前回神河の土地を取り上げたので、今日も神河の話を。この世界も中心になっている種族は人間だ。この世界の人々は万物に宿る精霊・妖怪的な存在ある"神"を崇め奉り、定命のものが住まう現し世と、隔り世に住まう神々とで共存していた。
神を崇める僧たち(日本の宗教観からするとちょっと変な感じもするが)も多く、彼らの中でもエリート、より神と深いかかわりを持つことが出来るような、頂点にいるありがたや~なお坊さんたちは特別な存在だったのだろう。カード化されているものでいえば《上位の人間、焔村》がある。上位の人間、ってすごいな。人間の中でも格が違う、まさしく頂点の存在!
能力は実に神河ブロックらしい、反転カードだ。条件を満たすと上下反転して別のカードになるパーマネントのサイクルだが、このテキストの見にくさったら最高だ。
イラストが真ん中にきて、小さいながらも世界観を伝えるべくシンプルな構図のものを2種類組み合わせているのも良いね。反転カードの多くは一般的なクリーチャーが経験を積んで伝説になるというコンセプトなのだが、『神河救済』では伝説の者たちがさらに昇華し、概念になるという...なんだかわかるようなわからないようなサイクルを形成している。
このカードは6マナ4/4と人間にしてはごつめなサイズ。ただ、ブロックには参加できないというデメリットを持つ。僧ならばむしろ攻撃に参加できなさそうなのだが、武闘派の教えを守っているのだろう。死亡すると反転して《焔村の本質》というエンチャントになる。
イラストを見るに、彼の本質はドラゴンだったようである。これもなんだかよくわからないが、神河の伝説のドラゴン達と魂の本質は同じだったということか。上位の人間扱いされるのも頷ける。彼の本質に触れた者は、誰でもその龍魂を注入され怪物と化す。すべて+2/+2修正と飛行、そして赤マナでパワーを1上昇させる火吹き能力を得る。
ハッキリ言って、このカードが反転してある程度のクリーチャーが戦場にいれば、もうゲームに勝てる。かなり強力な能力を持っているのだが、ただやはり重いこと・戦場に出たターンには何もしないこと・能動的に墓地に落としてやる仕組みが必要なことなどから、構築シーンで活躍することは無かった。《閃光》や《裂け目の突破》から気持ちよくなれるので、EDHででも使ってやってほしいね。個人的には大好きなカードで、キューブドラフトをやるなら赤のプールには是非ともこれを仕込みたい。
今週は「頂ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/09/26《頂雲の湖/Cloudcrest Lake》
岩SHOW Card of the Day 2018/09/25《力の頂点/Apex of Power》