず》もミラーや軽い除去を扱うデッキに対して有効で、特にミラーでは相手の《削剥》《ショック》などを使いまわせるため、対応力は大幅に上昇し、除去されなければ先制攻撃によって地上戦も有利にしてくれるというすごい奴です。
また、《霊気圏の収集艇》が増える事を見越して、《チャンドラの敗北》を抜いていますが、スペースを作って少し積んでみてもいいかも知れませんね。
コントロールに対してはメインから有利という事で、サイドにそれほど枠を割いてはいませんが、《ヴァンスの爆破砲》など、効くカードは多いので、メタゲームによっては追加もあり得ます。
ティムールエネルギーに対してですが、これはティムール側も禁止によって安定性を大きく損なっているので、過剰に対策しなくても良いだろうという予想でそこまでサイドの枠を割いてはいません。
あらかじめエネルギーを保持してから《つむじ風の工匠》を出す事が難しくなっているので、《削剥》《稲妻の一撃》で十分に対抗出来ると考えています。
もし多くメタゲームに残るようなら《再燃するフェニックス》をサイドに採用する事で、サイド後からでも押し込みやすくなります。
いかがだったでしょうか。
今回はモダン、レガシーのデッキを紹介しつつ、禁止カードが出たスタンダードの赤単について考察したのですが、少しでも皆様の参考になれば幸いです。
それでは、今回はこの辺で!