Enchantressは魔女・魔法使いの女、転じて魅力的な女性を指すのにも使われる単語。マジックでは女魔術師と訳されている。エンチャントレスの名の通り、それらはもっぱらエンチャントと関係のある能力を与えられている。《メサの女魔術師》は代表的な1枚だ。
3マナ0/2と戦闘させるわけにはいかないスペック、典型的なシステムクリーチャーだ。その能力は、あなたがエンチャント呪文を唱えるたびに1ドローのおまけをつけてくれるというもの。2枚目以降からはアドバンテージとなるので、きちんと元を取った上で俗に言う爆アドに繋げたいところ。となると軽くて、クリーチャーをある程度守ってやれるエンチャントも採用してやりたいね。2枚以上並べばもう止められない、思う存分好きにするといい。
元々は緑だった同スペックのカード《新緑の女魔術師》が『次元の混乱』のタイムシフトで白へとやってきたものである。色としては白の方がよりエンチャントとの結びつきが強い色であり、現代基準での正しいカラーにやってきたという形になる。そんなわけで基本セットにもちょろちょろ採用されていた。ただ、現代的な価値観で言えばレアのカードパワーではないだろう。そんなわけで『エターナル・マスターズ』再録時にはアンコモンに。プレイヤーががっかりする可能性を抑えつつ、リミテッドで使ってみたく思わせるナイス采配。
ところで他のカードでも見かける、メサってのは何なのか?これはテーブル状の"台地"のこと。語源はスペイン語で、まんまテーブルの意。軟らかい地層と硬い地層が隣接した際に、軟らかい方のみが風雨によって浸食・風化してそのような形状になるのだとか。《乾燥台地》みたいなもんだね。《メサの女魔術師》のイラストにはあまりそれっぽいものが描かれていないので、固有名詞と勘違いされることもあるんじゃないかな。新緑との対比になるように乾いた大地を想起させるメサが選ばれたのだろう。
今週は「魔術師ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/05/21《クロヴの魔術師/Krovikan Sorcerer》