[BIG MAGIC Open Vol.10] サイドイベントダイジェスト

BIG MAGIC Open Vol.10サイドイベントダイジェスト


by Tatsuo Sekimoto


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土曜日のメインイベントであるスタンダードは予約時点で500名集まる満員御礼。ですが、BIG MAGIC Open(以下BMO)の楽しみはそれだけではありません。今回はモダン、レガシー、ヴィンテージといった定番に加え、BMO初開催のサイドイベントも導入しています。そこでこの記事では初日から多数あるサイドイベントを一挙紹介します。さらにさらに、今回のサイドイベントの一部は8月18日(土)~8月19日(日)に開催される「ETERNAL WEEKEND Asia 2018」のトライアルとなっています。(詳細はこちら )開催場所はここと同じ横浜産貿ホールマリネリアです。覚えやすいですね


トライアルはオールドスクール、デュエルコマンダー、モダン、レガシー、ヴィンテージで行われます。ここで実力を発揮出来れば次のイベントでも大きく躍進できるかも?





アジア・オールドスクール選手権2018 トライアル


オールドスクールとは?
オールドスクールとはマジックの中でも最初期のカード――オールドエキスパンションを中心に範囲を定めたフォーマットです。非公式フォーマットながら北米や欧州でカルト的人気を誇り、日本でも流行の兆しが見えています。国内でも《Juzam Djinn》の値段が高騰するなど注目するプレイヤーも少なくないようです。また、GP京都2018のサイドイベントとしても開催され徐々に遊べる場が広がってきています


今回は93/94構築(CFBF準拠)というルールを使用します





使用可能エキスパンション


・アルファ版
・ベータ版
・アンリミテッド・エディション
・アラビアンナイト
・アンティキティー
・レジェンド
・ザ・ダーク
・フォールン・エンパイア
・1994年発売の小説に付属されたプロモーショナルカード(Arena & Sewers of Estark)


再録カードを使用する場合の規定
・フォイルカードの使用禁止
・プロキシの使用禁止
・8版より前の枠のみ使用可能(旧枠のみ使用可能)
・再録されているカード使用する場合はオールドスクールで使用可能なセットと同じ絵柄のみ使ってよい(但し、特例あり)


*特例
リバイズドに収録されている《セレンディブのイフリート》と《Plateau》は絵柄が違うがオールドスクールで使用してもよい


専用ルール
マナバーンが適用される
Chaos Orbに関するエラッタ


Chaos Orb.jpg



Chaos Orb (2)
アーティファクト
(1),(T):戦場にあるトークンでないパーマネント1つを選ぶ。Chaos Orbが戦場に出ている場合、Chaos Orbをプレイしている場所から少なくとも1フィート高い場所からはじく。Chaos Orbが水平に1回転以上した場合、それが触れているすべてのトークンでないパーマネントを破壊する。その後Chaos Orbを破壊する。




禁止カード
・アンティに関するカード
・《青銅のタブレット/Bronze Tablet》
・《Contract from Below》
・《Darkpact》
・《Demonic Attorney》
・《宝石の鳥/Jeweled Bird》
・《再誕/Rebirth》
・《嵐のイフリート/Tempest Efreet》



制限カード
《Ancestral Recall》
《天秤/Balance》
《Black Lotus》
《Braingeyser》
《Chaos Orb》
《チャネル/Channel》
《Demonic Tutor》
《Library of Alexandria》
《マナ吸収/Mana Drain》
《イス卿の迷路/Maze of Ith》
《精神錯乱/Mind Twist》
《Mox Emerald》
《Mox Jet》
《Mox Pearl》
《Mox Ruby》
《Mox Sapphire》
《回想/Recall》
《新たな芽吹き/Regrowth》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《露天鉱床/Strip Mine》
《Time Vault》
《Time Walk》
《Timetwister》
《Wheel of Fortune》







さて実際の試合の様子を見ていきましょう。《アーグの盗賊団》と聞いてすぐにテキストが思い浮かぶ方が何人いるでしょうか?筆者もこの前に再録されたから存在は知っているけど...程度の認識です。だが、驚くことに2マナ2/3!デメリットがあるとはいえ昔のクリーチャーのスペックの低さを考えると十分採用できるレベルの強さですね。それに《邪悪なる力》をエンチャントして殴ります。今では考えられない光景ですね


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対するはオールドスクール界きっての問題児...もとい人気者《Chaos Orb》。とんでもないことが書いてあるため他のフォーマットでは出禁をくらっているカードですが、オールドスクールでは合法です。このハチャメチャなカードを使いたくてオールドスクールをやっている方もいるはず。早速、《アーグの盗賊団》を迎えうっていました


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・カオスオーブの投げ方
最早マジックなのかと疑いたくなるテキストが書かれていますが意外と奥が深いカードです。高さと一回転しなければならないという決まりがあるためこの規定を守りながら当てるにはコツが必要です


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真下に落ちるように投げると当たりやすいので、目標の真上にカードを掲げます。その上で指でカードを下方向に弾くと上手くいくそうです


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アジア・デュエルコマンダー選手権2018 トライアル


デュエルコマンダーは1対1で行う統率者戦です。そのため通常の統率者戦と若干ルールが違います。また1対1であるため複数のプレイヤーを倒す必要がないためビートダウンが強い環境です。統率者戦でコンボではなく殴って勝ちたい!という方におすすめのフォーマットです


・ルール
統率者戦と違い初期ライフ20点です。統率者ダメージはありません
禁止カードや統率者に指定することが禁止されている統率者が通常の統率者のルールと異なります


・環境傾向
環境的にはマナ・クリーチャーが使える緑が強いです。またビートダウンも多めです



それではイベントの様子を見ていきましょう。やはり緑は人気色だけあってピックアップした卓は緑同士の対決。統率者は《ネル・トース族のメーレン》と《野生の心、セルヴァラ》です


《ネル・トース族のメーレン》は黒緑らしく除去とクリーチャーを活かしたグットスタッフデッキ。《骨砕き》や《ゲトの裏切り者、カリタス》、《肉袋の匪賊》などで盤面を作っていくデッキです。対する《野生の心、セルヴァラ》はエルフシナジーと優秀なマナ・クリーチャーで加速するランプデッキです


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セルヴァラ側は《ボリアルのドルイド》、《Fyndhorn Elves》でマナ加速するとそのまま《エルフの大ドルイド》に繋げて一気にジャンプアップ。4ターン目には《クウィリーオン・レインジャー》を追加してから《千年霊薬》と《暗黒のマントル》で無限マナを作りだします。そのまま《暗黒のマントル》で全員を無限パンプして勝利!!デッキ唯一の無限コンボを決めて瞬く間に勝利しました





アジア・モダン選手権2018 トライアル


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参加者44名で始まった「アジア・モダン選手権2018 トライアル」。BYEは5-0したプレイヤー、もしくは全勝者がいない場合は優勝者に与えられます


解禁によって使用可能になった《精神を刻む者、ジェイス》や《血編み髪のエルフ》がもはや当然のように使われるようになったモダン。相変わらず環境は混沌としており多種多様なデッキが持ち込まれてました



中でも目を引いたのは《繁殖力》を活かしたゴブリンデッキと《黄泉からの橋》によって爆発力をさらに高めたブリッジヴァインです。どちらも一瞬で盤面をひっくり返すので観戦しがいのあるデッキでした


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5-0で見事BYEを獲得されたのはこのお二人。URストームを使ったサノ コウタさんとヴァインブリッチを使ったコンドウ ゴウさんでした。おめでとうございます!


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(サノ コウタ)


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(コンドウ ゴウ)


 





アジア・レガシー選手権2018 トライアル


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参加者70名。今日行われたサイドイベントでは最も参加者が多いトーナメントになりました


一部では《死儀礼のシャーマン》が禁止されるのでは?という意見も出ていましたが直前の禁止改定で特に変更がなくほっと胸を撫で下ろした方もいるのではないでしょうか。相変わらず《死儀礼のシャーマン》は人気でグリクシスデルバー、4cレオヴォルド、アルーレンなどのデッキで使われていました。さらにドミナリア発売後すぐのイベントだけあって早速新カードを試しているプレイヤーもいました。《反復の学部長、ナバン》で《反射魔道士》の能力をコピーしてバウンス2倍!《死儀礼のシャーマン》と《秘密を掘り下げる者》をバウンスしていました


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5回戦を無敗で駆け抜けたのは赤単プリズンを使用したタニ チハルさんとSnTを使ったマルモ ツバサさんでした。おめでとうございます!


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(タニ チハル)


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(マルモ ツバサ)



決勝では《引き裂かれし永劫、エムラクール》《グリセルブランド》を連続でトップデッキして劇的な勝利をおさめました






サタデーパウパー
こちらはトライアルイベントではありませんが最近人気上昇中ということもあってサイドイベントに取り入れました。コモンだけしか使えないフォーマットですがその制限が逆にいいスパイスになって独特の環境をつく出しているフォーマットです。メタゲームも複雑でビートダウン、コントロール、コンボが満遍なくいます


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アイコニックマスターズで《暴走の先導》がコモンになりました。エルフには嬉しい1枚ですね


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こちらは青赤コントロールと4色トロンの対決。青赤コントロールは《呪文づまりのスプライト》や《ボーラスの占い師》でアドバンテージを稼ぎながらじっくり殴り、最後は火力でライフを詰めるデッキです。対するトロンは《予言のプリズム》でマナ基盤を整え《神秘の指導》で状況に合わせたカードをサーチして対応するデッキです。どちらもコモンのみで組まれたとは思えないほど多才なデッキです。やってみると楽しいパウパー。あなたも始めてみませんか?


 



アジア・ヴィンテージ選手権2018 トライアル


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参加者31名が集まった「アジア・ヴィンテージ選手権2018 トライアル」。午前中に行われたオールドスクールに引き続き参加されているプレイヤーもいます。朝から参加されているプレイヤーにとってはエターナルを一日堪能できる日になったようです


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ドミナリアのカードは《クルーグの災い魔、トラクソス》がMUDで早速使われていました。高打点、アンタップ条件の緩さといった利点が採用された経緯でしょうか。また《減衰球》も多くのデッキで採用されていました。2マナランドや《Mishra's Workshop》を妨害しつつ、ストームも封じ込めるナイス対策カードですね。ドミナリアはヴィンテージ的にも収穫の多いエキスパンションだったようです


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(タカハシ ケイタ)



決勝でオースのミラーマッチを制したタカハシ ケイタさんが優勝!おめでとうございます!タカハシさんにはアジア・ヴィンテージ選手権2018の1BYEが贈られます


ヴィンテージのイベントは明日以降も行われます。明日、日曜日は「BIG MAGIC Openヴィンテージシリーズ」が開催されます。優勝者にはAnthony Palumbo氏が描いた特別なプレイマットが贈られますので是非奮ってご参加ください


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BMO開催期間中は様々なイベントが開催されています。明日の本戦はモダンとレガシー。サイドイベントにヴィンテージのイベントが開催されます。来てよし、遊んでよし、勝ってよしの三拍子です。新環境を楽しみつつ8月の「ETERNAL WEEKEND Asia 2018」に向けて調整しませんか?



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