騎士には階級があることはなんとなくわかる。騎士の称号を持っているからと言って最前線で馬にまたがりドンパチやるわけではなかったり。また、同じ戦場に赴く騎士でもその役割が異なることもあるね。今日はラヴニカ関係の一部のカード名に見られる、騎士の階級について考察したい。それは軽騎兵/Hussar。新旧併せて、計3体のクリーチャーがこの称号を持つ。いずれも騎士のタイプを持ち、その色は青と白。即ち、アゾリウス評議会のものだ。軽騎兵とは何か?調べてみると、盾や鎧といったズッシリした装備で身を固め、敵軍と正面から衝突してこれを打ち負かそうとするのが重騎兵。それとは違い、可能な限り装甲を減らして、馬の機動力を最大限まで活かした立ち回りをするのが軽騎兵であるとのこと。主に攪乱や奇襲、敵の補給部隊の略奪などの任務を担っていたようだ。あくまで機動性重視の兵種なので、長期戦・特に城攻めには効力を発揮しなかったそうだが、ユーラシアからアフリカにかけて、遊牧民を中心に領土拡大のための戦いには必要不可欠な存在だった。モンゴルや武田の騎馬隊って印象で良いかな。
アゾリウスはラヴニカの法の整備及び作成を生業としているギルドである。彼らはその任務の遂行のために、自分たちでも軍事力を有している。ただ、ボロスのような本格的な軍事集団というわけではない。なので、騎士と言えど重装備ではないことを強調するために軽騎兵という表現を用いているのだろう。
《軽騎兵の巡視部隊》はアゾリウスのアクティブな面の象徴ともいえる。所属する騎兵自らが巡視活動を行い、ラヴニカの住人が何もしない=法が守られるように努めている、ということが窺える。フレイバーテキストにはラヴィニアさんの妙に怖いお説教が書かれている。ヒェッ...。カードとしては、まあラヴニカらしいコモンだ。青の能力・瞬速と白の能力・警戒を併せ持った4マナ2/4。誰も見ていない、捕まらないと思って殴ってきたラクドスやディミーアの連中を、シュッと飛び出し現行犯逮捕!クリーチャーとしてよりも、コンバットトリック・実質的な除去カードと考えるのが良いだろう。2/4くらいのスペックでは警戒も役に立ちづらく、打ち取った後は棒立ちになることも。そうならないように、何らかの強化手段を用意してやると、リミテッドでは輝きを増す。ただ4マナと重く、青白というコストから構えていることが看破されやすいのが難点か。これぐらいのカードがコモンにあるリミテッド、好きだなぁ。次のラヴニカの軽騎兵にも期待だ。
今週は「騎士ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/06/05《青褪めた騎士/Cadaverous Knight》
岩SHOW Card of the Day 2018/06/04《善意の騎士/Knight of Grace》