白はクリーチャーを除去できる。《剣を鍬に》から《神の怒り》まで幅広いラインナップ。白はアーティファクトやエンチャントを破壊できる。最強ユーティリティー《解呪》とその系譜を見よ。
白は土地さえもまとめて吹き飛ばせる。《ハルマゲドン》を喰らえ。白はパーマネントでさえあれば、自力でどうにか対処することが出来る。すべてを裁く万能の光、そんな色の役割を与えられて、ここ数年は器用貧乏に陥ることもなくとにかくただただ万能である。
土地に触れることはほとんど出来なくなったが、それはそもそも土地破壊戦略を推奨しないデザイン方針になっているから他の色も出来ないことなので気にしなくて良い(むしろ《スランの崩落》という重めのゲドンがやってくる)。パーマネントを処理しながら盤面を支配していくマジックがしたいなら、白という色を選ぶべし。
そんな白の特性をよく表しているのが《次元の浄化》。土地以外は何でも吹っ飛ばすことが出来るので、これが基本セットに収録されていた頃はコントロールデッキで使われることもあった。6マナとやや大ぶりな点のみ気になるが、土地以外戦場には何も残さないというパワフルさは評価に値する。
これをもっと使いやすくしたものが《啓示の刻》。効果としては全く同じで、かつコストもトリプルシンボルの6マナと違いはない。ただ、こちらには戦場に土地以外のパーマネントが合計10個以上あれば、コストが③軽くなるというオマケつき。3マナで何もかも吹き飛ばせば、無人の荒野にプレインズウォーカーなどを投下してそのまま一気に制圧!なんてことも可能。
強い!...のだが、ちょっと考えてみてほしい。パーマネントが10個以上並ぶのは、そうそう簡単に起こることじゃない。特に自分が完全なコントロールデッキを使う場合には、相手にガンガン展開してもらわねばならない。そこまで我慢して3マナで流せれば気持ちは良いが、はたしてライフは残っているのかという話。
また、自分から展開した《排斥》なども割れてしまう点が気がかり。というわけで、1対1の通常の対戦ではあまりコスト軽減は期待しないように。統率者戦ではいとも簡単に3マナで唱えることが出来るだろう。《希望の天使、アヴァシン》デッキで用いたい。
「ここから始まるウィーク」的には、紹介せずにはいられない1枚。『破滅の刻』では、次元アモンケットの2つある太陽の小さい方、副陽が地平線に聳える二つの巨大な角の間に入る時、《来世への門》が開き王神が降臨する_というストーリーが描かれている。
預言の通りこのような展開になり、門が開いて《啓示の刻》が始まった。王神により来世への栄光がもたらされると思われていたのだが...門の向こうに広がるのは、永遠の砂漠。人々とアモンケットの神々が戸惑う中、この門を抜けて破滅をもたらす者が...というシーンを描いたもの。アモンケットの都市、ナクタムンがこれから滅ぶことを意味する全体除去、そしてナクタムン中の人々が集まってこの瞬間を見届けたことによってそれはより速やかにもたらされるというフレイバーを表現するコスト低減能力。よく出来たカードだと思うよ!
今週は「ここから始まるウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/04/24《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/23《ゴールドメドウの監視人/Goldmeadow Lookout》