text by Seigo Nishikawa
マジック:ザ・ギャザリングがこの世に生まれてからいよいよ25年。所謂四半世紀という年月の中で、いったい幾人のプレイヤーが世に生まれたのでしょうか。
GP千葉には2500人強の参加者が集まり、本戦参加者以外を加えると優に3000人を超えるプレイヤーが会場に集結する見込みとなっています。
そんなプレイヤーにインタビューのお願いをし、マジックの思いなどを語っていただこう、というのが今回の目的となります。所謂プロプレイヤーと呼ばれる著名な方々へのインタビューは別記事に譲るとして、ここでは普段は表に出ないものの、マジック愛では誰にも負けないと自負する6組8名の方の声をお届けしたいと思います。
会場を見回していると、マジック25年史の年表をじっくりと眺めた後、楽しそうにマーク・ローズウォーター氏のPOPと記念写真を撮るカップルを見かけたのでお話を伺いました。
オクハラアズミさん・ユウヘイさん夫妻
-- マジック暦を教えていただけますか
ユウヘイさん「マジックをはじめたのはカラデシュからで、まず妻の方から誘ってきたんですよね。面白そうだからやってみない? って。ならやりますかと。」
アズミさん「はい。今回のグランプリは思い立って、そして受付に間に合ったので参加することを決めました。出るのは私だけなんですけど、ラッキーだったので折角ならと。」
-- お好きなカードを教えてください
アズミさん「ちょっと遡ってイニストラードや異界月も触ってたんですけど、《氷の中の存在》と《単体騎手》が好きですね。」
-- 旦那様に見守られながらの本戦となりますが、意気込みをお願いします。
アズミさん「もう......楽しみたいです!」
-- 最後に、25周年を迎えたマジックに感想を一言いただけますか
アズミさん「これからもマジックと共に生きていきたいです」
-- 素晴らしい感想をありがとうございます!
続いて、奈良県からやってきたプレイヤーが、知人とマジック談義に話を咲かせているところにお邪魔させていただきました。
カミムラヨウヘイさん
-- マジック暦を教えていただけますか
カミムラさん「インヴェイジョンからオンスロートぐらいまで少しやってて、間が開いてミラディン包囲戦から復活しました」
-- お好きなカードを教えてください
カミムラさん「やっぱり《稲妻》ですね」
-- これから本戦となりますが、意気込みをください
カミムラさん「ニコル・ボーラスください。お願いします。なんでもしますから」
-- 最早願望ですね(笑)それでは最後に25周年を迎えたマジックに一言お願いします
カミムラさん「25周年ですか。正直こんなに長く続くとは思わなかったですね。折角ここまで来たなら50年続いて欲しいです」
会場では、マジックの25周年を記念した特製グッズも販売されています。そこで並ばれていた方のお1人で、商品を手に入れられたあととても良い笑顔をされていた男性の方に続いてお話を伺いました。
シムラセイジさん
-- お目当てのものは手に入りましたか? 結構売り切れも出てるみたいですが
シムラさん「はい。プレイマットが欲しかったので買えて良かったです」
-- それは良かったです。それでは質問に移りまして、マジック暦というのはどれくらいですか?
シムラさん「始めたのは中学2年のときに友達がやってたのを見て簡単に触れるようになって、競技レベルでプレイするようになったのは大学に入ってから。確かタルキール龍紀伝ぐらいだったかなと」
-- これまでで一番好きな、一押しカードを教えてください
シムラさん「《破滅の刻》ですね」
-- 今日の参加者を全員破滅させる勢いでがんばってください。
シムラさん「(笑)そうですね、まずは初日突破を目指します」
-- それでは最後に、25周年を迎えたマジックに一言お願いします
シムラさん「カードゲームは色々とありますけど、マジックはその中でもルール的に洗練されていて、誰がやっても面白いものだと思います。これからもどんどんと、50年・100年続いて欲しいです」
25年という期間も長いけど、50年・100年は果てしないなぁ、そんなことを考えながら会場を歩いていると、1人静かに集中しているプレイヤーをお見かけしました。話を伺うと、なんと2bye持ちの方で集合を待っているとのこと。思わぬところで強豪にエンカウントです。
イワタソウさん
-- マジック暦を教えていただけますか
イワタさん「アヴァシンの帰還からだったんで......もう6,7年かぁ」
-- もうアヴァシンでそんな前になるんですね。早いなぁ。そんな6年ほどプレイされていた中で、一番好きなカードをあげて頂けますか
イワタさん「効果とかですか?」
-- いえ、能力とかではなく、今ぱっと頭に思い浮かんだカードなどですね
イワタさん「《夢への放逐》と言うカードがイラストが凄く好きで、Foilのカードは飾ってますね」
-- それもマジックの魅力の一つですね。これからデッキ構築になるわけですが、意気込みをいただけますか?
イワタさん「マジックはいかに楽しむかだと思うんですよね。対戦相手の方とかとも、終わった後に握手できるように楽しくできたらいいな、と思っています」
-- 素晴らしい考え方ですね。では25周年となりましたマジックに一言感想をいただけますか
イワタさん「そうですね。長い間やってきているもので、これからもずっと続いて欲しいですね。少なくとも50周年までは」
-- 皆さんその様に仰います、50年、100年と。
イワタさん「その頃にはもういい親父になってると思うんですけど、いやお爺ちゃんかな。それでも楽しんでいたいですね。60歳のプレイヤーの方とか今いらっしゃるんですよ。そんな方と試合して、終わった後同じ目線で「このカード好きなんだよね」なんて話をしているのが楽しくて。マジックって遊びじゃないですか。遊びなだけに色々な業種・年代の方と知り合うことができて、飲みに行ったりして、気づかされることが多かったりコネができたり。とにかく楽しいですよね」
何よりもマジックを楽しむ。その思いが何よりも大切だという思いを改めてかみ締めていると、いよいよグランプリが始まりました。そんな中、とあるカップルがシャドーアートのコーナーに足を向けることに気がつきました。
シミズツヨシさん、オザワアヤミさん
-- 熱心にシャドーアートを見られていましたがいかがでしたか
オザワさん「一つ一つが細かくて、綺麗で見入っちゃいましたね。欲しいものが沢山あったんですけど、非売品ということなので残念です」
-- 今日は本戦の方は
シミズさん「もう少しマジック力をつけてから出ようって話をしていて、今回は観戦です。」
-- ということはまだ始められてから間もない感じですか?
シミズさん「僕は少し長くて、テーロスぐらいからですが、彼女のほうが1年ぐらいかな」
オザワさん「破滅の刻ぐらいだったかなと思います。」
-- 1年ぐらい前にシミズさんの方から声をかけたという感じですか?
オザワさん「そうですね。もともとゲームは好きだったので、すぐに入り込めました。」
-- そんなお二人が好きなカードを1枚あげてください
シミズさん「(即答で)《精霊龍、ウギン》!」
オザワさん「私は《天使の運命》」
-- ウギンはかっこいいですし、天使は本当にイラストが綺麗ですよね、納得のチョイスです。それでは今年で25歳を迎えたマジックに一言いただけますか
シミズさん「一言で表すのは、難しいですね」
オザワさん「1年やってきましたけど、本当に深いですよね。25年間の沢山のカードとイラストがあって、ルールも積み重なってきてる。それなのに破綻してない」
シミズさん「カードゲームの元祖だと思っているので、これから先もそれを続けて言って欲しいです」
-- 次は是非本戦で戦っているところを取材させてください
オザワさん「次名古屋ですよね。実は私たち名古屋なんですよ」
-- 地元でグランプリデビュー、これぞまさにめぐり合わせですね。
シミズさん「出れるようにがんばります」
グランプリは、本戦だけがすべてではありません。沢山のサイドイベントに腕によりをかけた店舗様の各ブース。あっという間に時間は過ぎ去っていきます。インタビューも勿論そうです。話を伺っている間にも段々と時はたち、第1回戦の勝敗が決まって行っているようです。ということで、見事に勝利を収めたプレイヤーにお話を伺いました。
ナカザワユウスケさん
-- まずは見事初戦突破おめでとうございます
ナカザワさん「ありがとうございます。60点ぐらいのデッキですけど、まずは良かったです」
-- マジックはいつ頃からされていますか?
ナカザワさん「テンペストから2年ぐらい遊んで、その後M10ぐらいに復帰してトータルは10年ぐらいでしょうか」
-- 自分もテンペストぐらいからです。その時って始めた人多かったですよね。
ナカザワさん「丁度漫画とかも連載していて、そこから入っていきましたね」
-- 10年近くプレイされている中での一番好きなカードを教えてください
ナカザワさん「以前のGP静岡のサイドイベントでモダンコロシアムというのががあって、そのとき優勝したんですけど」
-- おめでとうございます!
ナカザワさん「使ってたのがソウルシスターズ、その中でも《魂の管理人》は好きでしたね。スタンでも使ってましたし」
-- では、既に1戦終えていますが、改めて今日の意気込みを
ナカザワさん「出来れば初日抜けを」
-- 後5つですね、お祈りしています。では最後に25周年となりましたマジックへ一言いただけますか
ナカザワさん「止めようと思ってもなかなか止めれなくて」
-- 戻ってきてしまいましたしね
ナカザワさん「そうですね、戻ってきちゃいましたね(笑)この先も少し距離が離れるときがあったとしても、結局帰ってくると思うんで、死ぬまで続けられるゲームだなと思ってます。」
-- いつ帰ってきてもルールが大きく変わっていない、というのが
ナカザワさん「本当に大きいですし、凄いですよね」
-- ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。色々な立ち位置の方が、集うグランプリと言う地。その魅力の一端でもお伝えすることができていれば幸いです。
グランプリは明日も続きます。是非皆様来場のほどお待ちしております