映画スターウォーズ・シリーズのアウトローたちが魅力的な理由はいろいろとあるが、異形のエイリアン達が種族に関係なく時に敵対・時に協力して仕事をする姿にあると思う。特に初代の、薄暗い酒場で影の中に潜み酒を楽しんだり金の話に目を光らせているヤツらは大変に魅力的だった。マジックも多元宇宙、多種多様な知的種族が住まう世界をその背景にしているので、いつかは種族を越えたワルばっかりの群像劇を見てみたいものである。
それに近いというか、陰謀渦まくお話が展開されたのは『コンスピラシー:王位争奪』。玉座を巡っての醜い争い、そうそうそういのが見たいんだよ。玉座に就くべきものがその地位に就くとは限らない、最も汚いヤツの方が近道を知っているものなのだ。この《鍵守り》のようなヤツに金を払ってね...。
コイツはまさしく僕が好きなタイプのアウトローで、見た目の未知の知的種族感が最高に良い。ただ一応は人間らしく、青白い肌や独特な形状の指、眼が三つありそうな頭部などを持っているのはミュータントであるかららしい。攻めてるカードだなぁ。玉座に通じる道への、秘密の鍵を手にしており、然るべき対価でその鍵を開けてくれるらしい。こういう謎に満ちたキャラクター、良いよなぁ。
5マナ4/4、青のレアであればついつい飛行が欲しくなるスペックだが、そこはメリット能力を2つ持っているので目をつぶってほしいところ。まず、コイツが戦場に出ると玉座への抜け道を通って統治者になれる。統治者になればターン終了時にカードが引けるので、とりあえずアドバンテージは獲得可能。で、自分のターンまでこの統治者の座を守っていれば、そのターン自身のクリーチャーはブロックされなくなる。今度は敵の本陣までの鍵を開けてくれるってわけだ。フレイバーとゲーム内での強さが絶妙にマッチした、良デザインと言えよう。
戦闘ダメージを受けると奪われる統治者の座を守り続けるというのは決して簡単なことではなく、多人数戦のコンスピドラフトではなおの事難しい。プレイヤー一人を倒してのけるだけの能力なので仕方がない、困難だからこそ挑む価値があるというものだ。というわけで、アウトロー・ウィークでした!
今週は「アウトロー・ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/07/06《成金、グヮファ・ハジード/Gwafa Hazid, Profiteer》
岩SHOW Card of the Day 2018/07/05《反逆者の密告人/Rebel Informer》
岩SHOW Card of the Day 2018/07/04《クルーインの無法者/Kruin Outlaw》
岩SHOW Card of the Day 2018/07/03《Hangman》
岩SHOW Card of the Day 2018/07/02《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》