[BIG MAGIC Open Standard Vol.10] 準々決勝 4テーブル・ダイジェスト

[BIG MAGIC Open Standard Vol.10]  準々決勝 4テーブル・ダイジェスト


Text by Moriyasu Genki


ビデオ・フィーチャーの三原槙仁 対 高橋優太のビッグマッチを含め、4卓の準々決勝が同時に行われることとなった。
その他の卓は【ラクドス】のホシデ対【緑タッチ黒《原初の飢え、ガルタ》】の小林。
【青白王神】の宇都宮対【赤黒キラン】の高味。
その宇都宮とデッキシェアをしている【青白王神】の高野対【エスパーコントロール】伊藤という対戦表だ。
三原が【赤青王神】を選択しているので【王神】自体は3人がトップ8に入賞した。


デッキテク記事でもふれた《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》を採用している赤黒アグロも2人いるが、
構成はそれぞれ大分異なるため、トップ8プロフィールで記載した名前としている。


最大勢力と噂されている【ガルタ】は小林をトップ8に送りこんだが、
高橋の【黒青ミッドレンジ】(本人曰く、【黒信心でありダークジェスカイ】)のようなデッキも存在感を強く主張していて、多様なデッキタイプが集合した。



三原 槙仁 対 高橋 優太


Game 1
トップ8トーナメントでのデッキリストは公開制のため、ハンドのキープは自然と相手を特定している上でのものになる。


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高橋は《致命的な一押し/Fatal Push》2枚のハンドを力強くキープして、三原のクリーチャー展開を抑えてゆくが、
逆に三原はこの除去を利用してから《来世への門/Gate to the Afterlife》を展開、《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》への近道のための礎とした。


《機知の勇者/Champion of Wits》の能力で墓地のクリーチャー数を調整して《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift(HOU)》を予定通り着地させると、
2体の《戦闘の祝賀者/Combat Celebrant》の相互の督励能力によって計3度のコンバット・フェイズを獲得し、すみやかに高橋のライフを攻め切った。


Game 2
高橋のデッキは黒青ミッドレンジと呼ぶべきか、黒青パーミッションと呼ぶべきか、はたまた新たなデッキとしての名前がつけられるべきなのか。
《至高の意志/Supreme Will》や《中略/Syncopate》のように色拘束の薄いカウンターで黒主体の戦闘力に長けるクリーチャーの戦闘をサポートするデッキだ。


高橋は今度は三原の《来世への門/Gate to the Afterlife》をカウンターし、
《致命的な一押し/Fatal Push》や《喪心/Cast Down》で三原に主導権を譲らず、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》を定着させてゲーム2を取り返した。



Game 3
《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》2体でビートダウンを刻む三原。
《機知の勇者/Champion of Wits》2体も続けてカウンターされずに着地し、ハンドの質も向上を図り続ける。
三原は5ターン目には《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》2枚を生け贄に《機知の勇者/Champion of Wits》の永遠を起動させると、
高橋はライフを守るため、カード・アドバンテージの損は承知の上でこのゾンビ・トークンに《暗記+記憶/Commit+Memory》を当てるしかない。


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この2体の《機知の勇者/Champion of Wits》が盤面に残ったまま、ゲームを終わらせた。


三原 Win!



宇都宮 巧 対 高味 祐太


Game 1
宇都宮の【青白王神】はメインの《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》やサイドの《ジェイスの敗北/Jace's Defeat》など、
この環境最初期にあって対戦相手を明確にイメージできているカードが多そうだ。
対する【赤黒キラン】の高味もサイドボードをかなり広く採用して、多面的に戦えるような調整を図ったようだ。


《ボーマットの急使/Bomat Courier》、《発明者の見習い/Inventor's Apprentice》、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》と
一気呵成にダメージソースを展開したTakamiがパーツをそろえきる前のUtsunomiyaを攻め切った。


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Game 2
高味が《屑鉄場のたかり屋》をプレイすれば宇都宮は《機知の勇者》をプレイ。
《ゴブリンの鎖回し》でこれが倒されても《領事の権限》で後続に睨みをきかせてゆく。
《没収の曲杖》が着地すれば《賞罰の天使》で《ゴブリンの鎖回し》を封印―...と
一進一退の攻防が続いたが、この《賞罰の天使》が《大災厄》されたあとに宇都宮が出した《黎明をもたらす者ライラ》は
やはりアグロデッキの天敵であった。
戦闘の主導権を得た宇都宮が高味の5点クロックを刻みつけるが―...


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《黎明をもたらす者ライラ》を倒し乗り越え、高味が持ち直した。
《再燃するフェニックス》を織り交ぜてクリーチャーを展開させてゆき、
宇都宮の《燻蒸》も乗り越え、再び天使たちが登場する前にゲームを終わらせた。


高味 Win!





・星出 直柔 対 小林 友哉


Game 1
サイドボードにひと際つよく注目を集める《悪魔王ベルゼンロック/Demonlord Belzenlok》。
{4}{B}{B}という重さは追加の《廃墟の地/Field of Ruin》と《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》でサポートする算段だろうか。
着地すれば確実にカード・アドバンテージを稼げる上に自身もフィニッシャーを努められるサイズだ。
【ラクドス】。ラヴニカにおける赤黒を象徴する部族は、暴力的なまでに圧倒的な武力で交渉をすすめてゆく。
Hoshideのデッキもまた、自らの動きを強く表現できそうだ。


対する小林の【緑単タッチ黒】は、黒マナは最低限の《花盛りの湿地/Blooming Marsh》4枚のみで《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》の為だけだ。
むしろ《自然の流儀/Nature's Way》や《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》をメインに採用している点が特徴だろう。


《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》2枚・《森》2枚という振れ幅のありそうなハンドをキープした小林だったが、
通常ドロー数回と探検2回をもってしても、3枚目の土地が遠かった。
対する星出は《ボーマットの急使/Bomat Courier》を走らせて好調だ。


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《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》も着地させてライフレースを決定づけた。


Game 2
星出の《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》が
小林の《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》を前にして攻勢をゆるめた瞬間。
小林は緑単の爆発力を活かして、高P/Tを一気に並べてスコアを取り戻した。


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Game 3
《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》、《不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable》、《キランの真意号/Heart of Kiran》で盤面を凌いでいた小林だが、
星出が除去・コントロールのような動きでそれらをさばききったあと、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》と《キランの真意号/Heart of Kiran》でトドメをさした。


星出 Win!



高野 翔太 対 伊藤 啓太


Game 1
宇都宮とデッキシェアの【青白王神】の高野だが3マリガンという切っての不運に悩まされることになる。
だがしかし、かみ合いという部分でもあるだろうか。【エスパーコントロール】伊藤も序盤は静けさをみせた。
互いにセットランド・ゴーを続けて、なんとゲームの初動は高野の《発明の天使/Angel of Invention》・プレイだ。


高野は《残骸の漂着/Settle the Wreckage》も意識しつつ少しずつアタックを仕掛けていき、
ある程度までライフを詰めることに成功したがやはり次第に3枚のハンド・アドバンテージ差が響いてゆき、
伊藤が《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を戦場に定着させると、高野に攻め手を展開する手段はなくなった。


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Game 2
今度は高野は順風安定の展開をみせた。《アズカンタの探索/Search for Azcanta》設置から《発明の天使/Angel of Invention》に続け、
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》には《否認/Negate》を合わせて主導権を離さずにゲームをとった。


Game 3
高野の4度にわたる《航路の作成/Chart a Course》が彼にスペルと大量のランドと、墓地を与えていった。
《復元/Refurbish》を通すまいとするためのスペル合戦ののち、《発明の天使/Angel of Invention》《機知の勇者/Champion of Wits》と続けてカードを取り戻した
高野が最後に示したのは《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》。



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《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》への《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》が《否認/Negate》されると、
伊藤はハンドに《残骸の漂着/Settle the Wreckage》と、それを唱えるためのマナを残してる状態でフル・アタックを受け入れることしかできなかった。


高野 Win!



三原、星出、高味、高野


トップ4が決まった。



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