ボロス軍は正義を執行する!ラヴニカにおける警察ポジション、犯罪者を取り締まる群体であるボロスは『ラヴニカのギルド』環境ではいいスタートダッシュを切ったようで、赤黒のビートダウンが絶賛活躍中だ。この連中、法の名のもとに正義を振りかざして無茶苦茶してくるよな...というのが他のギルド愛好家の言い分ではないかな。
そもそも正義とは何か?言い出したらキリがないテーマではある。マジックでは主に白がこの概念を担当している。ドミナリア次元におけるジェラードのように、巨悪に立ち向かう主人公は白に属するイメージが強い。暗黒の力を用いる黒は対照的に正義を担う回は少ないね。今週はジャスティス・ウィーク、正義にまつわるカードを紹介しよう!
白は正義の名のもとにクリーチャーを除去してくる。それが黒の邪悪なものであれば止む無しだが、それが正義か悪かに関わりなくお構いなしに除去って来るのだからタチが悪いというか...まあ正義ってそんなもんだな。そんな白らしさを体現した除去が《正義の凝視》だ。
対象に取れるクリーチャーならなんでも追放する1マナ呪文、こう書くと《剣を鍬に》や《流刑への道》を思い浮かべてしまうが、残念ながらそれらのカードほど使いやすいわけではない。この2つの除去はデメリットを背負うことでたった1マナでクリーチャーを追放できるインスタントというのが強み。
対して《正義の凝視》はマナコストは軽いけども総合コストは実際重い、デメリットのないソーサリーというデザイン。唱えるための追加コストとして、白いクリーチャー3体のタップを要求してくるのだ。いかんせん、重い!このカードで除去して殴る、という動きはちょっと難しいね。そもそも白いクリーチャーを3体コントロールしていないといけないので、使えるデッキは限られてくる。リミテッドで用いるなら、かなり白いデッキにしなければならない。
実質デメリットのようなコストを要求するため使いにくいカードではあるが、確定除去ではある。それにフラッシュバックで2度唱えることも出来る。問題なく運用できるデッキにおいては、その力を発揮するのではないか。
このカードの変なデザインは、『時のらせん』ならではのオマージュ故のもの。白いクリーチャーを3体タップすることでクリーチャーを破壊する能力を持った《Hand of Justice》というクリーチャーを意識してのものだ。そのフラッシュバックコストもこのカードのマナコストと同じで、ジャスティス愛を感じられるものに仕上がっている。