ここから色々な物事が始まった、というカードを紹介していくこの1週間。個人的に、これはやっておきたいなと思ったのが、なんらかの「一番最初」のクリーチャーカードを1枚紹介するということ。ただ、色々と迷った。マジックにおける一番最初の○○、にこだわりすぎるとちょっと前の企画と被ってしまう。なるべくテーマ的に被っていないものを、と考えた結果「主要部族の最初の1枚」を紹介するのはアリだなと。
マジックには、特定のクリーチャータイプにボーナスを与える類のカードが多数ある。それらは分かりやすく部族カード、部族シナジー、部族セット...なんて呼ばれる。どの部族も等しく扱われているということはなく、取り扱われるセットが多い=多数の次元に生息する部族は自ずと多数のカードを手に入れて強くなっている。それらを主要部族と呼ばせてもらっているのだが...いずれもマジックプレイヤーであれば誰でも知っているというものなので、何か特別な連中というわけではない。
マジックを代表する部族の中でも、個人的には最も好きだし、何よりマジック感が溢れているものとなるとゴブリンだ。頭が悪く、粗暴で、でもどこかひょうきんで憎めない・かわいい連中。今日紹介するのは記念すべきゴブリンカードの、その1枚目!
というわけで、最古のセット『アルファ』におけるコレクター番号...というよりアルファベット順で最も手前にくるゴブリンが《ゴブリン気球部隊》だ。1マナ1/1、赤マナを支払えばターン終了時まで飛行を得る。赤にしては、そして初期のカードにしては珍しく、まったくのデメリットをもたない軽量飛行クリーチャーだ。古い時代のものであればなぜかこういったことには異様にシビアで、起動すると1t連ダメージを受けたりブロックに参加できなかったりしそうなものだが、これは悪くない。
そのため、『第5版』には赤のクリーチャーとして相応しくないとして収録されず。ただそれから随分後の『第9版』でカムバックを果たし、以降も基本セットや特殊セットに収録されている。最近のものはこの9版の、カエルを膨らませて作った気球から爆撃しようとするひょうきんなゴブリン連中が描かれたものが定番のイラストとなっているが、個人的には『アルファ』にて登場した、まだゴブリン像が定まり切っていない中で描かれた姿も好きだ。
フレイバーテキストも、初期のゴブリンカードに見られた「大将シリーズ」で、愛すべきものである。
「ここから石や岩や矢を落とすんだ。さあ、もっと石を出せ!」 「わかった、大将。でも、わしらはどうやって降りるんで?」
今週は「ここから始まるウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/04/25《啓示の刻/Hour of Revelation》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/24《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/23《ゴールドメドウの監視人/Goldmeadow Lookout》