前回《ぬめるボーグル》を紹介した際に、ボーグルは食用であるということに触れた。あの世界だとキスキンあたりがその肉を喰らっているのだろうか。あの次元のエルフは見た目にうるさいので、ストレートに言ってぶさいくなボーグルの肉は食さないのではないだろうか。
あるいは「それとこれとは別」とか「肉自体はピンク色で美しい」とかなんとか言ってステーキにでもして食っているのかもしれない。...やっぱり、食に関する話ってのは人間が本能的に求めていることなんだな。記事を書くネタを探しつつ、某おじさんが一人でご飯を食べるドラマを観ながら、改めてそう思った。今週は食に関するカードを紹介していこう。多元宇宙グルメウィーク!
背景世界的に「食」に関するキャラクターの代表といえば《龍王アタルカ》。彼女は...昼も夜もなく、ひたすらに喰らう。他の動物を狩って喰らう、そのために生きておりそれこそがすべて。彼女の氏族に属するものも、大切な仲間というよりも食料を持ってくる...持ってこない時は喰ってしまえるもの、とアタルカは認識しているらしい。
この氏族にはタルキールの北方・山岳地帯に住むゴブリンも属している。おそらくは、生き延びるために。彼女に食らいつくされないために召使いとして仕える道を選んだのだろう。その献身的にも見える、生き残りに必死な姿を《龍王の召使い》に見ることが出来る。イラストにはてんこ盛りの肉や動物の一部を担いで龍王の元へと運ぶゴブリンが描かれている。
これでアタルカ的にはどれぐらいの食事になるのだろう。おそらくは一口未満、下手すりゃフリスクとかそんなレベルか。これらの餌ごとChomp!とひと噛みされてしまわないように工夫していることがフレイバーテキストからうかがえる。こういうどうでもいい知識が得られること、これもマジックの魅力だよなぁ。
カードとしては2マナ1/3とディフェンス寄りのサイズ。ドラゴン呪文のコストを1マナ軽くする能力を持っている。変則的なマナクリーチャーと捉えることも出来る。緑を含むデッキであれば《ラノワールのエルフ》のような普通のマナクリーチャーを採用した方がドラゴン以外のカードにもマナが使えるのでそうした方が良いだろう。そうでない、赤単色や緑以外のドラゴンデッキを使う場合はお呼びがかかるかもね。
似た能力の《ドラゴン語りのシャーマン》とセットで使うのが良いだろう。リミテッドでは対戦相手の2/2を受け止めつつ、『タルキール龍紀伝』の強力なドラゴン達を1ターン早く展開できるという、地味シブな仕事をしてくれるカードだった。
こんな感じで、今週は食事に関するマジックのカードを紹介していこう。お腹を空かせながら読んでね!