多元宇宙観光ウィーク5日目、本日は皆さまを次元ラヴニカへご案内。この次元は歴代の背景世界の舞台でも、トップクラスの人気を誇っている。2色を司る個性豊かな10個のギルドも魅力的だが、古き良きヨーロッパ風建造物がどこまでもひしめく、都市の次元という設定が素晴らしい。
それまでの他の次元に比べると住民がいて生活している場所というのが伝わってきやすく、そのおかげか妙に身近な世界のように感じてしまうのだ。
この次元を取り上げたセット以外でも、主人公の一人であるジェイスがそこに拠点を構えていることもあって何かと搭乗頻度が高い。その起こりなど、まだまだ謎は多く秘められているのでまたラヴニカを舞台にしたセットが発売されてもおかしくはない。
都市の次元ということで、観光地は多数あるらしい。シミック連合の居住区である海へとつながる竪穴・ゾノットの1つである第五ゾノットは、らせん階段を用いて海まで下りて海水浴を楽しめる人気観光スポットだ。それから、ラヴニカの歴史をミュージカルとして楽しめる《演劇の舞台》も有名だ。今日のカードはこの舞台にてミュージカルが行われている様をカード化したもの、《Amateur Auteur》だ。これが収録されている『Unstable』は英語版しか存在しないが、日本語の対訳リストがありそこでは《アマチュア監督》という日本語名を貰っている。
Auteurというのはフランス語で、映画監督や作家の意味である。プロではなくアマチュアの作家・監督によりプロデュースされたミュージカルの登場人物、というところか。
カードとしての能力はなんと銀枠らしからぬ《古の法の神》の同型再販という普通っぷり。デザインにおふざけ要素は皆無で、このカードのウリは完全にビジュアルにある。まあリミテッド推奨セットだったので、ある程度は普通のカードも必要だったのだろう。ただ普通のカードを収録しても面白くないので、見た目でマジックをセルフパロディーしながらコレクション要素も高めている。
このカードは同じ名前で、イラストとフレイバーテキストが異なる4つのバージョンが存在する。ラヴニカ、イニストラード、テーロス、ゼンディカー...近年のセットのストーリーを再現したミュージカルの1シーンとセリフ(歌詞)が記されている。
それぞれ、ジェイスがラヴニカの迷路を完走しギルドパクトとなる話・リリアナが獄庫に封じられたグリセルブランドを見つける話・エルズペスがハイドラ退治をする話・ウラモグとコジレックを倒したところにウギンが飛来する話...背景世界好きなら知っている名シーンの数々をカード化だ。こういうセルフパロが出来るのは、マジックが長きに渡って積み上げてきた歴史あってこそだと思う。これから先も様々な名場面と出くわすことになるだろう。それらがいつか、このように銀枠でネタになる日が来る...いつまでたってもやめられんゲームだわ!
今週は「多元宇宙観光ウィーク」
岩SHOW Card of the Day 2018/04/19《Tolaria》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/18《アガディームの面晶体原/Hedron Fields of Agadeem》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/17《ヴォルラスの庭園/Volrath's Gardens》
岩SHOW Card of the Day 2018/04/16《伝承の樹/Tree of Tales》