マジックにはかつて"悪党"なるクリーチャータイプが存在した。『レジェンド』の《Spinal Villain》のみが持つタイプで、勿論後に廃止されることとなった。それから時を経て2017年...まさかの悪党復活!銀枠セット『Unstable』にVillainのタイプを持ったクリーチャーが複数登場することになった。
どれもが人間型のクリーチャーなので、訳語は悪党から"悪人"に変更されている。Villainはヴィランとして、アメコミを通じて日本でも認知度が上がってきている単語だ。意味はそのまま悪党で、ヒーローに対する対義語みたいなもんである。今日は悪人カードの中から《Hangman》を紹介しよう。英語版しか存在しないセットではあるが、対訳として《ハングマン》の名を与えられている。そのテキストを日本語に訳するとこうだ。
ハングマンが戦場に出るに際し、6から8文字の単語を秘密裏に記録する。
(1):ハングマンをコントロールしていないプレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは記録された単語か、その単語に含まれていてまだ推測されていない文字を推測する。その推測が外れていたなら、ハングマンの上に+1/+1カウンターを1個置く。どのプレイヤーもこの能力を起動できる。
プレイヤーが記録された単語かその全ての文字を推測したとき、ハングマンを生け贄に捧げる。
このカードは英語圏の単語当てゲーム"ハングマン"をカード化したもの。紙に絞首台の絵と文字数を示す下線を引いた状態で出題される。回答者はアルファベットか単語を答える。単語が正解なら救出完了、アルファベットが正解なら下線の部分にそれが記される。例えば問題がDoorだったとしたら、oと答えた場合_ o o _と浮かび上がる。こうなれば答えるのは簡単だろう。解答を外すと、絞首台にぶら下げられた糸人間が頭→胴→右腕...と順に描かれていく。
全パーツが揃い、吊られた男=ハングマンが完成するとゲームオーバー。このゲームをマジック中に行うのが《Hangman》である。単語の文字数が6~8文字と絞られてはいるが、アルファベットが当たってもそれが何番目の文字なのかを知る方法がないので、とても難しい。
1マナクリーチャーではあるが、5/5くらいにはなるんじゃないかな。誰でも起動することのできるオールプレイ能力である点も面白く、『Unstable』での多人数戦などをやってみたくなる。ちなみに、日本語でハングマンゲームをやっても良いが、単純に文字数がアルファベットの倍あってほぼ当てられないので、英語でのプレイが推奨されている。「らーめんじろう」とか出題されても当たらんだろ!
今週は「アウトロー・ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/07/02《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》