text by Seigo Nishikawa
Vol.4 リュウジのダメージ算×リュウジのビート算
攻×受ではなく、攻×攻。それがリュウジの身上(ちょっとは相手のことを考えてくれてもいいのよ)
M:tGは相手のライフを0にすることを目標とするゲームだ。毒殺やライブラリーアウト、特殊勝利条件であったりと勿論色々な勝ち方はあれど、やはりその根本はライフの削りあい。1ターン、1スタックでも早く相手に20点のダメージを叩き込む。そのためにプレイヤーは思案に耽るのである。
バーンや親和といった、スピードに任せたデッキを使用することを好むリュウジ。攻×攻の精神はここにも。そんなリュウジ教授が考えた「ダメージに関する」問題。果てさてどんなステージとなることか。
まずは今日の参加者に向けての小手調べの第一問。
《キランの真意号》
《大天使アヴァシン》
《異端聖戦士、サリア》
が戦場にいる状態での最大ダメージは。
当然これは即座に答えられて、8点のダメージ。と相成った
もう1問、今回のリュウジ教授からの課題のうち一番難しい(というか計算が面倒な)問題をお出ししよう
《戦慄の放浪者》
《墓所破り》
《無情な死者》※+1/+1トークンは0個
《戦墓の巨人》
《呪われた者の王》
《金属ミミック》※ゾンビ指定、最後に戦場に出ている
2/2ゾンビトークン×5
《リリアナの支配》
が貴方のコントール下で戦場にある状態。相手には何も無し。このときの最大ダメージは何点か。
39点と応えた回答者に間髪いれず「正解!」と返すリュウジ教授。意気揚々と解説をはじめ、指を追って計算。最終的に「ということで42点となります」と説明を終えた。......見ている人の顔がポカンとしてるよ?
「予めちゃんと考えていたけど、回答者が自信満々だったから、自分が間違えたかと思って......」とはリュウジ元教授の弁である。もうちょっと自信を持ってください。
ぴりっと張り詰めた緊張感を感じるグランプリ会場の一角で、そんなとてもゆる~い空気を感じられるスペースがあってもよいよね、ということでこの項は締めさせていただこう。
Vol.5 お絵かき選手権 グランプリ京都2017版
新カードが公開された直後、なかなか新しいカード名と効果が頭に入らず途方にくれるものの、ふと気がつけばイラストを見ただけでその能力がすらすらと思い浮かぶようになる。人間と言うのは斯くも凄いものである。だが改めてそのカードのイラストを描け、といわれるととても難しい。輪郭はわかる、デザインは思い浮かんでいる、でも背景はどんなんだっけ......と。
BIGMAGICが主催するステージイベントと言えば「リアル・モミール・ベーシック」とこの「お絵かき選手権」と言っても過言ではないだろう。イベント前に「後でお絵かきしに来ます」と宣言しに来てくれる人がいるほどの人気イベントだ。
そしてお絵かき選手権といえば、もう一つ忘れてはいけないのが、スペシャルゲストの乱入。M:tGのイラストを実際に担当されているイラストレイターが参加し、その辣腕を惜しげもなく振るうところも見所の一つである。今回はJung Park氏が、自身の代表的なイラスト《領事の旗艦、スカイソブリン》に今再び挑んだ。
当然の出来レースと思いきやそこにまさかの伏兵が現れる。Jung Park氏の隣に座るのは、アノアデザイン事務所所属のイラストレーター。制限時間1分とは思えない見事な《領事の旗艦、スカイソブリン》を書き上げると、Jung氏も脱帽の様子。
世界に1枚しか存在しない謹製《スカイソブリン》が満場一致で送られることになった。
一方、オーストラリアからボーイフレンドと観光を兼ねてやってきたという女性。聞いてみるとなんと学校で美術を教えているという。課題として出された《引き裂かれし永劫、エムラクール》。女神として崇め奉られているその美しさを描きだして見せる。
こちらは9歳の子が描いた《蝗の神》。なんとこの年にして既にマジック暦2年。まだ始めてから1年以下だと言う20代の男性が、先輩! と声をかけるといったほほえましい一面も。
う、うんこれは間違いなく神ですね。京都でこんなTシャツ売ってそうですよね。
BIGMAGICのイベントには欠かすことの出来ない存在となったお絵かき選手権。今度は貴方のイラストを私たちは心待ちにしています。