多元宇宙観光ウィーク3日目、本日は皆さまを次元ゼンディカーでの面晶体見学ツアーへご招待。面晶体は一時期マジックを代表するシンボル的なものともなっていた、背景世界での重要アイテム。大昔、ゼンディカー出身のナヒリは自らの次元をエルドラージの脅威から護るために、その魔術で八面体の石柱を無数に切り出した。
それらに精霊龍ウギンが龍魔術を施し、対エルドラージ用の兵器として作り出したものであり、これらの力を用いてエルドラージは封印されたのだった。面晶体は手に持つことが出来るものから、長さ15㎞のものまで大小さまざま。重力を変容させる機能があり、浮遊しているものも多数。
ゼンディカーに住まう人々はこれら旧世代のプレインズウォーカー達の英雄的活躍を知らず、面晶体は古代の住人達が築き上げた遺跡だと思っていた。これらの力で封印されていたエルドラージだが、長い年月をかけてこの面晶体に侵食し逆に自らのものとしてしまった。
ウギンの目におけるプレインズウォーカー達の騒動によりエルドラージが復活、面晶体はエルドラージに利用されてしまうのか、あるいは再びこれらのアーティファクトを使って封印されることになるのか...。
この面晶体を数多くご覧になりたいのであれば、アガディームに行くことをオススメする。ここには大量の巨大な面晶体があり、それらは地面から生えていたり折り重なったり、結合して巨大な構造物となって浮遊していたりする。
この魔力の源の元には、数多くの使者が埋葬されている墓所もある。その壮大な光景を楽しむのであれば、断崖絶壁をものともしないコーのガイドを雇うのが良いだろう。この地をカード化したものが《アガディームの面晶体原》、プレインチェイスを遊ぶ際に用いられる次元カードだ。
この地に訪れた場合、面晶体の効力によりエルドラージ含む大型のクリーチャーは戦闘に参加できなくなる。緑などの大型クリーチャーを用いるデッキで好き放題やっているプレイヤーがいる場合には、この次元に移動したいところ。専用ダイスを振ってカオス面が出た際には、面晶体からエルドラージの先兵が解放され姿を現す。7/7滅殺1、《エムラクールの手》と同じスペックだ。このトークンを得たのであれば、速やかに他の次元に移ってこのトークンを自由にしてやりたい。
このカオス能力は、元々《ウギンの目》の能力として検討されていたものである。《ウギンの目》元々、それを通り抜けてエルドラージの先兵がやってくるカードとしてのデザインが計画されており、『ワールドウェイク』のレア土地に見られるクリーチャー化能力を持った、サイクルの一部となる予定だった。
続く『エルドラージ覚醒』に《エムラクールの手》をコモンとして収録することで、あの土地から飛び出してきたのはエルドラージ界の小物に過ぎなかった、という演出を狙っていたのだという。
ただ、《ウギンの目》自身が7/7滅殺1のクリーチャーになることを良く思わなかった開発スタッフもおり、それではそのトークンを生み出すのはどうかということになったがこれも次セットの目玉である無色カードの枠デザインや滅殺能力を先に出さなければならないため、没ということになった。
そしてそのフレイバー及び能力が、この《アガディームの面晶体原》に引き継がれたというわけ。Ifの世界も気になるが、《ウギンの目》にとってもこの次元カードにとっても、今の形がベストなのではないだろうか。
今週は「多元宇宙観光ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/04/17《ヴォルラスの庭園/Volrath's Gardens》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/16《伝承の樹/Tree of Tales》