アウトロー・ウィークなので、アウトローという名前のカードを紹介しないわけにはいかない。アウトローとはOutlaw、法から外れた無法者のこと。冷静に考えて犯罪を生業にしている者は許されるべきではないのだが、創作物の世界であれば世界中の皆がアウトローが大好きだ。《クルーインの無法者》も見るからに"悪党"で、イラストはおそらく巡礼者を待ち伏せて襲おうとしているところだろう。
信心深い者を暴力で脅して盗みを働くなんて外道もいいところだが、何故かついていきたくなる魅力を持ったネエチャンである。左にいるだらしないツラをした男たちも、彼女の恩恵に預かろうとする小物感があって良い。
表面はセクシーな女性で3マナ2/2先制攻撃、リミテッドであればまあ使えるかというスペック。これが誰も呪文を唱えないターンを経て変身すると、3/3二段攻撃という殺人的スペックに。しかも狼男すべてに威迫がつくので、回避能力も得てしまう。6点クロックとなれば文句なし、対戦相手のクリーチャーを除去するなりタップするなりして、ブロッカーを2体以上経たせない状況を作れれば勝負はアッサリとついてしまうことだろう。
だからって調子に乗って1ターンに2回呪文を唱えてしまうと表面の人間体に戻ってしまうので注意が必要。まあ、価値が確定するというタイミングであれば次のターンもクソもないので全力で決めにいこう。裏面の名前は《クルーイン峡の恐怖》。恐怖と呼ばれているということは、ちょっとした有名な狼男なのだろう。ちんけな女野盗と思って甘く見ると取り返しのつかないことになる、ってやつだ。
明らかに女性なのに"狼男"というのも違和感はあるが、これはWerewolfを"人狼"とすると、"人間"と字面が似すぎていることを考慮して訳されたから、とのことである。WerewolfのWere自体が英語の古語で成人した男性を指すらしく、そもそもが英語圏でも「女性なのにWerewolf問題」があるらしく、まああんまり考えてもしょうがないという結論に落ち着く。遠い未来にはこの単語も違うものに置き換わっているかもしれないね。
今週は「アウトロー・ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/07/03《Hangman》
岩SHOW Card of the Day 2018/07/02《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》